ポケモン世界をゲーム知識で好きに生きる   作:ふぁいる

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終話:後編 最高神の最後

 

 レジギガスが目覚める

 セレビィに背中を押されて、踏み出したところはレジロック、レジアイス、レジスチル、レジギガスの四匹に囲まれた中央だった。

 レジギガスが震え始め、今まさに長い眠りから復活しようとしている

 

 そんな次の瞬間

 世界は暗転した

 

 ◇

 

 何故、目の前にアルセウスがいるのだろう

 『かのポケモンを目覚めさせてしまうとは』

 

 やっっばい、バチバチにキレてる、わかる。威圧されてる。

 

 え?しんだ?きゅうに?えぇ?ここから入れる保険って無いですかね?

 

 『はぁ、恐れる必要はありません、このわたしにあなたを害する力はありませんので』

 

 何を言っている?と首を傾げているとアルセウスが説明してくれる

 

 レジギガスを目覚めさせた後、アルセウスとレジギガスの大戦が始まる、そこにギラティナが横槍を入れる。

 結論からいえばアルセウスは負けるようだ、負け惜しみによるとコピー体だから本当に負けた訳じゃないとかなんとか

 

 するとギラティナの、邪神による世界が始まる。自分、エリクサー博士もその協力者として自由に生きることになるだろう

 

 そんな訳で、アルセウスは最後の力を使い、ギラティナの世界が始まる直前、レジギガスが目覚めた瞬間のエリクサー博士、すなわち自分に干渉して大戦そのものを起きないようにしようと考えたようだ

 

 それで、この思考空間でアルセウスと話しているわけと

 

「邪神世界で自分はどうしてる?」

 自由に幸せに暮らしてるならアルセウスの提案を飲む必要はない訳だし

『知らない、その世界線はアルセウスの感知できない世界線だからだ』

 

 わざわざ言わせやがって、みたいな圧を感じる。ものを頼む態度ではないな、おい

 

 アルセウスの管轄から外れるパラレルワールドってことかな、実際そんなフィクションみたいな状況に立たされても実感沸かないからなあ

 

「断ったら?」

 『…』

 

 アルセウスが見下ろしてくる、正直、無言で見下ろしてくる姿の方がおぞましく恐ろしく、逃げ出したくなる気持ちでいっぱいになる。アルセウスって敵として正面から見るとバチ怖い

 

 『人が、死ぬことになる』

 

 えっ

 

 『今、これを伝えたことでもう一つ世界が分岐してしまった。私としては下手に選択肢を与えたくないのだが』

 

 な、なんだよ、パラレルワールドの心配なんかより内容教えろよ

 

 あー、いや。

 何となくわかることもあるけどさ

 

 『分岐前では、オマエのツガイの四人は全滅する

 これを伝えた今、わたしの用意した使徒が死ぬ世界線が生まれた』

 

 そうだろうね、いま、怒ってるから

 

 そっかそっか、アルセウスがイマココで干渉してこなかったら嫁さんたちは死んでたんだ?

 そして、その使徒とやらを殺せば助かるんだね?

 

『…そうだ』

「交渉決裂だろ、そりゃ」

 

 交渉へたっぴめ

「逆の立場になったな、アルセウス、命だけは助けてやらんこともないが」

 

 『無理だ、この私は巨人の王により存在ごと握りつぶされる運命を辿る』

 

 えっ、なんか壮絶でかわいそう。

 

 『かのポケモンはそういう存在なのだ』

 

 そっかぁ

 なんか、やり残したこととかある?代わりにやっとくよ?

 

 『………なら』

 

 

 ◇

 

 

 視界に色が戻った。意識が戻った。

 目の前ではレジギガスが震え、動き出そうとしている瞬間だった。

 

 急いでギラティナフォンを割れるように握りしめる

「ギラティナ!!すぐに頭ん中を読み取れ!!」

 

 ギラティナフォンの画面はヒビが入り、その亀裂の向こうの破れた世界、ギラティナに向けて叫んだ

 

 ほぼ同時に視界の左奥に光が生まれ、見覚えのある姿が神殿に侵入。

 

 アルセウスが現れる

 

 さらに、ほぼ同時。視界の右奥に空間の裂け目が現れる。コチラもよく見覚えのある姿。

 

 ギラティナが現れた

 

 『レジギガスとはそれほどの存在だったとは、認識出来ない訳だ』

 

 ギラティナの嬉しそうな声音が頭に響く

 

 『…』

 

 アルセウスはその降り立った姿のまま、固まっていた、変なポーズだ

 

 それもそのはず

 

 もうレジギガスがその存在を握っていた。

 大戦が始まることも、何をするまでもなく次の瞬間には、このアルセウスの存在は握りつぶされることだろう。

 意識が戻った瞬間にギラティナに記憶を読み取らせたのが決め手と言える。

 

 『……』

 アルセウスは何も言わなかったが、この場の全員を見たあと、最後に睨まれた気がした。

 そして、張り詰めた空気が緩んだ。

 

「じゃあな、アルセウス」

 

 レジギガスを見る、レジギガスは動き出した向きのまま、つまり自分と対面の状態だ。

 自分が頷くとレジギガスの中途半端に開いていた手が握りしめられた

 

 ぎゅるん

 

 アルセウスの居た場所が消えてなくなり、一瞬、真っ黒な虚無が広がった。じんわりとその空間に世界が戻っていく時、神殿の間には風が吹いていた。

 

 

「おわったのか?」

『あぁ、ちょっと世界の裂け目の修繕に集中してるから話しかけないで?』

 あ、ごめんなさい

 ギラティナが真剣な表情で虚無を睨んでいた。

 どうやら余波がそよ風程度で済んでいるのはギラティナのおかげらしい

 

 この世界の最高神の最初のお仕事はコレってわけね

 

 後ろをみる、そこにはミライヨチをしているセレビィがいて、さらに後ろ、お嫁さんたちの前に、トレーナーが倒れていた

 

 アレが使徒か

 ギラティナに頼んで死んでないはずだ

 

 ああ、いい終戦だな、うん。

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