仮面ライダーローサー×カルヴァリア ~守りし想い、交わりて~   作:虎ノ門ブチアナ

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#3 カルヴァリア世界・異なる世界、同じ敵

「──アンタら、何者だ」

 

 最初に口を開いたのは金剛だった。

 研究者ゆえの好奇心か、恐れを知らぬ豪胆さか。

 いずれにせよ、それに対して答えるのも、好奇心と豪胆さに秀でた者──すなわち神瀬だった。

 

「私達は異世界から怪人を追ってやってきた者だ、信じがたい話だろうが──」

「怪人……というのは、まさかミスケレって奴?」

 

 金剛の問いに神瀬は目を見開く。

 

「まさかこの世界にミスケレが!?」

「あなた方はミスケレと敵対していて、それを追ってきた……って事スか」

 

 ああ、と神瀬がうなずくと、何かに気付いた様に手元のPCを開いた。

 

「ちょっと待ってくれ。ミスケレといえば、アイツに発信機を仕込んでおいたんだ……これを使えばこの世界に来たアイツの現在地を特定――できないわ」

 

 “現在地が取得できませんでした”とPCには表示されている。それはつまり、ミスケレに取り付けていた発信機が破壊されたことを意味していたのだった。

 

「オーノー!! これじゃミスケレを追えないじゃんかよォ!」

「話を戻してもいいですか?」

 

 状況が水泡に帰したことを察知した金剛に問われると、神瀬は背を丸くしながらうん、とだけつぶやいた。

 

「えーと……そう、ミスケレ──あなた方はあの怪人と戦っている別世界の戦士って訳ですかね」

「そうだなぁ、ミスケレと出くわしたのは私達もついさっきの出来事で、いつもは“仮面ライダー”として魔獣ヴィードと戦っていたんだ」

「仮面ライダー……? あなた方の世界でも仮面ライダーという呼称があるのか……なんか興味深いぞ」

 

 若干興奮気味の金剛の名を大淀が呼ぶ。

 

「藤村くん、話が混乱しているが……彼らは味方と見ても良いのか?」

「そうですね、我々と敵対するつもりは無いのでしょう?」

「人の平和を脅かすつもりが無ければ最大限協力するつもりさ」

「じゃあ大丈夫そうですね、一緒にミスケレ探しましょっか」

 

 金剛が少し笑いながら大淀に告げると、彼女は小さくうなずく。

 

「承知した、協力関係が見込めるならばこちらも名乗らねばな。我々は警視庁対異形成怪物開発班、通称ユニットD。この世界にはびこる怪物、レーマを撃破、逮捕する事を目的とする組織だ」

「私達は──そうだな……特に集団としての名前とか決めてなかったわそういえば」

 

 頭を掻いて困った様子を見せる神瀬に、ローサーが変身を解除して、深紅としての姿を見せる。

 

「私達は名も無き平和を守る愚連隊ってとこで。私は仮面ライダーローサーこと皇深紅です」

「そっちの世界でも少女がライダーに変身しているのか! こちらの世界では彼女が唯一のライダーだ」

 

 金剛が手の平でさだめの方を示すと、一同の視線が集まったさだめがうつむく。

 

「見たところ私と年はあまり変わらなさそうですね、よろしくお願いします」

「その……よろしくお願いします」

 

 深紅の挨拶にたどたどしく返すさだめに深紅は首を傾げる。

 

(大人しい人なのかな? まぁそういう人もいるよね)

 

「そっちの世界の仮面ライダーはあとそこの2人ですか」

 

 金剛が(ただ)すとラータス、シャーリィも変身を解除する。

 

「仮面ライダーラータス、瀧純一郎だ」

「仮面ライダーシャーリィ、宮古愛華と申します」

「私は神瀬失人、仮面ライダーでは無いが異世界、こちらの世界で技術や情報を提供する為についてきた」

「よろしく頼みます、皆さん。こちらの人員も紹介します」

 

 金剛が正義、花恋、大淀を呼んで、それぞれ自己紹介をしてもらう。

 

「ユニットD所属の武装開発テスター、三隈正義です。よろしくお願いします」

「えーと、私の役職って何になるんですかね?」

 

 何も分からず金剛に問う花恋に、金剛は苦笑いしながらそうだね、と一考する。

 

「補充戦闘要員ってところかな」

「なるほど、という訳で私はユニットDの補充戦闘要員、那珂花恋です! 異世界の事たくさん聞かせてくださいね!!」

 

 元気の溢れる花恋に思わず深紅らも微笑む。

 

「ユニットD指揮官の大淀頑真だ。レーマというこの世界に現れる怪物と戦いつつ、君達の言っていた怪人、ミスケレも追跡している。理由は藤村くんが説明してくれるだろう」

「で、最後に俺……ユニットDの専属研究員、藤村金剛です。この世界の武装開発やシステムの構築は大体俺が担ってます。もしそっちの世界でのミスケレに関わる情報があるなら全部教えて欲しいッス、よろしくお願いしますワ」

 

 挨拶を終えて神瀬と金剛が握手を交わす。

 お互い何か通じ合う物でもあるのだろう、と2人の不敵な笑みを見て深紅は思った。

 

「それでそこのさだめ? さんは仮面ライダーですよね」

 

 深紅が問うと、さだめと目が合う。が、彼女に目線を逸らされてしまった。

 

「あ、結構シャイな方……なんですか」

「色々あってね、少し人と距離を置きがちなんだ」

 

 金剛が苦笑すると、さだめの態度を見かねた正義が口を挟む。

 

「今後の協力関係を構築するためだ、挨拶くらいはしてもいいぞ」

「……申し遅れました、信濃……さだめです。よろしくお願いします」

 

 立ち上がって深々と頭を下げるさだめに、深紅らは虚を()かれた。引っ込み思案だと思っていたが、思いの(ほか)しっかりした態度で挨拶され、驚きを隠せずにいた。

 

「カミセンよりしっかりしてそうな人じゃないですか」

「誰の礼儀がなってないって?」

「え……」

 

 深紅、瀧、愛華が一斉に神瀬を見つめる。

 

「満場一致かよコイツら!」

 

 3人の辛辣な評価に思わず神瀬が片手で顔を覆う。

 その様子を見てさだめらは同じことを考えた。

 

(賑やかな人達だな……)

 

──────────────────

 

 異世界の人間がやって来た。にわかには信じがたい話ではあったが、大淀の承認もあり、彼らが重要参考人としてユニットDでの自由を許され共にミスケレを捜索する任に就いたのは直後の事だった。

 早速神瀬は自身の開発したフラフープの技術提供をし、世界間の移動技術を共有し始めた。

 一方、暇を持て余した深紅、愛華、瀧は正義に案内され、談話室に通されていた。

 

「あの……私達はここで何をしていれば……」

「大淀指揮官いわく、戦闘要員同士での交流を深め、(きた)る戦闘時に円滑なコミュニケーションが図れる様に備えておいてほしい、との事だ。つまり俺も含めたユニットDの人間と仲良くなろうって事だ」

 

 堅苦しい口調の正義からそう告げられ、深紅が困惑する。

 

(いやこんな怖い人に仲良くなろうって言われてもな……)

「そろそろ来るか」

 

 正義が呟くと、ノックの音が鳴り、正義が応えると同時に勢い良くドアが開く。

 

「ちゃーっす! ラブリー女学生那珂花恋と!」

「……びゅ、ビューティー仕事人……信濃さ、さだめです……」

「信濃に何やらせてんだ!?」

 

 正義が珍しく声を荒げると、談話室に入ってきた花恋が舌を出す。

 

「てへぺろりん♪」

「て……てへぺろり──」

「信濃はやらなくていいぞ」

 

 3人のおかしな問答に思わず愛華が笑いをこらえる。

 

「ふふ、今の、なんですかー?」

「異世界からのゲストさんに向けたSpecialな自己紹介です」

 

 ファッション誌でも見せない様な奇抜なポーズで言い切る花恋に、愛華は呼吸を荒げる。

 

「ふむ、この異世界ではああいった挨拶が流行っているのか」

「そういう風には見えませんけどね私には」

 

 瀧と深紅が笑い続ける愛華をよそに話していると、正義がうなずく。

 

「ああ、この世界にはあんな挨拶は無い。那珂が必要以上にはしゃいでいるだけだ」

「だってユーモアたっぷりの愛嬌ある話し方の方が受け入れやすいかなーって思うじゃないですかー!」

「まぁ、堅苦しいのは緊張させてしまうというのは分かるがな……」

 

 正義がこめかみに指を当てて深く考える様な仕草をすると、花恋が手を伸ばして彼の肩を叩く。

 

「異世界人との交流ですよ、楽しくいきましょうよ~」

「それは同感です」

 

 深紅が花恋の言い分に乗じると、そうですね、と正義が肩の力を抜く。

 

「じゃあ……とっつきやすい話題がいいよな……そうだ、私たちが仮面ライダーになった経緯とかお話しますかね」

「お、いいですね! お願いします!」

 

 軽々と話を進める花恋に応え、深紅がローサーとして戦うことになった経緯を語り始めた。

 

 

 ──リバイブファクトと呼ばれる過去の遺物を復活させたアイテム、それを狙う神秘復活結社ティタネス。彼らからリバイブファクト発明の権威、神瀬を守る為に深紅はローサーとして戦うことになった。なし崩し的な始まりであったが、深紅の覚悟に揺らぎは無かった。

 自分に縋る人間を絶対に見捨てたりしない。その覚悟を胸に──。

 

 

「……か、かっちょい~~~!!」

 

 興奮する花恋の反応が意外だったゆえ、深紅が照れ臭そうに頬をかく。

 

「はは……ただ困ってる人が放っておけないだけですよ」

「なんて高潔な精神なんでしょう!」

「わかりますわ」

 

 愛華も一緒になって深紅へと憧憬(しょうけい)と尊敬の眼差しを向ける。

 

「じゃあ次は宮古さんと瀧さんですね」

「そうは言うが別に俺達の変身した理由は──」

「本編でお話してないので語るに(かた)くー」

「ほんぺんって?」

 

 完全に思考が停止した純粋な笑みで問う花恋に瀧はしまった、と口漏らした。

 

「まぁ俺たちの話は追々……」

「今度は信濃さんの仮面ライダーに変身した経緯を聞いてもいいですか?」

 

 正義と花恋が硬直する。“楽しくいく” にはその話題はあまりにも深刻だと思い出したからだ。

 そんな2人の表情を見た途端、深紅は何か聞いてはいけない事を聞いてしまったのだと感じ、咄嗟に謝罪する。

 

「あ……すみません、何か話しづらい事情がありましたか?」

「えっと~、その~……」

 

 花恋がごまかそうとするが、さだめが首を横に振る。

 

「大丈夫、花恋さん。ちゃんと話すから」

「……いいの、さだめちゃん?」

 

 さだめがうなずく。覚悟を決めた様な固い表情で深紅、瀧、愛華を見ると、喉の奥からひねり出す様に声を発す。

 

「私は……死刑囚、あの、人を殺して死刑になったんです」

「そっから話をブッ込むかぁ……」

 

 さだめの告白に戸惑う深紅らを目にして、花恋が眉を八の字に曲げる。

 

「仮面ライダーになったのは、それとはあんまり関係ないんですけど……その……」

 

 言葉に詰まったさだめは発言を続けられぬまま、すみません、と呟いて口をつぐんだ。

 目線を落として押し黙るさだめを見て、深紅は何か深い訳があるのだろうと椅子から立ち上がった。

 

「会ったばかりですけど、私には信濃さんが人を殺す様な人には見えません。その話……何か裏があるんですよね?」

 

 閉口したままの花恋、正義を見て、深紅が戸惑う。

 もしやさだめが人を殺したというのは、本当なのだろうか。彼女のような内気な少女が、人を?

 深紅の混乱を見て、さだめは再び口を開いた。

 

「家族の復讐でした。大好きだった父が、母が、妹が、飼い犬が……“私が”、殺されて、怒りのまま私は、みんなを殺した集団を襲い、覚醒した怪人の力で……殺しました」

「それは恐ろしいことだと思うけれど……家族を殺されたって理由があっても死刑になるんですか、この世界では」

 

 花恋が首を横に振る。

 

「さだめちゃんに求められた罰は間違ってる。だから裁判をやり直したい──けど」

「私は自分に課せられた刑を妥当だと思っています。死刑だと言われることも仮面ライダーとして戦わなきゃいけないことも受け入れてます」

「どうして!?」

 

 思わず深紅が身を乗り出し声を荒げる。

 

「どうして……そうですね、私は人の命を奪った……その事実だけで充分です」

「さだめちゃん!」

「信濃さん!」

 

 深紅と花恋が叫ぶ。

 声が重なった2人は思わずお互いに視線を交わし、哀しそうな顔を突き合わせる。

 

「那珂さんも……信濃さんに生きていてほしいと思っているんですよね」

「……はい、私は自分の罪を認めて、誰かの為に戦えるさだめちゃんが好きです。だから、死を受け入れようとしているさだめちゃんに生きてほしいって……言ってるんですけどね」

 

 どこか遠い目をしている花恋に、深紅はさだめへと視線を向ける。

 

「信濃さん、あなたが重い罪を背負っているのだとしても、今、生きてほしいと願う人の為に生きる事はできないんですか」

「……」

「それにあなたが、仮面ライダーがいなければ襲われる人がいるんじゃないですか? だったら、だったらその人達の為に生きる事だってできるでしょう?」

 

 さだめは何も言わずにうつむく。

 

「……何も知らない人が勝手なこと言ってすみません、でも……信濃さんの様な人を死なすなんて話を、黙って聞いてる訳にはいかないです」

「私も同感ですわ」

 

 愛華が深紅に続いて言い放つ。その瞳には自分の命を軽く見ているさだめへの怒りが込められていた。

 

「部外者が何かと物申して悪いが俺もだ。お前が死んだらこの世界で生き続ける人々はどうするんだ」

 

 瀧からの指摘にさだめが目を泳がせる。

 

「仮面ライダーなら、まずは自分が生きて、誰かを助けられなくちゃ、無意味じゃないですか」

 

 深紅が拳を握りしめて告げる。

 それに対してさだめの答えはない。だが、彼女は何かを語らんと口を開けて体を震わせていた。

 

「わ、私は……」

 

 と、深紅らの体が金色に発光し、末端から粒子化していく。

 

「……時間、ですね」

「なんかめっちゃ消えてく感じなんですけどそれは一体?」

 

 焦る花恋に深紅が自分の手を見つめながら告げる。

 

「私たちがこっちに来るのに使ったフラフープには時間制限があって、カミセンが改良したっぽいんですけどやっぱり長くは持たないみたいです」

「という訳でお別れ、みたいですねー」

「世話になったな」

 

 それぞれ別れの言葉を投げかけると、全身が霧散し、金色の粒子がどこかへ吸い寄せられる様に消え去っていく。

 

「消えちゃった……」

 

 呆気に取られる花恋だったが、彼らがさだめに残した言葉を思い出す。

 

「言いそびれちゃった話なんだけどさ、さだめちゃんは……どうしたいの」

 

 急に問い質されたさだめは少し戸惑いながらも、自分の言葉で思いを紡いでいく。

 

「私は、自分が死刑になってもしょうがないって、やっぱり思う……けど、それが決まって、死ぬ寸前まで、罪のない人たちの為に戦いたい」

「仮面ライダー……だからか」

 

 正義が聞くと、さだめはうなずく。

 

「私も、仮面ライダー(あの人たち)みたいになりたい、私に戦う力があるのなら、それを誰かを守る為に使いたいんです」

「さだめちゃん、めっちゃカッコいいよ」

 

 花恋が親指を立てると、さだめは照れて頬を赤くしながらうつむいた。

 

 

「みんな来てくれ!!」

 

 ドアを勢い良く開けて金剛が入室すると、先程までいた深紅たちの不在を確認して成程な、とつぶやく。

 

「神瀬の兄貴も消えたのと同様に別世界のライダーたちも元の世界に戻ったか……それでだ」

 

 自分を落ち着かせる為に金剛が咳払いをすると話を続ける。

 

「ミスケレの位置情報が復活した。場所は“彼ら”の元いた別世界──ローサーらの戦っている世界だ」

 

 それを聞いて正義が眉間にしわを寄せる。

 

「別世界って……俺達は何もできないじゃないか」

「いいや、できるぜ!」

 

 指を振りながら金剛が不敵に笑う。

 

「神瀬の兄貴から技術と素材を借りて作ったぜ、“異世界とこの世界を繋ぐフラフープ”!!」

「大発明じゃないですか金剛さん!」

 

 驚く花恋に金剛は満足げな顔を浮かべる。

 

「よーし、コイツが出来たってんで、行くか、あっちの世界」

「行きましょー!」

 

 乗り気の2人に正義は待ってくれ、と口を挟む。

 

「ミスケレが現れたのはあちらさんの世界だ、こっちとは“無関係”のな。それでも行くのか?」

「私は行きます! 知り合いが困ってるってんなら助けるでしょーが!」

「……私も行きます」

 

 花恋とさだめがお互い決意を口にすると、正義がそうだろうな、とだけ言って金剛を見る。

 

「俺も同行します、指揮官に報告お願いします」

「あっ……と、実はフラフープは未完成でね、現状2人しか安全に転移させられない」

「じゃあ誰が……」

「さだめちゃんと花恋ちゃんにお願いする」

 

 真剣な面持ちになった金剛が言い放つと、呼ばれた2人が強くうなずく。

 

「信濃は分かるが、那珂にまで任せるのは……」

「危険と言いたいのは分かるが、彼女が行く為の準備を進めているんだな実は」

 

 金剛がアタッシュケースを取り出す。

 

「それはまさか……!」

 

 正義が口漏らすと、彼の想像通り中にはコンフルエンサーと2種類のイートリッジが格納されていた。

 

「パニッシュライダーAD3、すなわち花恋ちゃんの武装だ」

「俺のより先にですか」

「ゴメンやで三隈くん、君の装備は複数の兵装で重装備にするの前提だから持ってけないんだ」

 

 そうでしたか、と納得した正義は花恋へと労いの言葉をかける。

 

「すまない、ここは那珂に任せる。だがまだ特訓もロクにできていない君を戦地に赴かせるのはいささか抵抗が──」

「私だってレーマです、やってみせますよ」

 

 強気な花恋の発言に正義も微笑し、少女2人に戦闘を一任する。

 

「頼んだぜ、おふたりさん!」

「俺達の戦いには直接関係ないかもしれないが、その親切心こそが誰かを守り戦う者にとって一番大切なモノなのだろうな。気を付けて行ってこい」

 

「行ってきまッす!」

「別世界での戦闘、行って参ります」

 

──────────────────

 

「別世界にてミスケレの反応、それの対処か。了解した、彼女らを別世界へ送り出す事を許可しよう」

 

 大淀の認可を受け、金剛が出撃の準備を始める。

 転送可能なのは人員2人と彼女らの装備となるライドゼファーとサイドカー。多くない準備で未知の戦場で(おもむ)く事になるが、さだめと花恋に恐怖や不安は無かった。

 

「花恋さん」

「おっ何かなさだめちゃん♡」

「私に色んな言葉をくれた皇さんたちを……助けに行きたい」

「よね」

 

 バイクにまたがった2人が、さだめを先頭に巨大なフラフープへと突き進む。

 

 

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