サイバーパンク2077〜変なのを添えて〜 作:ロックオン
ブルーロック読んでたら投稿遅れましたすみません
端末に示された地点に近づくと
輸送されてるのは相当なデカブツだな…少なくともトラックレベルの車体じゃなきゃ運べないような代物の可能性が高い。
「こんなもんパクって逃げ切れると思ってんのかあのガキ…」
もしくは車輌ごと頂く寸法なのかもしれんが。こんな開けた所を鈍重な輸送車両連れて逃げるつもりならちと考えが甘いんじゃねぇかな…応援が来たらひとたまりもねぇだろうに。
轍を追うと崖付近で横転しているアラサカのロゴ着き輸送車両が見えて来た。
既に戦闘は終了してるらしく、周囲に事故った後の護衛車輌が数台見える。
思ったよりも護衛車両が少ない気がするが…
アクセルを緩めながら近づくとこちらを見つけたのかルーシーが何やら騒いでんのが見えた。
「そこで止まれ!何しに来やがったんだ!?」
相変わらず威勢の良いこった。
「メインの使いだ!」
更に速度を落として停車する。
周囲をざっと見渡すがデイビットの姿は見えない。
…後ろの輸送車の中か?
「デイビットは何処だ?」
端的に問う。
まだイかれてないなら話してみるとこから試す。
…手遅れだと判断したら殺して遺体を持って帰る事になるが。
「…本当に敵じゃねぇんだな?」
懐疑的な目線を向けられるが…
「お前らを
その後は適当に暴れりゃ終いだ。と続けると納得したのかしてないのか分からない表情で
「少し待ってろ。…デイビットー!お前に客だぞー!」
後ろの輸送車両に向かって大声で呼びかける。
その間も銃口を直ぐに向けられる様にしてるのは流石だな。
「客?何でまたこんな時に…」
とぶつくさ言いながら顔を出すデイビット。
見た感じまだ理性的に見えるな?
「よーうデイビット!久しぶりだな!」
一緒に依頼に行ったっきりだから数週間ぶり位にはなるか。
片手を上げて呼びかけると驚いた表情で聞き返してくる。
「ブートヒル!?何でここに…」
困惑した様子を見てもサイバーサイコシスの兆候は見えねぇ。
違和感を感じる。…それも嫌な方向で。
「メインからの依頼でな」
試しにメインの名前を出すが…
「メインがどうしたって?」
一体何のことだ?と言わんばかりの表情だ。
周りも同様、困惑した表情を浮かべてる連中ばかり。
……これは、やられたか?
「…一応聞くが。今回の依頼はアラサカの輸送部隊を襲撃するってぇので合ってるか?」
「あぁ、その通りだけど。…何か問題でも合ったのか?」
それでいて依頼内容は情報通りときた。
…嫌な予感しかしねぇ。
冷や汗をかく機能なんざねぇが背筋に寒いものが通った感覚がした。
「それに対してメインが何か言ってなかったか?」
これにどう答えるかによって最悪か、最悪の更に下かが決まる。
「別に何も言ってなかったぜ?なぁレベッカ」
特に気負う様子もないデイビット。
「そーだな。最近はデイビットの方針に口出すの避けてる節があるし。今回も例に漏れずだった」
デイビットの言葉に嘘が混じってる様には思えない。
ルーシー…いや、レベッカか。レベッカの言葉にも嘘がある様には見えなかった。
最悪の更に下が確定したな畜生。
「デイビット、ジョンに連絡しろ。直ぐに引き返せと」
周囲を警戒しながらそう告げる。
此処じゃ俺のホロコールは使い物になりゃしねぇ。
「いきなり来て何言ってんだ…」
「良いから速く連絡しろ!…ベイビーが!」
遠くで土煙が上がるのが見えた。
この街に来てからやたらとよく見える目で確認するとミリテクのロゴが入ってる装甲車輌やら
誰だか知らねぇがやってくれたなカス野郎が!
「分かったって…あれ?通信が繋がらねぇ…」
不審げながらデイビットがジョンに連絡を取ろうとするが繋がらない。
クソが…丁寧に通信妨害まで入れてきてんのかよ!
「チッ…遅かったか。あっちからミリテクの大部隊が来るが…お前らの客か?」
一縷の望みを託して尋ねる。
デイビットの方の依頼人なら話は早い。さっさとブツを渡して逃げりゃ良いだけだ。
「ミリテクが何で!?」
「オーケー分かったもう喋るなベイビーが」
クソが、俺ごと嵌めるとはやってくれる…!
「お前らの足は?逃げ切れるか?」
「…コイツが動かせる様になれば何とか。俺たちの車はオシャカになっちまってる」
丁寧に足潰してやがったか。用意周到だなおい。
俺だけなら
「……それなら今からミリテクと喧嘩するしかねぇ訳だが」
何か奥の手とかある奴は?と問いかけると
「待て待て待て!どうなってんのか説明しろよ!?」
ルーシー…レベッカが慌ててるが。
どうなってるも何も…
「アラサカがお膳立てしたっぽい依頼で釣られたお前達がヤバいってメインから依頼を受けた俺が連れ戻しに来た。そしたらメインがお前達に何か言った訳じゃねぇとか抜かす」
相棒のエンジンを掛けたままトラックの横に移動しながら答える。
「そこに丁度よくミリテクの大部隊がお出ましと来た。…こんだけ状況が揃えば大体見えんだろ」
誰が何の目的でやったのかは分からねぇが…少なくともメインからの依頼ってのは嘘くせぇな。
ファラデーの一件でアイツが俺たちに何かする様な気概が残ってるとは思えない。
なら誰が?ってぇと恨みを買った相手なんざ星の数ほどいるからな…絞り切れねぇ。
何にせよジョンが綺麗に騙された件については後で軽くぶん殴って済ますとしてだ。
この分じゃアイツもヤバい状況に置かれてるのは変わらないだろうし…互いに生きて帰れたらの話だな。
「お前が標的なのか俺が標的なのか分からないが…気にいらねぇ」
車両の陰に隠れる様にして迎え撃つ準備を整える。
ガンベルトに刺してある
「此処で全員殺す」
殺意を剥き出しにして嗤う。
全部が思い通りに動くと思うなよカス野郎…誰だろうが鏖殺して必ずお前の息の根を止めてやる。
「…出来るのか?」
少し落ち着いたデイビットから問われるが…
「
何かしらの対抗手段があるならそれはそれで少し楽が出来る。
弾代が浮けばそれだけカス野郎をブッ殺すために金を使えるからな。
「……サイバースケルトン。この輸送車両に積んでる物を使えれば何とか…」
そう言いかけたデイビットをルー…レベッカが胸ぐらを掴んで止める。
「バカ野郎!お前それ以上クローム入れたら本気で狂っちまうぞ!?」
デイビットが既に限界に近いって情報も正しいのか…一体何がしたいんだ嵌めたカス野郎は。
色々な考えが迷走しそうになるのを抑え込む。今はそんな事考えてる場合じゃねぇ。
…レベッカの話から察するにサイバースケルトンとか言うブツはクロームの一種か。
この場でサイバーサイコシス発症とか勘弁しろよ…
「却下だな。嵌めた奴の思惑にしか思えねぇ」
ピンチになった時に都合良く状況を覆せそうなサイバーウェアが有って、都合良くそれを使えそうな奴が居る。
どう考えても罠だろ。何が仕掛けられてるか分かったもんじゃねぇし、装着したデイビットが一発でサイバーサイコシス発症とかいう最悪の可能性がある以上、安易に手を出して良い代物じゃない。
「じゃあどうしろってんだよ!」
落ち着けガキ…どうにでもなるっつったろうが。
これから吹っ飛ぶ金額に目を瞑れば楽勝だ…気が重いがしょうがねぇ。
「普通に暴れりゃ良いだろ。…俺が突っ込む、お前らが援護する。それで終いだ」
左腕を軽く振って変形させる。
普段は隠されてる銃口を軽く振ってミリテクの方を指し示した。
…
「
お前らはデイビットを援護してやれよ?とデイビットの取り巻き連中に伝える。
久しぶりの全力稼働だ。派手にかましてやるとしよう。
「心配しなくても
冗談めかして言うとミリテクの装甲車が悠々と近づいて来ている。
阿呆共が…そこは既に射程範囲内だぞ。
「まだ泣き言を言いたい奴は?」
全員無言で銃を構えた。
それで良い。そうじゃなきゃ面白くねぇよな!
「さぁ、派手にやろうぜ!」
号砲とばかりに左手から放たれた
紙屑の様に装甲を貫通した弾丸が車内で暴れ回って誘爆させたのか車体が花火みたいに飛び散る。
周りの車両を巻き込んで何台か事故ってるのを見届けながら
「ヒュー!ど真ん中だぜおい!次はテメェだ!」
続けて2発、3発と発射すると3発目が運良く3台貫いて吹っ飛ばした。
良い腕だぜヴィクター!これなら
「おら、さっさと突っ込むぞ野郎ども!」
相棒に跨りアクセルを一気に開けて先陣を切る。
数台吹っ飛ばされてようやく事態を把握したのか装甲車が散開し始めるが遅ぇよ阿呆が!
カリカリにチューンされた
ミリテクの兵士共の驚いた表情がハッキリ分かる位まで近づくと、単車をスライドさせながら片足を地面に突き刺してアンカー代わりにしつつ左腕に残った3発をこちらに向かって動き始めたバシリスクへとぶっ放す。
相変わらずイカれた反動だな…突き立てた脚が痺れてらぁ。
「ハイヨー、シルバー!これじゃダックハントと変わんねぇなぁ!」
更に3台廃車にしてやるとようやく俺に対して銃撃が始まった。
まぁその程度の弾幕で捉えられる俺と相棒じゃねぇが。
アンカー代わりに突き刺した片足を引き抜いてアクセルを開けると一気に加速して銃弾から身を躱した。
その後もひょいひょいとターンを決めながら回避していると。
「…あの野郎イかれてんのか!?さっさと援護するぞお前ら!!」
後ろからようやく追いついてきたデイビット達が応戦し始める。
「遅ぇぞスウィートハニー!テメェらは俺の食い残しで遊んでろ!」
車両がぶっ飛んだ時に大半の兵士は一緒に天に昇ったハズだし生き残りは少数だ。
「あーもう!わかったよ!」
若干ヤケクソ気味に叫ぶデイビット達を尻目に俺から距離を取ろうとしてる車両を追いかける。
「さて、と…」
左腕の弾倉をスイングアウトして残った薬莢を捨てる。
ガンベルトからヴィクター製の弾丸を3発、左手で取って口に咥える。
一瞬右手を空けて咥えた弾丸を左腕の弾倉に叩き込んで弾倉を元に戻す。
「これで準備完了だ…!」
アクセルを再度全開にして一気に距離を詰めた。
ミサイル発射して応戦しようとしてるのが見えるがそれじゃ間に合わねぇよ。
「大盤振る舞いだ!くたばりやがれ!」
1発目。発射口のハッチから貫いて弾体を貫通、爆発して吹っ飛んだ。周囲を綺麗に巻き込んで中身ごと全滅させてやったのは良かったんだが…走るバイクの上で撃ったから俺も綺麗にぶっ飛んだ。テンションに任せすぎて反動の事考えるの忘れてたわ…地に足付いて踏ん張り効かねぇとこうなるんだな、反省。
ま、それは今後に活かすとして。
空中に投げ出されたが連中はまだ射程範囲内だ。
体勢を整えて2連射。撃つ度に体が跳ね上がるが狙いは外さねぇ。
無理やり体勢を変えながら生き残った車両を撃ち抜いてオシャカにしてやった。
これで全滅だな。相手全員がデイビット並みのサンデヴィスタン積んでたらヤバかったかもしれねぇが…ただの機甲部隊ならこんなモンよ。
「これで終いだな。あー…幾ら掛かったのか考えたくねぇ…」
無理やり足から着地してぼやく。
今回使ったのはヴィクター製の弾丸だけだからまだ補充できるだけマシだが…今回だけで高級車何台買える金額が吹っ飛んだのかと思うと頭が痛ぇ…嵌めやがったカス野郎からキッチリ取り立ててやらなきゃな。
「ブートヒル!無事か!?」
追いついて来たレベッカに左手を振って答える。
「この通りピンピンしてるぜ…財布がすっからかんに成りそうな事以外は無傷だ」
振った左手を見ながら一人ごちる。
やっぱイカれてんなこれ。装甲どころか色んなもん無視してぶち抜いてる気がする…まぁ使い勝手が良いからブッ壊れ性能なのは大歓迎だが。
それはそうと意識を切り替えて最後に別れた
「あー…まぁ…ギリセーフか?」
外装は剥がれ落ちてるがフレームは歪んでねぇ様に見えるし。
ハンドルが地味に曲がってる気がするがまぁ何とかなるだろ。
「エンジンは…掛かるな。流石はヤイバ、頑丈で助かる」
良し、これならまだ壊れてねぇな。
ムアマルん所に持って行けば感動で涙を流すだろうレベルには原型をとどめてる。
「今やらなきゃダメなのかそれ?」
「当然。今後数ヶ月の相棒が無くなるかどうかの瀬戸際だぜ?」
呆れた様な顔でツッコんでくるレベッカに答えながらその場を後にする。
後はジョンが来るのを待ってこの絵を描いたカスをぶっ殺すだけだ。
それにしても…てっきりコイツがルーシーとばかり思ってたんだが。
デイビットも罪な野郎だな…
「…なんかムカつくからその顔やめろ」
ジトッとした目で見られた。
「そいつはすまねぇな」
まぁ強く生きろよ嬢ちゃん…まだ目はあると思うし。
「お前らの方は…まぁ死んでねぇって事は無事なんだろうが」
言ってる途中で言い直す。全く持って意味ねぇ質問するところだったわ。
「デイビットがちと怪しいが…とりあえずは助かったぜ。ありがとうよ」
そっぽ向きながらも礼を言う辺りコイツも人が出来てるっつうかなんて言うか。
素直な奴は好きだぜ?
「気に食わねぇからやっただけだ気にすんな…そんなにヤベェのかあのガキ」
「…いや、大丈夫。大丈夫なハズだ…そう言ってたんだ」
言い聞かせるような口調で言っても説得力ねぇよ…まぁまだ正気な時間があるならメインみたいにインプラント抜けばまだ戻れる可能性もあるだろうが。
そんな事を考えてると
「待て、デイビット!」
デイビットん所の…ヒゲ男の声が聞こえて来た。
またなんかやらかしてんのかと呆れながら声の方に視線を向けると俺の相棒をパクってるデイビットと目が合った。あのガキ何してんだ!?
「ホーリーベイビー!あの野郎何してんだ!?」
「あーしが知るかよ!」
あー、もう訳わかんねえ事してんじゃねえよガキ!
取り敢えず俺の相棒から降りろや!
「さっさと降りねぇと殺すぞスウィートハニー!」
「すまねぇ!でも緊急なんだ!」
そう言うが早いかアクセルを開けて突っ走り始めるデイビットと相棒。
クソボケが…ここでテメェの
リボルバーを引き抜いてガキの膝を撃ちぬこうとするとレベッカがしがみついて止めてくる。
クソが狙いが定まらねぇ…!
「離せガキ!テメェもキューティーにしてやろうか!?」
「待って!頼む撃たないでくれ!」
ガッツリ右腕にしがみつかれたせいで正確に狙えねぇ…!
畜生がッ…もう手が届かねぇ位置まで走り去っちまったじゃねぇか…
「……今すぐ、あのホーリーベイビーに、連絡しろ。納得の行く説明がねぇならお前ら全員…」
ここでミリテクと一緒にミンチだハニー共が。
そう告げると直ぐに連絡し始めるレベッカとヒゲ。
あのクソガキ、大した理由も無く
立派な理由があったとしても一発はぶん殴るが。
デイビットはメインがまだ存命なのでそこまでクローム祭りしてません。…それでも入れすぎな位ですが。原作程サイバーサイコシス発症直前って訳じゃなくて幻覚が時々見える…でもまだ狂う程じゃないし抑制剤もまだ9倍まで行ってない感じですね。