サイバーパンク2077〜変なのを添えて〜   作:ロックオン

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もし嵌められたとしたら?まぁ、落とし前って大事だよな!

 

さて、メイルストロームの奴らが根城にしてる食品工場まで来てる訳だが。

 

「…誰だお前等?」

 

ジョンの車を降りると見覚えの無い連中が立っていた。

メイルストロームじゃなさそうだが…

 

「誰でも良いだろ…ファラデーの使いだ」

 

ほらよ、とチップを投げ渡してくる。

難なくキャッチするとそのままジョンへとパス。

躊躇いなく首筋のスロットへと差し込むのを確認するとファラデーの犬とやらに向き直るとソイツはガチンッと音を立ててゴツいライターで煙草に火を付ける。

 

「俺達の仕事は終わった。後はお前等の仕事だ」

 

くるりと背を向けて去っていく男。

ハードボイルド気取りか、本当に大物なのか…

 

「旦那…思った以上に警備が硬いです」

 

チップを読み終えたジョンが引き攣った顔で続ける。

 

「奴らネットランナーまで配備してやがる…後はタレットやら地雷やらでちょっとした要塞ですねこれは」

 

「んで?…やる事ぁ変わんねぇだろうが兄弟?」

 

ペチペチと頬を叩く。

 

「何時も通り邪魔する奴はスクラップ、狙った獲物は貰って帰る」

 

な、簡単だろ?

 

「………はい。落ち着きました」

 

深呼吸を一つ。それで整うんだからこの前入れたサイバーウェアはすげぇな…ちょっと人から離れてってる気もするが。

 

「よーし!んじゃま、派手にブチかますとするか!!」

 

ロックンロールッ!と呟きながら玄関口へと歩いていく。

 

「お邪魔するぜ!!」

 

硬そうな扉だったが見かけ倒しだな…軽く蹴っただけでぶっ壊れちまうとは。

 

「なんだテメェは!?」

 

「野郎ブチ殺してやる!!」

 

「いや待てアイツは…!」

 

来たなカモ共が!

 

「ウチの客のモンがお宅に在るって聞いてよぉ」

 

頭をガシガシ掻きながら続ける。

 

「ミリテク君ところの最新テックらしいんだが…」

 

「それがどうしたってんだよ!?」

 

ハァ、とため息一つ。

 

 

「大人しく渡すなら命だけは残してやっても良いって言ってんだよ」

 

 

周囲を見渡す。ひのふの…6人か。

 

「嫌なら構わねぇ。鏖殺(ラブリー)して持ってくだけだ」

 

ついでにお前等で小遣い稼ぎも出来て一石二鳥だし。

 

「舐めてんじゃねぇぞ!!」

 

頭に血が上った1人が俺に銃口を向けた。

と同時にホルスターから引き抜いたリボルバーで額に風穴を空けてやる。

 

「命は要らない、と…じゃあ盛大にやるぜ俺は!」

 

口の端をニッコリと持ち上げて睥睨する。

残りの5人はボケっと突っ立ってるし、さっさと片付けようか!

 

近場の奴にヘッドショット。柘榴見たいに弾ける頭。

 

ようやく我に返ったのか4人は応戦してくる。

 

「撃て撃て撃て!」

 

禄に狙いもつけてない状態で当たるかよ。

その場を動かずに物陰に隠れた奴以外を静かにしてやる。

 

「…で、お前はどうする?」

 

リロードしてから隠れたやつへと銃口を向ける。

 

「待て待て待て!撃たないでくれ!」

 

両手を挙げて降参のポーズ。

積んでるクローム次第じゃそんなの信用できねぇんだが…

 

「降参だ!まだ死にたくねぇ!!」

 

顔を青ざめさせながら震える男にそんな度胸はねぇな。

 

「…さっさと失せな。次はねぇぞ」

 

銃口を逸らさずに空いてる手でシッシッと追いやる。

 

「ありがてぇ…!」

 

その言葉を聞いて脱兎の如く逃げるメイルストローム。

 

『…殺しますか?』

 

『ほっとけ。…戻ってきたら容赦なく撃って良い』

 

ジョンに適当に答えながら更に奥へと足を進める。

道中で増援が来るでもない。銃声が聞こえなかった訳が無いんだが…

 

建屋の奥に進むと疑問は解決した。

死体になってんならそりゃ増援も来ねぇ訳だ。

 

「こりゃ参った。死体処理で来たわけじゃないってのに」

 

転がった死体を足で退ける。

…銃傷無し。ネットランナーがシナプス焼き切ったのかとも思ったが首筋に切り傷発見。…サムライソード持ちか。

少なくともクロームまみれな奴が居るのは確定した。

 

『旦那!直ぐにそこから脱出して下さい!情報は欺瞞です!これは………』

 

突然、通信にノイズが走って何も聞こえなくなった。

…まぁ、俺の使ってるホロコールは後付けの安物だから結構こう言う事が起きる。そろそろ買い換えても良いかもな、と考えていると

 

 

「あ?…ッと」

 

 

飛んできたナイフを掴み取る。

このご時世に投げナイフとはまたレトロな野郎だ。

 

「見えてんぞ?」

 

直ぐ様撃ち返すが避けられた。

加速野郎か。超面倒くせぇ…

 

サンデヴィスタン積んでるって事はそれなりに懐が厚い奴だ。

此処のメイルストローム共が積める様な代物じゃねぇはず…

 

と考えてる間にも2本高速で飛んできたナイフを撃ち落とす。

 

「誰だか知らねぇが同業者なら話から入るべきじゃねぇか?」

 

問いかけるが返事はなし。

…死体になってもらうか。

 

スキャン結果からして遮蔽物の裏に居るのは判ってる。

クールタイム中だろうがそんな大きな隙を見逃すわけねぇだろ馬鹿が。

 

自身の左手が変形、発射シークエンスを半秒足らずで終わらせて遮蔽物越しに相手を狙う。

 

「もう、アンタと話すことはねぇが」

 

ぶっ放した。それなりに大きい反動が襲うが持ち前の力で押さえ込む。放たれた弾丸は遮蔽物ごと相手をブチ抜いて後ろの壁を粉砕した。

 

「次はもうちょい考えてから行動することだな」

 

撃ち終えた左腕をもとに戻す。過剰火力過ぎてあんま使う事ねぇんだが面倒な奴を一撃で黙らせられるのは魅力的だ。

 

近づいて相手を確認すると胴体が吹き飛んで見事に散っていた。

…やべ、持ち物ごと吹っ飛んだかも。

驚愕の顔を浮かべた死体に構わず懐を漁る。

 

 

「……多分、これだよな?半分位無くなってるけど」

 

 

依頼時に貰った情報と半分位一致するブツを見てため息が出る。

運悪くブチ抜いたっぽい。メジャー1発目の依頼でこのザマじゃジョンの事を笑えねぇなこりゃ。

 

 

『……旦那!聞こえますか!?』

 

「聞こえてるぜ〜」

 

 

半分だけだから報酬も半分…とはいかねぇよな…

 

 

「なぁ、標的が半分になっちまったんだけどどうしたら良いと思う?」

 

下手人ごと真っ二つにしちまった、と続ける。

 

『あの野郎…俺達を囮に使って本命はそのおっ死んだ奴みたいですよ』

 

怒りの感情をあらわにして話すジョン。

筋書き通りなら俺達が暴れてる間に本命のこそ泥がブツを奪って逃走、俺達は仕事をしくじるって寸法な訳だ。

そうすりゃ俺達はファラデーの奴に借りが出来るし、傭兵としての経歴にも傷が付く。安く買い叩かれる訳だな。

 

「なるほど…でも出会しちまったから口止めしようとした所を返り討ちにしちまった感じか」

 

なんとまぁ間抜けな野郎だ。

 

『どうしますか』

 

「どうもこうもねぇな。あのコーポもどきに話聞こうじゃねぇの」

 

それ次第じゃ愉快な死体がもう一つ増える事になる。

 

 

「あのキロシ(目玉)、一つくらい無くなっても構わねぇだろ?」

 

 

久々に左腕を使用して気が高ぶってる。

舐めた真似しやがった代償はデカいぜファラデー。

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