地獄のヒーローになった男、青春に憧れる。   作:ナマエナガ

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ようやく過去アビドスも終わりですよお兄さん方。疲れたー!原作に入る前にここまでかかるとは思わなんだ…


チェンソーマン

 

私が一番最初に彼を見つけたのはブラックマーケットで日課の観察をしていたときです。

 

トボトボと落ち込んだ様子で歩いていた彼を見つけて、私は驚きと興味に包まれました。ヘイローがなく、キヴォトスでは圧倒的に希少な男性。

 

一番驚いたのは、彼を今まで一度も見かけたことがなかったことです。

 

私はキヴォトスの至る所に情報網を有しています。今はキヴォトス最高峰の神秘、暁のホルスを求めてアビドスに集中していますが、だとしても私の"眼"から逃れることは難しいでしょう。

 

私は今まで、一度も彼のような人物を見つけたことがありません。突然、ゲームでモンスターが出現するように現れた彼に私の好奇心は高まるばかりでした。

 

だから少しばかり接触してみようと思い、度々スケバンを利用させて頂きました。

 

ドローン越しに話しかけ、前金として彼女らのスマホに10万クレジットほど振り込んで彼に接触してもらいました。

 

流石に彼女らもドローン越しに話しかけてくる私に警戒していたようですが、クレジットを振り込めば快く動いてくれました。そして、私は彼の名前と力の一端を知ったのです。

 

赤い金属的な頭部。そこからチェンソーが飛び出し、両の腕からも肉を裂くようにチェンソーが現れる。その肉体には不相応な怪力。

 

彼は自らを悪魔と名乗り、チェンソーマンと叫んだのです。

 

私は、震えて仕方なかったです。あの力は!あの肉体は!あの精神は!あの存在は!一体、なんなのかと!!

 

だから、彼が私との取引を求めて行動し、その末にアビドスに辿り着いたときは心から喜びました。ですが…だからでしょうか、私はここであるミスをしてしまったのです。

 

浮かれていた私は彼に接触はせず、ひとまず観察をすることにしました。直接的な実験や研究も大切ですが、観察による所作や口調、本人すら自覚していない癖、そういったものを記録するのも重要なファクターになり得るからです。

 

ですが、それこそが一番の失敗でした。

 

彼がアビドス郊外で数日を過ごし、倒れ伏したとき、私はそろそろかと思い接触しようとしました。ですが、ほんの少しの差で、彼女らに先を越されてしまったのです。

 

小鳥遊ホシノさんと梔子ユメさん。アビドス高校の二人は、彼を拾ってアビドス生としました。

 

どうするべきか悩みました。彼は…デンジさんは、ホシノさんから私の事を聞いていたのです。これでは契約にも頷きにくくなってしまう、と。

 

なので、私は彼らに直接的な接触はしないようにしました。敢えて近寄らず、周りから攻めていこうかと考えていたわけです。だからこそ、ホシノさんとユメさんは最高の餌になってくれました。

 

ユメさんとホシノさんの喧嘩。ビナーとデンジさんの戦闘。そして真のチェンソーマンの覚醒。何よりも、ユメさんの死亡。

 

この機を逃してはいけないと思いました。あのときのホシノさんの精神状態は非常に不安定でしたから、私の契約にも快く頷いてくれました。

 

そして!私はデンジさんを手に入れたのです!

 

◎ とあるビルの地下室

 

静かに、俺は目を覚ました。

 

クラクラとする脳みそを何とか起き上がらせ、力ない瞼を動かして周囲を見渡してみると、様々な医療機器のようなものと…

 

「おや、起きましたか。クックックッ…やはり、血さえあれば脳すらも再生可能、と…本当に、興味深い心臓ですね」

 

…ホシノに撃たれたと思ったら、目の前には真っ黒な怪しいスーツ姿の男…どんな状況だよこれ。

 

「さて、目覚めの気分はどうですか?デンジさん」

 

「いや、どうですかって…そもそもアンタ誰?」

 

俺の記憶にはこんなヤツいねぇし…いや、待てよ…?真っ黒なスーツ姿の男…黒い、スーツ姿…黒い、服…

 

「あっ!お前黒服だろ!」

 

「クックックッ…ええ、その通りです。よろしくお願いしますね、デンジさん」

 

不気味な笑顔で怪しく笑う黒服。その笑顔はすげぇ不気味で不信感が募る表情で…

 

初対面でこんな怪しいヤツによろしくできるかよ…つーか、なんで俺はコイツと一緒にいるんだ?そもそもホシノはなんで…

 

「なぁ、ここってどこ?そもそもなんで俺はアンタといるわけ?ホシノはどうなってんだ?」

 

混乱のままに口を開く。黒服は慌てる俺をたしなめるように手を振りながら口を開いた。

 

「混乱するのは分かりますが、少し落ち着いてください。順番に話していくので、ひとまずそこから降りてください」

 

黒服はそう言って俺が寝そべっていた台を指さした。黒服の言葉にそういえばと思い、下を覗けば…

 

「うわッ!なんだこれ!?」

 

俺の寝そべっていた台も床も血だらけで、しかも俺は裸だった。赤黒いグロテスクな血液が薄く広がり、俺の顔を僅かに反射している。

 

マジでこれ何があったんだよ…確かにホシノに背中と頭をぶち抜かれて血はいっぱい出てただろうけど…普通このまま放置しとくぅ?

 

「それについても説明致しますので、取り敢えずこれを着てください」

 

バサッと黒服が投げ渡してきたのはズボンとシャツ。一般的な社会人の服装だ。それを受け取って着込みながら台から降りる。

 

「ちゃんと説明しろよ?じゃねぇと…」

 

黒服を睨みながら胸のスターターに指をかける。コイツの何が目的なのか、何をしていたのか知らねぇけど…少なくとも、油断して接していい相手じゃねぇのは理解してるつもりだ。

 

そんな俺に黒服は楽しげに笑って見せた。

 

「クックックッ…もちろんですとも…それでは、付いてきてください」

 

静かに歩き出す黒服の背中に導かれ、俺はこの部屋を出た。

 

◎ とあるビルのオフィス

 

あの部屋…どうやら地下室だったらしいが、そこから出て数分後、俺は広いオフィスにいた。中央には高そうなソファとテーブル。奥には所長席ッ!て感じの特別感漂う椅子と机がある。

 

俺は黒服とテーブルを挟み込むようにソファに腰掛け、出された緑茶をちびちびと飲みながら話をしていた。

 

「それでは、今まであったことを簡潔に話します。覚悟は、よろしいですね?」

 

覚悟、となるとコイツはホシノが俺を撃った件についても知っているんだろうか。むしろコイツが黒幕だと言われたほうが納得がいくくらいだが…それはそれとして…

 

「覚悟なんて出来てねぇよ。起きたら訳わかんけぇことばっかりだし…でも、知りたい。だから教えてくれ」

 

黒服の目を見てそう言った。黒服は軽く頷くと口を開いた。

 

「そうですね…では、ホシノさんが貴方を撃った理由から、話させてもらいましょうか」

 

早速その話題か。俺は僅かに身構えつつ黒服の言葉に注目する。

 

「まず、ホシノさんが貴方を撃った理由ですが…私とホシノさんは、ある契約を結んだのですよ。貴方の肉体を対価として、アビドス高校の借金を肩代わりし、梔子ユメさんの蘇生を試みる、といったね」

 

その言葉に、俺は愕然とした。

 

「…ユメ先輩の蘇生…!?そんなの、できたのか!?」

 

「賭けではありましたがね。成功しましたとも」

 

ソファから勢いよく立ち上がり、テーブルにドンと手をついて前のめりになる俺に黒服は語る。

 

「死亡してから短時間の内に壊れた臓器を培養して新たに作り出し、貴方の細胞も混ぜて再生力を高め、復元させる…

私も驚くくらいにシンプルに出来てしまったものですから、呆気なくもありましたね。写真見ますか?」

 

黒服が軽く言うその言葉に俺は呆気に取られてしまう。ヒラリと出された写真にはホシノと抱き合うユメ先輩の姿が…

 

「そっか…ユメ先輩は、生きてんだな…なら、良かったぜ…」

 

安堵の息を吐いて再びソファに沈み込む。すると黒服は怪訝そうな顔で俺を見つめて問いかけてきた。

 

「私が言うのもアレですが…良いのですか?ホシノさんは貴方よりもユメさんを優先したのですよ?そのせいで貴方は一度死んだというのに…」

 

黒服の問いかけに、少しだけ考えてみる。だけど、まぁやっぱり…

 

「…まぁ、思うところはあるよ。普通に悲しかったし痛かったし苦しかったし…でもよ、俺は基本死なねぇし、ホシノもユメ先輩も生きてるんだろ?なら良かったじゃねぇか。俺ぁユメ先輩が生きてるだけで満足だよ」

 

ふっと笑って天井を見上げる。頭ん中は思ったよりも落ち着いてて心地よくすらある。黒服は腕を組み、顎に指を当てながら言った。

 

「…ふむ…おおよそ常人の考え方ではないと思いますが…クックックッ…そういう優しさも、私は嫌いではありませんよ」

 

「お前に好かれても困るってんだよ」

 

そうやって軽口を交わしてみる。まだ警戒は解けねぇけど…なんというか、少しだけ気が許せるヤツなのかもしれないとさえ思える。

 

そんな自分の心を改めて引き締め、疑問を一つ一つ口にする。

 

「俺ってこれからどうなるんだ?契約的に今の俺ってお前のもんなんだろ?」

 

「そうはなりますが…自由にしてもらって構いませんよ。そちらの方が貴方らしいデータが取れそうですし…月に2度、定期的に検査を受けてもらえれば結構です」

 

…なんか、思ったより緩い条件だな。もっとギッチギチで厳しい約束があると思ってたけど…

 

「…そんなんでいいのか?それならアビドスに戻ることも出来ちまうけど…」

 

「そうしても構わない、ということですよ。あまりオススメはしませんがね」

 

そう言って薄く笑う黒服。

 

まぁ、そうだよなぁ…今のホシノは俺を殺してそのままの認識ってわけだろ?それなら会って誤解を解いて、またアビドスで過ごすものいいかもしれねぇけど…

 

会いづれぇ…!

 

ホシノがどんな状態か知らないが、責任感の強いあいつのことだ。心から後悔しているはず。そんな状態のホシノと会ってもどんな顔すりゃいいんだよ…

 

「ま、まぁ…今はまだいいや…」

 

俺がそう言うと黒服は静かに笑って立ち上がった。俺を見下ろして口を開く。

 

「自由にして構わない、と言いましたが、一つやってもらいたいことがあります」

 

「やってもらいたいことぉ?」

 

そうやって首を傾げてみると、黒服はバサッ!と何十枚もの紙束を机に広げた。その紙には人の名前と顔写真が貼ってあり…

 

「デンジさん、貴方はビナー…白ヘビ野郎と呼んでいた存在に負けた理由について、考えていましたか?」

 

「え?いや考えてなかったけど…」

 

突然の質問に戸惑いながら答える。あのときはユメ先輩が死んじまったことで頭がいっぱいで何も考えられてなかったからな…

 

そう思っていると、黒服がニヤリと嫌な笑みを浮かべて呟いた。

 

「貴方が負けた理由は戦闘経験のなさと、イカれ具合が足りなかったからです。なので、ここに書かれている者たちを全員倒してきてください」

 

「…はぁ!?」

 

その声はいたずらっぽく、だが命令は冷たかった。まるで岸部みたいなこと言いやがって…コイツデビルハンター向いてるんじゃね?

 

驚きに包まれる俺をよそに黒服は話を続ける。

 

「貴方だって、また誰かを守れずに無様に負けるようなことはしたくないでしょう?これはトレーニングです。」

 

「賞金首とっ捕まえるトレーニングがあってたまるかよ…」

 

でも、黒服の言うことも一理ある。また誰かを目の前で失うだなんてことはしたくねぇ。今回は黒服がユメ先輩を助けてくれたけど、次はそれもねぇだろうし…

 

はぁ、とため息を吐いて立ち上がる。紙束をまとめて持ち上げて部屋を出ようと歩き出す。

 

「どちらに行くつもりで?」

 

「コイツら倒しに行きゃ良いんだろ?なら、やることなんて決まってるぜ」

 

胸のスターターに指をかけてニヤリと笑う。今は暗いことも難しいことも考えるのはやめだ。取り敢えず、今は…

 

「地獄のヒーロー、出勤の時間だぜェ!」

 

ヴヴン!!

 

今日もブラックマーケットにチェンソーの轟音が轟いた。

 

◎ とあるビルのオフィス

 

一人、デンジが出ていったオフィスで黒服は佇む。賞金首狩りに行ったデンジの監視をしつつ、ある事について考えを巡らせていた。

 

「やはり、"恐怖"の観測には至りませんでしたか…数日程度の繋がりでは足りなかったのか、それとも…」

 

実のところ、黒服の目的は一つだけではない。今回はデンジを手に入れることを充填に置いていたが、昔からの目標は変わっていない。

 

それは、恐怖の観測。小鳥遊ホシノを利用した実験。神秘の裏側。崇高に辿り着くため、かつてから黒服が求めてやまない存在。

 

「今回の件を通して何か手がかりが得られるのではないかと思いましたが…()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

だが、黒服は諦めない。もとより長期間かかることは承知の上。それに今回はデンジを手に入れることに集中していたのだ。あくまでそうなったらいいな、程度の認識だった。

 

「にしても、デンジさんの肉体は研究のしがいがありますね…」

 

黒服はパソコンの画面を操作し、デンジの肉体を検査したときのデータを表示した。そこには様々な数値がグラフ化して表示されており、多方面からの解析が行なわれている。

 

黒服がデンジを最も評価している点は、戦闘能力でも希少性でもない。再生能力だ。

 

心臓さえあれば下半身が無かろうと四肢が無かろうと頭が無かろうと回復できる肉体。それを可能にしている心臓。

 

梔子ユメを蘇生させる際にはその特性を利用した。デンジの肉体を解剖し心臓を解析。悪魔の心臓など見たこともない黒服からすれば未知の塊であったデンジの心臓は、はたして解明しきることは出来なかった。

 

だが、少なからず情報は手に入れられた。デンジの心臓を僅かに…米粒よりも小さいサイズで一部を取り出して解析を試みた。

 

そうして得た細胞とデータの一部をユメの肉体に移植して治療を施したのだ。その結果として、ユメの身体能力は僅かに上昇している。

 

本人はまだ蘇生されたばかりで認識していないが、これから時間が経つに連れて身体能力も自然治癒力も上がっていくだろう。

 

黒服は静かに笑ってパソコンを操作し、ブラックマーケットで戦っているデンジを映し出す。

 

「ひとまず、ここは観戦といきましょう…クックックッ、その力、存分に成長させてください…」

 

クックックッ…

 

黒服の静かな笑いがオフィスに木霊した。

 

◎ アビドス高校・生徒会室

 

「ホシノちゃん、この書類ってどうすればいいの?」

 

「それはここにハンコを押してですね…」

 

――戻ってきたユメ先輩と生活を始めて数日が経った。

 

ユメ先輩はアビドスでの生活の記憶を全て失っている。だから書類整理の仕方や地理的な知識、私たちとの思い出も…もうどこにもない。

 

それを共に過ごしてよく実感できた。もう私の知るユメ先輩は死んでしまったのだと否が応にも知れてしまう。

 

だっていうのに、細かい所作の一つ一つや言葉遣い、小さな気遣いがかつてのユメ先輩を彷彿とさせて…

 

「ホシノちゃん?」

 

本当はこの人をユメ先輩と呼びたくはない。私の知っているユメ先輩はアビドスで共に過ごしていたユメ先輩で、目の前にいるこの人はユメ先輩に限りなく近い誰かだ。

 

私はユメ先輩が戻って来ることを求めてデンジを黒服に差し出した。黒服は全力でユメ先輩を治し、ユメ先輩も記憶のない状態で私といることを望んでくれた。

 

願いは叶えられた。嘘偽りなく、一切の誤解もない。まさに私が望んでいた景色だ。

 

でも…でも、夢に見る。

 

デンジと過ごした数日を。デンジと共に楽しんだ全てのことを。

 

『ホシノ…なんで、殺したんだ?』

 

『ホシノちゃん、なんで殺しちゃったの?』

 

そして、私を恨んで地から這いずるユメ先輩とデンジの姿。二人とも血まみれで光のない瞳で私を強く睨んでいる。

 

…これは、きっと贖罪だ。

 

デンジを撃つとき、私は全ての責任をデンジに押し付けた。でも、全ての元凶は…

 

()だよ』

 

もう一人の私が囁く。怖いくらいに優しい笑顔を浮かべて私を笑い、そして肯定してくる。

 

その幻覚たちを振り払おうと最近は仕事ばかりしている。アビドス中を駆け回ってスケバンやヘルメット団を見つけて壊滅させていく。つまりはただの八つ当たり。

 

私は、最低最悪の人間だ。ユメ先輩が死んだのも、デンジが死んだのも、アビドス生徒会が崩壊したのも、私のせい。私のせいで、一番大切だったはずの二人の人生を台無しにしてしまった。

 

だから、一つだけ決めたことがある。

 

私は、私の人生の全てをユメ先輩とデンジに捧げる。生きている間はユメ先輩を支え、守る。そして私が死んでデンジとあの世で会えたなら…今度は、何が邪魔をしてもデンジと共になる。

 

神も悪魔も邪魔させない。何があってもデンジと私は共にある。魂から結び付いてきっと離れない。離れたくない。

 

「ホシノちゃん!どうしたの?いきなりぼおっとしちゃって…」

 

ユメ先輩の言葉にハッと意識が起き上がった。ユメ先輩は私を心配そうに見つめていた。

 

「すいません、ユメ先輩…少しだけ、疲れちゃってて…でも、全然問題ないので気にしないでください」

 

「…う~ん…ホシノちゃんがそういうならいいけど…ちゃんと、辛くなったら私に言ってね?」

 

辛くなったら…か。辛いはずがない。不幸なはずがない。苦しいはずがない。だから大丈夫。ユメ先輩がいるし、デンジとはきっとあの世で会える。だから大丈夫。

 

私はまだ生きていける。なら、もう望むことなんてない。

 

さぁ、今日も生きよう。今日も歩いてみよう。

 

きっと、いつかデンジと会うために。

 

◎ 2年後・トリニティ総合学園

 

「ねぇー、聞いた?またチェンソーマンが出たんだって!しかもここ(トリニティ自治区)にだよ?」

 

「えー、私たちも危ないじゃん。正義実現委員会は何してるのさー」

 

「それが、チェンソーマンって不良の退治もしてるから手出しがしにくいんだって!」

 

「それじゃあ、チェンソーマンってヒーローだったりするのかな?ティーパーティーも敵対視はしてないっぽいし…」

 

「かもねー。でもこわ~い噂もあるから、さっさといなくなってほしいよね!」

 

◎ 同年・ゲヘナ学園

 

「なぁ、聞いたか?昨日チェンソーマンが風紀委員会とヤッたんだってさ!」

 

「おっ、まじか!で、どっちが勝ったんだよ?」

 

「あの銀鏡イオリが率いる風紀委員会と戦って勝ったんだとさ!それもあって今は厳戒態勢が敷かれてるらしいぜ!」

 

「えー、それじゃあ私たちも好き勝手しにくくなるじゃん。」

 

「だよなー。今はあの美食研究会も温泉開発部も大人しくしてるって言うし…」

 

「くっ…!チェンソーマンめー!今度見かけたらボコボコにしてやる!」

 

「おっ!いいな!多額の懸賞金も賭けられてるし…一攫千金といくか!」

 

◎ 同年・ミレニアムサイエンススクール

 

「ねぇねぇ!昨日チェンソーマンがあの白兎(黒崎コユキ)を捕まえてセミナーに引き渡したんだって!」

 

「あの白兎を?というかこの前また問題起こして逃げてたけど…」

 

「今回のはいつもの横領と賭博の爆死で捕まえられたんだよね…まったく、シャンとしてほしいよね!」

 

「そういう所考えるとチェンソーマンには感謝しないとだね。」

 

「最近はチェンソーマンにビビって白兎も小さい騒動しか起こさなくなったもんね。今回のは珍しく大胆にいってたけど」

 

「今度会ったらサインもらえないかなー。それとついでに研究させてほしい!」

 

「あっ!その時は私も呼んでよ!一緒にチェンソーマンを解明するぞー!」

 

「おー!」

 

◎ 同年 アビドス高校

 

「ホシノ先輩、聞いた?またチェンソーマンがヘルメット団を倒したんだって」

 

「うへ~、チェンソーマンもすごい活躍するね〜。お陰で私たちの仕事も減って助かるけど」

 

「でも不思議なものですね。キヴォトスの全域に唐突に現れて不良たちを倒していくなんて、まるでヒーローです」

 

「チェンソーマンがヒーローなわけないでしょ!?だってあんな怖い顔でゲラゲラと笑って…ううっ!思い出したら震えてきちゃった…」

 

「セリカちゃんは可愛いですねー☆私がギュッとしてあげちゃいます☆!」

 

「ちょ、ちょっとノノミ先輩…!恥ずかしい…!」

 

「うへ~、おじさんも混ぜてよ〜」

 

「ん、私も混ざりたい」

 

「み、皆さん!?そ、それなら、私も…」

 

◎ クロノス報道部

 

「なんと!現在チェンソーマンはDU地区にいるという情報があり!」

 

「連邦生徒会長と何らかの接点があるのではないかと噂もあります!」

 

「更にチェンソーマンはシャーレなる謎の組織に所属しているという情報も…!」

 

◎ ブラックマーケット

 

「おい!早く逃げろ!追いつかれるぞ!」

 

「そんなのわかってるよ!でももう体力が…!」

 

ヴヴン!!

 

「ギャハハハハハ!俺を殺すんだろぉ!?やってみろよバ~カ!」

 

「う、うわー!許してくれー!」

 

「お金はあげますからー!」

 

―――――

 

様々な生徒が住み、絶えず事件が発生するキヴォトス。トリニティで、ゲヘナで、ミレニアムで、アビドスで、一大事件が頻発しては解決していく。騒がしくも誰もが愛おしいと思えるこのキヴォトス。

 

そんな中で、一つの存在が名前を轟かせていた。

 

そう、キヴォトスには…

 

地獄のヒーローがいる。

 

ヴヴン!!

 




ホシノの曇らせ書くの楽しすぎて他のシーンで上手く書けてるかすっごい不安…
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