地獄のヒーローになった男、青春に憧れる。   作:ナマエナガ

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さんわめー


バトル・ブラックマーケット・砂漠

ヴヴン!!

 

俺の頭と腕からチェンソーが飛び出す。ぐおぉっ!くっそ痛えけどぉ…我慢だ!

 

赤茶色の金属的なマスク。頭部と両腕から突き出すチェンソー。体を内側から突き破るように飛び出したソレは自らの血に汚れ、グロテスクな光景を作り出している。

 

そして、悪魔がここに立つ。

 

「オ、オイ!なんなんだよ、アレは!?」

 

「し、知るか!撃てば倒れるだろ!」

 

パンッ!パンッ!

 

俺に向かって飛んでくる銃弾。あ~…なんだか不思議な気分だ。クソ痛えのに、何でもできる気がして逆に気分がいい。

 

キンッ!

 

「お〜、なんだ切れたじゃねぇか」

 

両腕から生えてきたチェンソーを振るうと、銃弾を綺麗に真っ二つにできた。カラン、と地面に二つに別れた銃弾が転がる。

 

「クソ痛えのによぉ、なんでこんなに気分いいのか…本当に不思議だなぁ!!」

 

スケバン達に攻撃しようと駆け寄る。相手もそれを止めようとして銃弾を何度も放つが…

 

バババババッ!

 

キンッ!キンッ!ズブッ!ズバン!

 

「痛ってえなぁ!でもよぉ…!」

 

飛んでくる銃弾を再度切り飛ばそうとチェンソーを振るうが、全てを捌き切ることは出来ずに身体に銃弾を受けてしまう。だが、こんなことで止まる俺じゃねぇ!

 

ペロッ

 

自分のチェンソーに付いている血を舐め取る。クソ不味いが今の気分なら悪くねぇ!

 

ヴヴン!!

 

胸のスターターを再度引っ張ると撃たれた傷も治った。

 

「ギャハハハ!完〜〜治!!」

 

「ひっ、ひぃ…!逃げろぉ!」

 

「逃げようとすんじゃねぇよ!そっちからふっかけてきた喧嘩だろうがぁ!」

 

ギャハハハハハハ!!

 

路地裏に響き渡る笑い声。スケバン達は目の前に現れた異形の存在に気圧されて尻もちをついた。

 

「お、お前…バケモノがぁ!」

 

バケモノ…バケモノかぁ。確かに、今の俺は人間とはかけ離れた姿をしてんだろうな。でもよぉ、バケモノってのは正確じゃねぇよな?

 

「俺はバケモノじゃねぇ。俺は…()()だ!」

 

迷う。ここで名乗っていいのだろうか。この名前はデンジとポチタだけのものじゃないのか、と俺は内心で躊躇する。

 

まぁ、でも…コッチのがカッコいいからいいよなぁ!?チェンソーマンのファンとして、デンジをリスペクトしてこう名乗るぜ!

 

「それと…チェンソーマンだ!ギャハハハ!」

 

唖然とした様子で俺の自己紹介を聞いているスケバン共。

 

いやぁ、気分がいいぜ!さっきからずっと言ってるがよぉ、こんなに楽しい気分になったのは久しぶりだぁ!!

 

「おい!俺ぁ、ここ来てそんな時間経ってねぇからよぉ…色々と、教えてくれるよなぁ?」

 

「わ、わかった!わかったから殺さないでくれぇ!」

 

酷えなぁ、別に殺すつもりなんてねぇのに。まぁ、言わなかったらそれはそれで言うようになるまでブチのめすけど。

 

「そんじゃ、色々教えてくれよ」

 

そして、俺はここがどこなのか話を聞いた。

 

◎ ブラックマーケット・大通り

 

「ひーふーみー、まぁそこそこの金はあるか」

 

あれから1時間ほど、ブラックマーケットを歩き回りながら財布を覗いていた。

 

スケバン達から話を聞き、服を取り戻して去ろうとしたのだが、スケバン達は勝手に何か勘違いして財布を置いて逃げてしまった。

 

『お金はあげますから助けてー!』

 

そう言ってスケバン達は走って逃げ去ってしまったわけだ。

 

「ここがブラックマーケットって所なのは知れたし、金も貰えたんだから、いい出会いだったよな」

 

スケバン達には申し訳ないが、俺としては本当にいい出会いだった。アイツらと会えなかったら俺はこのまま路地裏を彷徨い続けていただろう。

 

取り敢えず、この金が尽きる前に安定した収入を得ないとな。財布に入っている金も少なくはないが多くもない。頑張って節約して過ごして2週間が限度ってとこだろう。

 

「つってもなぁ、楽に稼げる仕事なんて…」

 

世の中そう簡単にはいかない。まず、戸籍のない俺を雇ってくれるバイトなんてないだろうし、どこかの会社に就職するとかもできない。

 

となると、賞金首をとっ捕まえて警察…あぁ、ブルアカだとヴァルキューレってのが警察の役割を担ってるんだっけ。そこに突き出すか、だな。

 

それもなぁ…さっき初めてチェンソーマンに変身したけど、クソ痛かった。変身してるときはハイになって感覚が麻痺してるけど、普通の状態に戻ると痛みがヒリヒリと戻って来る。

 

「ングッ!…血ってやっぱり不味いな…」

 

さっき買った輸血パックをゴクゴクと飲む。ブラックマーケットで買えるとはなぁ…流石は闇市やってるだけはあるぜ。これで貧血対策はバッチリだが…

 

やっぱり、戦うのは最低限にするべきだなこりゃ。

 

「と、なると…アイツを頼るしかないか?」

 

友達から聞いたブルアカの情報。その中で一つ思い出したことがある。

 

それが黒服と言う名の存在。

 

俺が聞いた話だと、悪い奴ではあるがまだマシな方らしい。研究が大好きで未知な存在であった先生に対して大きな興味を抱いていた…と。

 

「俺だってキヴォトスにいる奴らからしたら未知の存在だよな…なら、俺でも研究されることを対価に金を貰えるかもしれねぇ」

 

俺の場合、心臓が無事なら血を飲むだけで再生できる。大抵の実験になら耐えられるだろ。

 

ヤバいのは黒服が何処にいるのか知らねえってところだな。適当に歩きながら探すしかねぇか…

 

「そんじゃ、行くか。」

 

ブラックマーケットの街中を歩いて進む。取り敢えず名前呼びながら歩き回りゃいつか見つかるだろ。ブラックマーケットも思ったより繁盛してるしな。どうせなら楽しみながら探そうじゃねぇか。

 

いずれ先生と出会うため、そしていつか女の子の胸を揉むために!

 

◎ アビドス郊外

 

「…どこぉ、ここ?」

 

あれから数日ほど。ブラックマーケットを歩き回り、黒服を探していたのだがそれらしい奴は見つからず。

 

時々ふっかけられる喧嘩を逃げ回ったり、チェンソーマンになってやり返して過ごしていたら砂漠に出ちまった。

 

シーン…

 

まじで何もねぇな。街は砂漠に飲み込まれて何処もかしこも砂まみれだ。進む方向を間違えたか?でも、ブラックマーケットを出て結構経ったし今更帰るのもなぁ…

 

「砂漠とか初めてだし、どうせなら探検してくか!」

 

何もなさそうに見えるけど一応家屋はあるんだ。中には食料が入ってるかもしれない。数日くらいならこの砂漠でも生きれるだろ。ブラックマーケットで少量だけど食料も買っておいたし。

 

「そんじゃ、探検スタァート!」

 

イヤッホッーイ!

 

――数日後

 

「うえぇ…」

 

何もなかった。マジで何もなかった…。家屋にも入ってみたけどボロボロの家具が残ってるだけで食料なんて何処にもなかった。

 

ブラックマーケットで買ったなけなしの食料もこの数日で使い果たし、輸血パックもブラックマーケットでの喧嘩で底をついてる。

 

はぁ…はぁ…

 

息が荒い…唇がカサカサになってきた。舌が砂みてぇにザラザラしてやがる。足取りも重くなってきた…

 

ヤバいぃ…砂漠の暑さも相まって死にそうだ…

 

バタンッ!

 

立ってられねぇ。膝から崩れ落ちる。頭がボーッとして考えがまとまらない。

 

あぁ…俺ぁ死ぬのか?キヴォトスに来て数日しか経ってねぇぞ…こんな所で死ぬなんて認められるか…!

 

「クッソ…」

 

意識が遠くなる。視界が揺れて世界が朧げに映る。すると、何処からか声が聞こえてきた。

 

「ホシ……ちゃん……ここで……てる!助け…あげ…な…と!」

 

「はぁ……まった……ユメ……ぱいは……こん……しい人を……」

 

誰かがいる。俺を助けようとしてんのか顔を覗き込んで声をかけてきてる。

 

どうか、この人達が優しい人達だったらいいなぁ…

 

最後に胸、揉んでみたかったな。




バトルシーンムズい…もっと上手く書けるようになりたいザムライ。
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