転生先はゲームの世界(意図せず曇らせフラグをへし折る系男子) 作:アンダギー
2人がお風呂からでてきたため
入れ替わりで父と一緒に入浴をする
お風呂で父の背中を流し、心ばかりの親孝行を行う
その後は、居間で4人で雑談をし
そろそろ睡魔が襲ってくるころ、母が爆弾を投下した
「ミーネちゃん。今日もニックの部屋でねる?」
初めは何を言っているかわからなかったが、この3日間看病のためにそばに居てくれてたのだから一緒の部屋にいることはさほどおかしなことではない。と自分をなんとか納得させる
しかし、今は違う。私も目覚め看病の必要がないので一緒に寝る必要がない。ましてや今後自分の主人となる人と寝室を共にするなど言語道断である
「母さん。わざわざそんなこと聞く必要はないよ。もちろんミーネ様とは別々で寝る予定だよ?そうですよねミーネ様?」
一応確認をする
「いいえ」
まぁ知ってた。絶対一緒に寝ようとするだろうとは思ってたさ。しかし、もしかしたらと淡い期待ぐらいは持たせて欲しい
「そうですか…しかし、主人と配下の寝室が同じというのは些か…」
「なら命令。共に寝なさい」
とっても卑怯だと思う。いかんせんミーネ様は、頭が回る分本当にタチが悪い
「返事は?」
さすがに断ろう。今のうちにしっかり距離を置いておかないと今後に響く。なにより私の身が…
「返事?」
「ぜひ、謹んでお受けしましょう」
いや無理だ。齢7歳の迫力ではない。そこはやはり王女の風格なのか私の自尊心が即刻落城してしまうのであった
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布団に入るや否やゼロ距離まで詰められ、ものすごい力で抱き枕にされる
「もっと近づいてもいいかしら?」
我が主人は本当に何を言ってるのだろう?
抱きしめられているこの状態でそれ以上に近づくとは?
「これ以上近づくことは物理的に不可能ですよ?2人とも潰れてしまいます」
「…それはそれでいいかも…」
お父さんお母さん。本当にごめん。私は主人を間違えました。今日が命日やもしれません…
「冗談よ。ただ」
「ただ?」
「物理的ではなくて精神的に近づきたいわ」
「なるほど…では、少しお話でもしましょうか?」
「えぇ、聞かせてちょうだい」
冗談で本当にホッとした
ミーネ様もなかなか可愛らしいところもあるな…しかし、お話となるとどうするか…
よし、自分の体験談でも話すこととするか
「それでは、私の今までの体験したことでも如何でしょうか?父との鍛錬などがメインになりますが…」
「ふふ…そうね。貴方のこと色々教えてちょうだい」
とても嬉しそうに笑う彼女につられ、私も笑ってしまう
「では…まず5歳から……」
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「ふふ…結構おっちょこちょいなのね、貴方は」
「あまり言われないようにしたいんですけど…なかなか治らないんですよ…今後は気をつけねばと思うのですが」
「そこも貴方の長所よ。無理に治す必要はないわ」
気づいたら結構な時間を話していた
私の話を楽しそうに聞く彼女をみるとついつい調子に乗ってしまう
次の話題を最後に今度はミーネ様の話を聞こう
「幼馴染の話なのですが…」
「幼馴染?」
「あ、ガーネットという女の子なんですが、あの子が結構ヤンチャで…でもそこがなかなか可愛らしいと言うか…」
ミーネ様と同性でありもしかしたら話の中で共感が出来るところがあるかもしれないと思い、ガーネットの話をする
「へー………」
そして後悔をする
部屋の空気が一気に下がる
「そろそろ寝ましょうか」
「あら、ガーネットさんのこと聞かせてちょうだい?どこが可愛らしいの?」
「はは!そんなこと言いましたっけ?ミーネ様、もうお疲れなのかもしれませんね。そろそろ寝ましょうか」
「そう…確かに私の聞き間違いかもしれないわ。だから、質問を変えるわね。私とガーネットさんどっちが可愛いのかしら?」
「それは勿論…」
「あ、もし回答を間違えたら…」
「ミーネ様一択でございます」
「ふふ…そう、なら今回は許すわ。でも、今度から私以外を可愛いと思わないようにしてね。もし約束できないようなら、私もとっても…とーーーっても嫌なんだけど…考えたくもないようなことを貴方にすることになるから…わかった?」
「肝に銘じます」
「ん?気をつけるだけ?」
「いえ。ミーネ様以外可愛いなど思いません。誓います」
「よろしい」
本当に肝が冷える…どこに地雷があるかわからないな
今後は女性関係はミーネ様にはタブーにしないと…でも、可愛いと思わなければいいならなんとかなる
綺麗とか美しいとかそう風に思えばいいし
ふふ、ミーネ様も爪が甘い…そこはまだお子ちゃまだな
「なにか失礼なこと考えてない?」
「滅相もございません。それよりミーネ様。一つお伺いしたいのですが…宜しいでしょうか?」
「いちいち伺いを立てなくて大丈夫よ。話しなさい」
「ありがとうございます。ミーネ様のことなのですが…」
その言葉にぴくりと反応する
何を期待してるのやら
「私のこと?興味があるの?」
「ええ。とっても」
「そう…わかったわ。式は…」
「ミーネ様の魔法のことです」
なにか不審な言葉が聞こえたが無視する
「あら、やっぱり気づいたの?」
「いえ、あくまで想像なのですが…魔法、使えるようになりましたね?」
「えぇ。残念ながら回復魔法は貴方に使ったっきり全くできなくなったけど、確か火と水を使えるようになったわ」
まさかいきなり2属性とは…
「貴方のお母様から色々教えてもらったわ。私は特に火属性が強いみたい。まぁ今まで使えなかったから不思議な感じなんだけど…使えたら使えたで結構便利ね」
「いきなり2属性とは…流石でございます」
「あら、皮肉かしら?貴方は4属性使えるのでしょう?」
「残念ながらそれは鍛錬で身につけたものです。元からあったのは1属性のみで特に特化した属性は私はありません。器用貧乏というものです」
まあ、どんなものも大事なのは使い用だけど
「そうなの…なら素直を受け取っておくわね。ありがとう♪」
「それでなのですが…魔法が使えるようになったことはミーネ様のお父様とお母様には…」
「もちろん!伝えてないわ」
「そうですよね!さすがに伝えて………ん?今なんと?」
「伝えてない」
なんで!?それで辛い思いをしていたのはミーネ様なのになぜお伝えにならないのか、頭がこんがらがってきた
「なぜお伝えにならないのです?」
「うーん…理由は2つ。一つは私が12歳になったときに私達が通う予定の学校で入学試験があるの。その時まで内緒にしておきたい。今まで私のことを馬鹿にしていた人達に一泡吹かせたいってこと。少し幼稚だけどね。もう一つはもし、今回みたいに危険な目にあった時に魔法が使えないと思われていた方が相手が油断して生存率が上がると思って。貴方も不意打ちで何人か倒してたし、私も自分の身を少しでも守るために知られない方得なのかなって思って。何かおかしいかしら?」
一つ目の理由については、子どもらしいなと思うが二つ目の理由にはさすがに衝撃を受ける。まさか今回の件でここまでお考えになられるとは…やはり彼女はかなり頭が切れる。本当に関心をせざるおえない
「いいえ。何もおかしいことなどありません。その時が来たらそいつらに一泡とは言わずにいっぱい泡を吹かせてやりましょう!が、しかし二つ目のことについてはおかしいと思います」
「それは何故?」
「貴方には私がいます。今回のようなことは二度と起こしません。だから、心配せず悠々と今後はお過ごしください」
「ふふ…本当に頼りなるナイト様ね」
「ナイトではありません。執事です」
「あら、いずれは…」
「ミーネ様?」
「いいえ。なんでもないわ…そろそろ眠たくなってきたわね」
窓の外を見ると真っ暗な空間が広がっていた
少し話しすぎたのやもしれない
「では、そろそろ寝ましょうか」
「ええ。おやすみニック」
「はい。おやすみなさいませ。ミーネ様」
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隣でスゥスゥと可愛らしい寝息を立てる愛しい人を見つめる
彼に話した内容に私は一つだけ嘘をついた
彼には言えないとっても大きな嘘
「ごめんね…でも、時が来たらいつか…」
できればその時が来ないことを祈る
少女は願う。愛しき人との永遠を
それが儚く悲しい呪いだとしても