転生先はゲームの世界(意図せず曇らせフラグをへし折る系男子) 作:アンダギー
「よし!準備完了!あとは明日に備えるだけだ」
旅立ちのための準備を終える
目の前には大きめのボストンバッグが一つほど
そう考えるとあまり荷物もないもんだなと感じる
「いよいよだな…確か迎えは昼からだったか」
「うん。だからここにいれるのもあと1日もないかな…でも、目が覚めてから4日間はうちでゆっくりできたから、充分満足だよ」
ちなみにミーネ様は、私の目が覚めた日の翌日には都市に戻っており今、この場にはいない。きっとミーネ様なりのお心遣いだったのだろう。家族の時間を家族だけで過ごしてほしいとそのような意図を感じた
「そうか…」
「どうしたの?」
「いや、やっぱり寂しいものだな…息子がいなくなるって」
「ふふ…」
「何故笑う?」
「いや、なんか父さんらしくないなって、寂しいなんてガラじゃないでしょ?」
「阿呆が。この町で俺ほどセンチメンタルという言葉が似合う男はいまいて」
「そうそう。それでこそ父さんだよ」
湿っぽいのは父さんには似合わない
それと、やっぱり私自身も寂しいのかいつもの父でないと調子が狂ってしまう
「じゃあね父さん。明日に備えて私はそろそろ寝るから」
「おう。じゃあ、また明日な」
「うん。また明日」
父と挨拶を終え、明日に備え足早に床につくのであった
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小鳥のさえずりと、明るい日の日差しにより目が覚める
そこからは両親と朝食を食べ雑談をし時間を潰す
そうこうしていると外が騒がしくなってきた
さて、いよいよ巣立ちの時が来たようだ
玄関を出るとあいも変わらず無駄に豪勢な馬車が家の前に停まっていた
この馬車になるのか、なんか気が引けるな。なんてこと考えていると忘れたくても忘れられない声が聞こえる
「ニック。迎えにきたわよ」
「やはりミーネ様もいらっしゃいましたか…」
想像通り、我が主人自らのお出迎えであった
この前のこともあったのに、少しは控えていただきたいのだが
「4日と11時間34分ぶりなのに、何か嫌そうね」
相変わらず怖いな。変わってないようで残念だ
「いえ、そのようなことはございません。しかし、わざわざ主人自らいらっしゃるとは些か大袈裟ではないかと」
「あら?早速意見ですか…私のことより周りの体裁のことばかり…悲しいわ」
オヨヨと泣いた真似をする主人
貴方の一部の護衛からの殺気がやばいので是非今すぐやめていただきたい
「ミーネ様、お戯も程々に。周りの護衛の方達からの殺気で胃の中が逆流しそうです」
「あら、やめてほしいの?」
「えぇ…できれば」
「じゃあ…ん!」
そういうとミーネ様は両手を広げた
まさかとは思うが…
「ミーネ様?」
「ん!」
どう考えてもハグ待ちだった
いやいや、さすがにこの場所では無理ですよミーネ様
うちの両親もいるし、なにより貴方の配下もいるのですよ
「一緒に寝たくせに」
ボソッと私にしか聞こえない声で呟く
「みんなの前で言っちゃおうかしら…」
先ほどと同じ声で呟く
「あーあ!!一緒に…「ミーネ様!会いたかったです!!」キャ!?」
我儘主が喋る前に抱きしめた
最悪の事態を避けるために最低なことをしなくてはいけないとは何という拷問か…
それにしても胸が熱い
原因はひとつ。ミーネ様がありえないくらいの速度で頭を擦り付けていた
その姿を見てみんな少し…いや、結構引いてた
まだ出発もしてないのに先が思いやられる