転生先はゲームの世界(意図せず曇らせフラグをへし折る系男子)   作:アンダギー

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2章 首都ベーリル編
 嬉々と危機


 

 馬車に揺られること早4時間

 

 賊が現れたりなどのアクシデントなどなく、無事、目的地に着くことができた

 

 「ここが…都市」

 

 初めて踏み込む新天地の規模に驚きが隠せない

 

 元の住んでいた町もそこまで田舎という程ではなかったのだが

 

 あまりのスケール違いに驚愕する

 

 「ふふ…そうね…観光は要件が済んでからにしましょう」

 

 ミーネ様は、まるで幼子を見るような視線を送っている

 

 少し気恥ずかしさが襲ってきた

 

 「すみません…少し…いえ、かなり驚きまして」

 

 「謝らなくていいわ。逆にお礼が言いたいくらい」

 

 お礼?

 

 「貴方のそのような顔を見れるとは思わなかったから…ご馳走様でした♪」

 

 「はぁ…お粗末様でした?」

 

 ご馳走様の意味はイマイチわからなかったため、とりあえずお粗末様とだけ返したがあっていたのだろうか?と、怪訝な気持ちになったが、外の景色を見てすぐにリフレッシュする

 

 「あ、言い忘れたけど今から行くところは、もっと貴方を驚かせてくれると思うわ。楽しみね♪」

 

 外に夢中になって私を横目にミーネ様は、楽しそうにそう告げた

 

 この景色以上に驚く場所…

 

 考えただけで胸の鼓動が早くなり、気分が高揚する

 

 「ミーネ様、それはどのような場所なのでしょうか!すごく気になります!是非教えていただけませんか?」

 

 「う〜ん…教えてあげたいけど…まぁ着いてからのお楽しみ♪」

 

 「えーーー!?ミーネ様の意地悪…」

 

 大人気なく少しいじけてしまう…

 

 「……っ…たまらないわね…」

 

 ミーネ様は少し顔を伏せて悶えていた。もしかしたら旅の疲れがでたのかもしれない。考えてもみれば往復で8時間は移動しているのだからいくら設備がいいとしても疲れるのは当たり前だ

 

 「大丈夫ですか?」

 

 隣り合わせの状態から、少し膝をつき顔を伏せている主人の正面に立つ

 

 「………えぇ………大丈夫……」

 

 顔がものすごく赤くなっていたことが気になったが、いくら聞いても大丈夫との一点張りだったため体調が治るまで見守るしかなかった

 

ーーーーーーーー

 

 そこから少し経ち、馬車が進むにつれ周りの風景がより一層豪華なものになっていることに気づいた

 さらにそこから少し進むと、ゲーム世界でしか見ることのないようなものすごく立派なお城見えてきた

 

 「これは…またなんとすごくすごいご立派なお城…」

 

 驚きで言語彙力が著しく低下する

 

 その姿がツボに入ったのか、少し前に調子を取り戻したミーネ様が笑っていた。誠に遺憾である

 

 それにしても、何故お城に?

 

 そこであることに気づく。いや、しかしまさかとは思うが…一抹の不安を抱えながら、隣にいる我が主人に視線を送ると、溢れんばかりの笑顔でこちらを見ている我が主人がいた

 

 「まさかとは思うのですが…」

 

 考えうる最悪の展開を一応伝えようとする

 

 「想像の通りよ。どう?驚いたかしら♪」

 

 それより先に主人が答える。この馬車に乗った時点で決まっていたことだったんだろう。しかし、何故伝えてくれなかったのか

 

 「何故、お伝えしてくださらなかったのですか?」

 

 「伝えたら乗るの拒むと思ったから」

 

 本当によく私のことをわかってらっしゃる…我が主人の方が何枚も上手だった

 

 結論からいうと、私は今からミーネ様のお父様もしくはお母様とお会いすることになる。最初から聞いていれば絶対にこの馬車には乗らなかっただろう

 

 ミーネ様はお城に住んでるのだからそれくらいのことは読めるだろ?と感じるかもしれないが、実際はそうではない。ミーネ様は、正確にはお城には住んではいないのだ。幼いながらに領土を開け渡され、そこに使用人と住んでいると聞いてたため、てっきり今日はあくまで都市の案内だけだと高を括っていたことが命取りであった

 

 「やってくれましたね…」

 背中の汗がすごい、この世界に来て2回目の命の危機だ…というより今の方が幾分も生きた心地がしない

 

 「サプライズ♪」

 私の気持ちとは裏腹にとてもいい笑顔でお答えになるミーネ様

 

 「ふふ…本当にお転婆なんですから♪このような主人に仕えれて、私はある意味幸せ者です♪」

 

 その姿を見て、青筋を立てながら皮肉を答えることしかできなかった

 

 「あら?それは主人冥利に尽きるわ。それと私も貴方がいてくれて幸せよ」

 

 あっけらかんと答える主人に敵わないなと感じながら、刻一刻と迫る危機にため息を一つ吐くのであった

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