転生先はゲームの世界(意図せず曇らせフラグをへし折る系男子) 作:アンダギー
「それでね!これからのことを考えるとやっぱり子どもには自由に生きてもらいたいと思うの。私が王族として生まれたこともあって…あまり自由がなかったから…勿論、王族でよかった点も沢山あるけど、小さい時からなんでもさせるものではないと思うの、子どもには好きなことをさせてあげたい。そのためには、ある程度の自由というものが私は必要だと思うの。ニックも勿論わかってくれるわよ?あ!それと私達の子どもの名前についてなんだけど、女の子なら、ニーネ。男の子ならミックにしようと思ってるの!ふふ…さすがに気づくわよね。勿論、私達の愛の結晶ですもの、父と母両方の名前からとらせてもらってるわ!あぁ!私達の子どもはきっと可愛らしく、とても愛らしいこと間違い無しだわ!あ、でも女の子の場合だとあなたがデレデレしそうでそこだけが不安ね…自分の子まで嫉妬の対象になるかもしれないなんて…盲点だったわ。あ、もしかしてニックも男の子が産まれたら私と同じ気持ちになるのかしら!もぅ!大丈夫よ!子どもができてもあなたが1番よ♪そんなに心配しなくてもそれは変わることはないわ♪あ!考えてもみたらまず結婚式の話をしてなかったわね!私ったらおっちょこちょい♪それでね!ニックは私にどんなドレスを着て欲しい?やっぱりあなたの好きな色のドレスで式にでたいわ。今すぐに回答が欲しいわけではないけど、できれば早めに教えて欲しいわ。結婚できる年になったらすぐに…あ!ごめんなさい…それはまだ内緒にしとくわ♪気にしないで!それよりドレスの色を…え?なによ今まで聞いてるかどうかもわからない反応してたのに急に身を乗り出して…だ!か!ら!気にしないでって言ったでしょ!!そ!れ!よ!り!ドレスの色を考えなさい!できれば3着…いえ、もしかしたら4着ほど着るかもしれないから!あ、それなら一着だけ選んでもらおうかしら…そっちの方が特別感があっていいわね!うん!そうしましょう!は?式や子どもについては私にはまだ早い、それよりまずは次の試験のことを話さないか?はーーー………、ニック、何事も早いに越したことはないのよ。それに、あなたが私にプロポーズをしたじゃない?私はそれに答えて…え?あれはプロポーズではない?ましてや執事と主人の関係以上は考えられない?ふふ…またまた〜そんな冗談では私は笑わないわよ。というか不快。二度としないで。命令よ。いい?あなたはプロポーズをした。私はそれを受けた。それが事実なの。だから…キャ!?びっくりした…いきなり風が吹くなんて…え?あぁ…次の試験の時間が迫って。早めに移動しないと間に合わないかもしれない…ね…わかったわ。取り敢えずこの話の続きはあとでゆっくりしましょう。今は、試験を優先するとしましょうか。どうせあなたが1番だろうけど、あなたの勇姿を目に焼き付けておくわ。今日のおかず決定(小声)あぁ、気にしないで独り言よ。さぁ、早く片付けて第二ホールに向かいましょう」
やぁ!みんな!ニックです!!今日も元気です!!ま、嘘なんですけど!!ふふ…やっぱり私の主人は頭おかしい(褒め言葉)お昼ごはんを食べてる間、捲し立てるかの様にずっと、やれ結婚だ!やれ子どもだと言われ続けてもうメンタル絶不調♪何度もプロポーズなんてしていないことを説明してるのに全く聞いてくれない!ミーネ様は無敵だね!ご都合主義の突風によりなんとか一命は取り留めたけど、試験が終わった後が恐怖で仕方ないです!このあたおか主人をどう説得するか、試験の時間に必死に考えることとします!それはそれとしてストレスがやばいです!なにか解消できることがあればいいんですけど…
(数十分後、第二ホールにて)
「今回の試験について、模擬戦をしてもらいます。今から番号を読み上げるので、呼ばれた者は前に出てきてください。ではまず、13番と5番の方、前に」
なんとニックの番号が早速呼ばれることとなる。番号は13番。そして相手はというと…偶然か、それとも神のいたずらなのか。相手を見てニックは邪悪な笑みを浮かべる
「やぁ!君が相手になるとは…これはきっと運命だね!とってもとっても嬉しいよ!!全力で戦おう!手加減抜きで!」
「…あ…あの…その…さっきはどうも…でもですね…あれは…」
「言い訳は聞きたくないかな!!それより!全力で戦おう!剣士たるもの剣で語らい合おうぞ!」
「ひーーー!なんかめちゃくちゃ目がガンギまってます!?言葉の節々に怨念を感じますし…絶対さっきの恨んでますよね!?」
そう、ニックの対戦相手とは、何を隠そう先程広場にて目があった少年である。そう、あの広場で助けてくれなかった薄情者の少年である。相手にとっては逆恨みも甚だしいが、残念ながら今のニックは復讐の鬼と化していた。ストレスMAXのこともあり何かにあたらないと理性が保てないレベルなのである。率直にクズである。人として最低である。所詮主人とにたもの同士なのである
※一応ニックのステータスについて説明
筋力A 学力A 魔法B 探知能力B
スキル(魔法を含む新規習得分)
肉体強化(強)、索敵(ロックオン)、ホーミングミサイル、ギガフレア、ギガビリス、ギガプラザバ、ギガスプラッシュ、弱体化スキル、家事スキル(料理、掃除、洗濯など全般)、読取スキル(一体の相手のステータスを閲覧)
剣術
百錬地獄突き、リミットオーバー、雷光一閃改、情炎抜刀改、昇竜改、氷柱落とし改、爆水衝破、紫龍爆炎改、幻想乱れ桜
以上である。そして、異常である。弱い12歳のステータス及びスキル量ではない。要因はギルバートとの鍛錬の成果である。それと、ミーネに対する稽古、日常の給仕もニックのステータスやスキルの習得に拍車をかけていた。ちなみにギルバートには一度も勝ててはいないため、ニックは自分が強いことを知らない。相手からしたら傍迷惑な話である。
さて、ここで相手である少年のステータスも読取スキルで解明していく
リーチェ・メリエット
筋力C 学力A 魔法C
スキル
???、???、???、???、???
以上。残念ながら今のニックの魔法の技量では、スキルまでは読み込めないようである。しかし、圧倒的なステータスの差。勿論、相手についても、12歳にしてかなりの上積みではある
「双方、互いに自己紹介後、礼をし模擬戦を開始してください」
試験官の指示に双方頷く
「我が名は、ニック!ミーネ様の一番槍であり唯一の執事である!「あと!夫!!」この勝利を我が主人に「夫!!夫って言え!!聞こえてるでしょニック!」…手合わせよろしくです…」
かっこよく名乗りを上げるつもりが横槍によりちんけな名乗りを上げることとなった。
(ゆるさん…許さんぞ少年…)
ニックは、特に理由のない怨念を相手の少年におくる
「は、はは…」
その様子に少年は苦笑いをするしかなかった
気を取り直して少年が名乗りを上げる
「我が名はバーチェ!男として、この試合に全てをかける所存である!あと、理不尽には屈さないんだから!男として!」
相手の少年も負けじと名乗りを上げるが、そこでニックは疑問を感じた。まず、スキルで読み込んだ名前と違うこと。さらにやけに男であることを強調すること。あと声が男っぽくないことである
「それでは、両者互いに礼!それでは模擬戦開始!」
疑問に思いながらも試験官の指示に従い木刀を構えるのであった
ーーーーーーーー
「はっ!やっ!えい!!」
試験会場はバーチェの猛攻に騒めく
「すごい太刀筋だ…俺、あいつとあたらなくてよかった…」
「さすがの執事くんも防戦一方か…剣術はそこまでだったのかな?」
などと、いろんな意見が飛び交う。1人を除いてこの試合はニックが負けるであろうと思っていた。そう1人を除いて
(なにしてるのかしら?こんな相手すぐにのしてあげればいいのに…ま、優しいニックのことだから相手が恥をかかないようにいい勝負を繰り広げてあげてるのかしら?本当にお優しいこと)
否。全くの誤解であるニックは追い詰められていた
防戦一方のニックの頭に師匠であるギルバートの言葉が響く
『ニック、僕はね一つだけポリシーがあるんだ。それは、悪党以外の女性に手をあげないこと。僕の父からの教えで女性は守る者で、だから絶対に手をあげたらダメだって。悪党以外の女性に怪我を負わせたら剣士の恥だってね。はは!確かに古臭く、ましてや女性に対して失礼だと当初は僕も思ってたよ。でもね、僕に妻ができたときに父の気持ちがわかったんだ。まぁ、ニックも大人になったらわかることさ、だからこれだけは守って欲しいんだ。僕の弟子ならば絶対に悪党の女性以外に手をあげてはダメだってことを。約束だよ』
(師匠〜!どうすればいいんですか!?手合わせしてて思ったんですけど確実に女性ですよ!だって声とか近くで聞いたら丸わかりですし、めっちゃ髪からミーネ様のような花の香りがするんですもん!)
ニックが頭を悩ませている中、バーチェは、中々仕留めきれない苛立ちから攻撃を一旦止め、大技のための構えをとりはじめた
「ニックさん…今からお見せします技は私が今できる最強の一撃です。怪我を負わせてしまうかもしれませんから先に謝っておきます。ごめんなさい。それでは…」
刹那、バーチェの木刀から炎が立ち込める
「居合・炎天龍虎!」
相手の大技、周りの興奮もピークに達する。避けようのない一撃。誰もが固唾を飲むその間、ニック頭に一つの妙案が駆け抜けた。その間約0.2秒ニックは木刀にまず魔法を付与する
「爆水衝破!」
お互いの技がぶつかり合うとあたりは煙に包まれた
煙がなくなるまで約1分ほど。そこには半分に折れた木刀を持つバーチェとバーチェの喉元に木刀を突きつけるニックの姿が現れるのであった