転生先はゲームの世界(意図せず曇らせフラグをへし折る系男子)   作:アンダギー

5 / 37
 来訪者

 

 今日は町中大騒ぎだ

 いつもより装飾された街並み見て子どもながら高揚を覚える

 

 なぜこのような景観となっているのか父に確認すると

 今日は都市より来訪者が訪れるとのことであった

 

 きっとガーネットを見に来たのだろう

 

 日がちょうど頭上に差し掛かると同時に

 町の入り口から歓声が響いた

 来訪者が来たのだろう

 

 しかし驚いたのは来訪者の人数である

 ガーネットを見に来るだけであれば

せいぜい10〜20名ほどでいいだろう

 だか、現状は軽く100名はいるように感じる

 

 多分理由としたらあの大層な乗り物に乗っている人物が関係していることだろう

 何故そう思ったかは前世で馬車と呼ばれるものを衛兵が大層に囲んでいるからである

 

 町の中心である広場まで到着し

 ついに来訪者とガーネットの対面となる

 

 馬車から降りた人物はガーネットと同い年くらいの女の子であった

 髪は金髪、まさに令嬢という名に相応しい風貌であった

 髪がドリルだったのもより一層そう感じずにはいられなかった

 

 ガーネットはかなり緊張した様子で相手の子に挨拶をしているが

 相手のご令嬢はツンケンした態度で対応しているような感じであった

 少し腹が立つ

 

 隣にいる父にご令嬢についてどんな人なのか質問すると

 ベルリッティ王の第二王妃の娘さんとのことだった

 名前はミーネというらしい

 

 本来は第一王妃の娘さんが来る予定であったが

 何故かミーネが来ることになったらしい

 まぁ、貴族様のことはあまりわからないし無縁のものだからそこまで気にすることではないだろう

 

 挨拶もまばらにガーネットを含めた集団は

 講堂に向かって歩いていく

 ガーネットの魔法をその場で見定めるのだろう

 気になったので講堂までついて行こうとするが

 生憎、衛兵により厳重に警備されていた

 

 時間にして30分ほどで何か中から感銘を受ける声が聞こえる

 きっとガーネットは上手くやったのだろう

 頭の中で祝辞を述べる

 

 

 そこからは夜まで町はお祭り騒ぎであった 

 誰もかれもがガーネットにお祝いの言葉をかけており

 

 当のガーネットも最初は困惑したようであったが今は笑顔で対応していた

 私からもガーネットに話しかけようと歩み寄る

 「おめでとう、ガーネット」

 「ニック…ありがとう」

 「まぁなんだ…これから向こうでも…」

 次の言葉を探しているとドンっと胸に衝撃が走る

 「ニック…寂しいよ…」

 

 彼女は胸の中で小さく震えていた

 当たり前の話であった、まだ7歳の子がこれから新しい土地にいくのだから

 私は優しく彼女を抱きしめる

 

 「辛かったら帰って来ればいい。それができないのであれば私がガーネットのところまでいくよ。私にとっては君はもう家族みたいなものだからね」

 「えっ…家族って」

 「妹って感じかな」

 「妹か…確かにニックは頼りになるから私からしたらお兄ちゃんって感じだったよ」

 「だからさ、何かあった時は兄に任せなさい。どんな時でも力になるしどんな時でもガーネットの味方だからさ」

 「うん…ありがとうニック」

 「お兄ちゃんって呼んでもいいよ」

 「それは嫌」

 

 それから2人で見つめ合いお互いに笑い合った

 和やかな空気を満喫し2人で雑談をして過ごしていると

 

 「ミーネ様を!誰かミーネ様を見かけられませんでしたか!!」

 1人の衛兵の声が町中に響いた

 

ーーーーーーーー

 

 お祝いムードから一気に周りが騒然となる

 

 ミーネ様の失踪

 衛兵の話によるとお手洗いに行くと告げたのち忽然と姿を消したとのこと

 それにしても失踪にしてはかなり不審な点が多い

 彼女がわざわざこの町で失踪するメリットがない

 あと、なによりいきなりこの町に来ることになったことから

 きな臭さを感じていた

 

 多分だか、事件性もとい誘拐か拉致目的であろう

 

 しかしとなると相手はかなりの手練れか

 もしくはこの衛兵の中にいたのかのどちらかになる

 

 もし前者の場合は父と母に相談して一緒に捜索するのも手だが

 もしその際にこの町に何かあったときに対応する人がいなくなる

 

 どちらにしろ私1人でどうにかしなくてはいけないのだろう

 

 冷静に分析しスキルである索敵を行う

 残念ながらまだ索敵はせいぜい1km以内しか広げられない

 それ以上になるとどうしようもないが足で探すしかなくなる

 

 どうか見つかってくれと念じる

 

 「みつけた」

 約800m先に移動する2つの反応があった

 

 肉体強化を付与し

 反応があった場所まで急ぐ

 

 距離が縮まったころ

 麻袋を持った男を発見した

 周りを警戒しながら男は一つの建物に入っていく

 

 私も男に連なるよう気配を消して建物の中に入った

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。