「クソッガラスで切っちまった!」
...なんだ?、体が重てぇ、口のなかで変な味がする。鉄みたいな...血か?
「大丈夫か!?結構血出てるぞ、とりあえず消毒してこい!」
...うるせぇ...誰の声だ?俺はマキマさんといたはずじゃ?
そんなことを思いながら俺は体の上に乗った瓦礫をどかし起き上がった
「うわぁ!」
「誰だこいつ?!」
「おいあんた何やってんだ!」
...誰なんだこいつら、そしてここはどこだ?
作業員らしき格好の男が目の前で怒鳴っている。辺りを見回すがマキマさんはいない、そして天使も。
「勝手に入って来るんじゃねぇ!立ち入り禁止の字が読めねぇのか!さっさと出てけ!」
「.....どうもすみませんでした」
俺はいまいち状況を理解できないままそう言って建設現場らしきところから出る。
どこだここ?、職場の近くか?でも俺はマキマさんに海に呼ばれて、天使と一緒に向かって、それから...そこからが思い出せない。それからどうしたんだったか。まあいい後で考えよう。そうして俺は自分の現状を確認する。
シャツには穴が空いている、体に傷はない、しかし血はついている。それもかなりの量。...というか腕が戻ってる!?
なんなんだ?とりあえずマキマさんに連絡してみるか? そう思いケータイを探すが見つからない。
「どこでなくしちまったんだ?」
まあいい。とりあえず家に帰れば電話がある。そこからかけてみよう。そう思い俺は人の流れに沿って歩き始める。
歩き始めるとすぐ街の至る所に「チェンソーマンこそ真のヒーロー!」「俺たちの希望チェンソーマン!」などと書かれたポスターが貼ってあることに気づいた。
「チッ...あいつ俺知らない間に何やってんだ」
デンジへの怒りを抑え、歩き続けるといつも職場へ向かう道にでた。予定変更だ。
そのままの足で俺は職場へ向かう。きっとマキマさんもいるだろう。
しかし職場には誰もいなかった。それに建物が荒らされ破壊されている。おかしいと思いつつ幸いにも固定電話があったためマキマさんへ電話をかける。
『この電話番号は使われておりませ...』
使われていない?どういうことだ?
他の人へかけようにも知っている人はほとんど民間に転職か死んでいるかどっちかだ。
「.....」
いや、まだ辞めてない人がいた。それも俺が知る限り1番強い。俺はその人へ電話をかける。
「今この瞬間にも罪のない人々が...すまん電話だ。」
『はい、どちら様?』
『早川です。今公安本部にいます、建物はめちゃくちゃですし、誰もいないんですが今どういう状況なんですか?岸辺隊長。』
『あー、ちょっと待っててくれ』
『はい。』
「誰からの電話?」
「デンジ、驚くなよ、アキからだ」
「.......は?」
───────
「はぁ!?、アキってどういうことだよ!だって!...アキはオレが...!」
「驚くなと言っただろ、落ち着け」
「でもよぉ!」
「静かにしろ」
なんでオッサン俺の首に手ェ回して...?
「あがぁ!」ポキポキ
『アキ、今公安本部にいると言ったな?」
『はい。』
『今状況が複雑なんだ。合流してから話す。すぐ向かうから本部の隣の公園で待ってろ。」
『わかりました。』
「痛ぇ...何も首折ることねぇだろ...」
「治ったら出かける準備しろ。アキを迎えにいく。あと汚れてもいいような服に着替えとけ。」
「はぁ?なんで着替えんだよ?」
「偽物の可能性がある。偽物だった場合戦闘になるからな、わかったらさっさと行くぞ」
「........」
...偽物でも俺は...
────────
「いいか。俺が背後に回り込む、お前はいつでも変身できるようにしておけ」
「...わかりましたよ」
デンジにそう伝えて俺はアキの背後へと周りこむ、ナイフを構えた瞬間──
「ちょっと!?何するんですか!?」
アキが反応する。未来の悪魔の力か?だとしたら本物だと考えていいだろう。
「すまん。お前が本当にアキか確かめようとしたんだ、その様子だと本物らしいな」
「びっくりしましたよ...!隊長一人で来たんですか?」
「いや...デンジも一緒だ」
待機していたデンジが草むらから出てくる。
「アキ...本物なのかよ...」
「デンジ...お前.....何泣いてんだ?」
「うえぇっ...!だって...!だってよぉ...!オレ...!」
このままだと会話にならんな。一度落ち着かせよう。
「あー、とりあえずそこのカフェにでもいくぞ、そこで詳しく話す。」
────────
「それ本当ですか?」
俺は岸部隊長の話に自分の耳を疑った
「ああ」
「じゃあなんで俺は生きてるんですか?」
「わからん、知り合いにグレーな病院を経営している奴がいる、そこで詳しく調べてもらおう」
「わか...り...ました」
わけがわからない、マキマさんが支配の悪魔?俺が魔人に...?デンジが地獄のヒーロー...?
「とりあえず今日は解散だ、今日はデンジの家に泊めてもらえ。病院は明日行く」
声を掛けられ我に帰る。
「はい...ありがとうございました。おいデンジお前の家まで案内してくれ。」
「...ああ...わかったぜ....」
いつもの元気がない。カフェに来たら大抵飯は4皿は食うのに今日はジュースしか頼んでいない。
「何落ち込んでんだ」
「だってよぉ...オレ...アキのこと...殺して...!もっと...他の方法もあったかもしんねぇのに....!ごめ」
「謝らなくていい、俺は本物だしこうして生きてる。それにそんなこと気にするなんてお前らしくないぞ」
「........オレらしくない....?」
「ああ、お前はもっと単純で、女以外の他人なんてどうでもいいやつだったはずだぞ。」
「...そう...かもな...」
まだ落ち込んでのか?
「...じゃあ..じゃあよぉ〜!今日はアキ復活祭だぜ!!家で焼肉しようぜ!焼肉!」
「いいぞ、家に肉あるのか?」
「そりゃもう大量にあるぜ!」
いつもの調子に戻ったデンジに少しの安心感を覚えながら俺たちは帰路へついた。
執筆ペースはかなり遅めになると思います。
1話1話が短すぎたので2話ほどくっつけて再投稿します。またそれに伴って少し文章が変わっている部分があります