「ここがデンジの家か」
「ああ、狭えだろ?」
「そうだな、でもいい眺めだ」
「だろ?」
ところで...
「この犬達は何だ?」
「マキマさんが飼ってた犬だぜ」
「わざわざ全部引き取ったのか?」
「ああ...一人は寂しいからな...」
「そうか...」
俺たちは早速焼肉パーティーの準備を始める。
デンジが冷蔵庫から肉を取り出す。なんの肉だ?
「なあデンジ、それ何肉..」
チリリリリン 電話が鳴る
「俺が出るから先に焼いといてくれ」
そうデンジに声を掛け俺は電話に出る
『もしもし』
『岸部だ』
『どうしました?』
『一つ言い忘れたことがあってな...デンジの冷蔵庫に肉があると思う』
『はい。それがどうかしましたか?』
『お前はその肉食ったりするんじゃないぞ』
『どうしてですか?』
『その肉はマキマの肉だ。お前が食うと復活するかもしれん。絶対に食うなよ』
『.....わかりました』
『それじゃまた明日』
「誰からの電話だった~?」
「.....デンジ...てめぇ..!なんてもん食わせようとしてんだ!!ぶっ殺すぞ!」
「そっ...そんなキレんなよ~」
「ふざけんな!!」
────────
「んで、なんでお前はマキマさんの肉なんて食ってんだ?」
スーパーで買ってきた安物の肉を食いながら俺はデンジに聞く
「マキマさんは攻撃が効かねえらしいからよ~そこで俺は閃いた!マキマさんと一つになりゃあいいんだ!天才的な発想だろ?」
「...マジかよ...まあ...デンジにしては考えたな」
「へっ!だろ~?」
「.....なあ」
「あ?」
「デンジ...お前今やりたいこととかないのか?」
「ん~そうだな~セックスしたい!」
「飯食ってる最中に下品なこと言うな」
「え~そっちが聞いてきたんじゃ~ん」
「女関係以外でだ」
「あ~そうだ!学校行きてぇかも!」
「学校?」
「おう」
「学校か...」
武器人間でも学校って通えるもんなのか?明日岸部隊長にでも聞いてみるか。
「デンジ食い終わったか?」
「おう!ごちそーさまでした!」
「ご馳走様でした。」
食器を片付け俺達は寝る準備を始める。
「風呂先入っていいか?」
「お〜いいぜ〜」
「ふう...それにしても今日は大変だったな」
体を洗いながら今日のことを振り返る。
「ん?なんだこれ?」
頭を洗っていると何か硬いものがあることに気づいた。金属のような感触がする。
泡を洗い流してから鏡で見てみる。
「はぁ...?!何だよこれ..!」
頭のちょうどいつも髪を纏めている辺りに銃の撃鉄のようなものがある。
「これ...どうなってんだ...?」
気になるが...あまり触らない方がいいだろう。どうせ明日病院で調べるんだ。
「デンジ、風呂上がったぞ...て寝てるな」
「うーん.....アキ...パワー......」
「...起こさないでおいてやるか」
そうして俺はデンジが敷いてくれたであろう布団で眠りについた。
─────────
「起きろデンジ!、朝飯できてるぞ!」
なんだ..?アキの声?...でもアキはオレが...
「デンジ!、もうすぐ俺出なきゃいけないんだ!起きろ!」
「ん...ふぁ〜...なんでアキがいんの?」
「寝ぼけてんじゃねえ!昨日生き返ったって言っただろ!朝飯用意してあるからさっさと食え!」
「...そうだった...て言うかマキマさんの肉、料理して大丈夫なのかよ」
「ああ、岸部隊長に聞いたらあくまでも料理するだけなら大丈夫だろうっていってたからな」
「うおっこの肉じゃがうまそー」
「じゃあ俺もう出るからな」
「お〜いってら~」
──────────
「おはようございます、岸辺隊長」
「おはよう」
岸部隊長と病院で合流した俺は待合室のイスへ腰掛ける。
「....岸部隊長」
「どうした?」
「デンジを学校に通わせることってできませんか?」
「...あいつが行きたいって言ったのか?」
「はい」
「...そうか...学費はどうする?俺が建て替えてもいいが...」
「いえ、俺が民間にでも行って稼ぎます」
「...公安、辞めるのか?」
「はい、銃の悪魔は討伐されてるんでしょう?なら公安にいる理由もありませんし...」
「...そうか...必要な書類はこっちで用意しておく」
「ありがとうございます」
「早川アキさーん」
話が終わるとちょうど診察室に呼ばれた。
「はい」
「こちらどうぞー」
「失礼します」
一通り問診が終わりレントゲンを撮る。
「はーいこの板持ってくださーい」
検査が終わると岸辺隊長が紙を手に戻ってくる。
「アキ、ちょっと頭見せろ」
「はい」
そう言って岸部隊長は俺の頭を触りながら
「魔人の.........形状変化も....」
などとぶつぶつ言っている。
触り終えると岸部隊長は確信したように俺に言った。
「検査の結果と今見た感じだとお前銃の魔人になってるぞ」
「は?」
「とりあえずそこのファミレスでもいくぞ」
「ちょっ!?、ちょっと!?待ってください!」
────────
「で...岸部隊長、どうして俺は魔人なのに記憶も人格も俺のままなんですか?」
「あー、俺が思うに...マキマはデンジの心を折るためにわざと銃の魔人にアキの人格と記憶を持たせていたんじゃないか?」
「どう言うことですか」
「ほら...サンタクロースと戦ったとき命乞いしてくる一般人操って攻撃してきただろ?...マキマはそれと同じことをやろうとして体の制御権は銃の魔人に、人格はアキのままにしようとした...もしその状態の銃の魔人をデンジが殺せばきっとあいつは立ち直れないからな...しかしバランス調整を間違えた結果デンジと銃の悪魔の戦闘時にはアキの人格は出てこず、どういうわけか体の制御権も数ヶ月かけてお前が乗っ取ってしまったんだろう」
「そんなことがあるんですか!?」
「もちろん普通は起こらない、マキマが無理やり調整した結果だ」
はぁ...!?俺が魔人って...
「...それなら俺は銃の魔人の力を使えるんですか?」
「ああ、おそらくな、だから俺が稽古をつけてやる、魔人としての闘い方のな」
...まじかよ
「...お手柔らかにお願いします」