四葉の碧き猛獣   作:ビー玉

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申し訳ありません。
今までは、テスト期間を使って投稿をしていたのですが
テストも終わり、部活も始まりました。
これからは体力作りなどの大切な時期となるので今までのような連続投稿は
できなくなります。
それでも、週に一、二回は投稿をするので、こんな駄文ですが読んでいただけると嬉しいです。

それと、あらすじがわかりづらいとのお言葉を貰ったのですが、
自分には、あらすじが全然思い付かないので、
活動報告にて、あらすじの募集を行います。
これの採用は自分の独断と偏見になります。





では、どうぞ。


後日談

 

 

嗅ぎ慣れた臭いがする。目を開けて最初に見えたのはまだ朝なのか、薄暗い白い天井、脇には心臓の鼓動を測る機械とお菓子が置いてある。慣れ親しんだ清潔感のある暖かく綺麗な部屋。

こんな、慣れ親しんではいるが、自分がいるのに違和感しかないこの場所に一言言うならこうだろう。

 

「知らない、天井だ」

 

おかしい。

自分の声が掠れている、まるで何ヵ月も声出していないかのように。

超速再生を使っている限り、そんなことあり得ない筈なのに。体を起こしてみるが、それだけでも体が悲鳴をあげる。

その悲鳴を意図的に無視し、周りを見てみる。さっき脇にお菓子が置いてあったが、他にも色々とある。トレーニング器具、お菓子、お菓子、手紙、お菓子、時計、切ってから時間が経っているのか、乾いて変色しているウサギ型リンゴ、そしてお菓子。どうでもいいことだが、お菓子は殆どウメー棒の梅味とカリカリ梅だ。これを置いていった人間は俺を馬鹿にしているのか?確かに梅は好きだがこんな20本近くのウメー棒梅味と4個の容器に入った、計約120個のカリカリ梅はいらない。

さっきはお菓子に気を取られ忘れていたが、現在は2093年の1月20日、午前4時だ。俺の記憶にあるのは夏休み中盤の8月11日まで、それなら俺は5ヶ月ほど寝ていたことになる。

それに、体が痛いのは八門遁甲の陣の反動だろう、死門を開けた後、超速再生が死ぬのを防ぐためにフル稼働し、怪我を治す暇がないか、それとも死門を閉じた後は反動で超速再生が使えないかの2つ、まあ後者だと俺は死ぬのだが、どちらにせよこの折れた右足は自力で治さないといけないのだろう。そして、この手の甲にある半円は、俺の死門を開けた時、生きられる時間で、それを過ぎれば死ぬはずだ。時間で言えば約30分だと思う。

次に手紙だ。

 

『貴方が起きなくなってから、もう5ヶ月になります。この5ヶ月、色々とありました。嬉しいこと、楽しいこと、悲しいことなど、色々な思い出ができました。

この思い出を貴方に喋り、早く3人での思い出を作りたいです。

                                  深雪より』

 

誰だこいつ?

深雪という個人名はわかるが、俺の知る深雪という人物はもっと性格がキツかった筈だ。この5ヶ月で何かあったのだろうか?

まあ、まだ朝早いし、もう一度寝てから考えればいいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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顔に感じる冷たい風で目が覚める。

今は冬だし、部屋が乾燥しないためにも窓を開けているのだろう。

しかし、あれだ。

人が気持ちよく寝ているところで、横から冷たい風が当たるのは、なんとも言えない不快感がある。

取り合えず俺の知り合いの中で、俺の不快感をともかくとして、こんなに気配りのできる知り合いはいない。

閉じていた目を開けて、その相手を見てみると、

「お嬢、様?に兄?」

なんと、あの姉が自らリンゴを剥いているではないか。

姉が料理が出来るのは知っていたが、まさか自分に何かをするとは思っていなかったので、言葉が疑問系になってしまったのも仕方ないだろう。

そして兄が姉の横に座っている、それが一番のビックリだ。

今までの兄ならそんなことは絶対にしないはずなのに。

「夏音!?目を覚ましたのね!?」

姉がいつになく真剣な顔で呼んでくる。ぶっちゃけ顔が近い。

何時もなら、ねえ、とか、貴方、とか言ってくる姉が、俺の事を名前で呼ぶなんて生まれてから初めてではないだろうか?

さっきから姉が俺の肩を揺さぶっていて気持ち悪くなってきた。

「深雪、少し落ち着け。夏音の顔が青くなってきてる」

「ごめんなさい、夏音。あ、さっき剥けたリンゴを食べる?」

なんか、姉が超フレンドリーだ。

「戴きます、お嬢様」

そう言って貰おうとすると、姉が不機嫌な顔になり、リンゴを載せた皿を下げる。

「お嬢様?」

「お姉様」

ん?

「お嬢様?」

「お姉様」

ああ、どうやら姉は俺にお姉様と呼ばせたいらしい。

だが、流石に今更お姉様と言うのは恥ずかしい。

何とか妥協点を探さないといけない。

「では、姉」

「お姉様!」

む、何時も心の中では姉と呼んでいたから、これが一番言いやすいのだが。

仕方ない、次のやつ以上は妥協出来ない。と言うより今お姉様と呼ぶと一生姉の事をお姉様と呼ばなくてはいけなくなる。もちろん高校でもだ。

それだけは、絶対に嫌だ。

「・・・・・・雪姉」

「むう、まあ今はそれでいいでしょう」

そう言ってリンゴを俺にくれる。

うん、少し時間がたっていても今剥いたかのように美味しい。

後で気づいたのだが、兄がリンゴに再生をして、時間が経つ前の状態に戻していたらしい。

「で、なんで兄がそこに・・・」

「お兄様」

「で、なんで兄がそこに・・・」

「お兄様」

この兄妹超めんどくせぇ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

時間がたち、結局俺は兄の事を達兄と呼ぶことになった、あの兄妹はこの5ヶ月の事を話し、俺の検査が行われるし、これから雪姉の習い事があるらしく、あの兄妹は帰って行った。

話していったことは大抵があの二人ののろけ話だったのだが、重要な話が2つあった。

 

1つ目が俺のガーディアンが解任されたこと。

俺はガーディアンを解任されたらしい、何でも当主命令だとか。

まあ、俺が解任されるのはあの時、雪姉を守れなかった事もあり、わかってはいた。

そして、俺は四葉家の人間として、一応形だけは次期当主候補となったらしい。

理由としては、表向きは俺の八門遁甲が認められたらしい。

他の理由としては、次の話に関係があるのでいまは言わないでおく。

 

2つ目は深夜さんと穂波さんが死んだらしい。

らしいと言うのは俺がまだ墓を確認していないからなのだが、あの2人は元々体が弱かったのを、沖縄でのあのキャストジャミングにより、完全に体調を崩したらしい。

そして徐々に衰弱していき、2ヶ月程前に死んでしまったのだという。

これにより四葉は深夜さんの子供の中で一番深夜さんに魔法が似ていた俺を、沖縄での失態を理由にガーディアンから当主候補にしたのだろう。少しでも精神構造を弄れる人間を後の四葉に増やすために。

 

この機会に沖縄でできなかった、最終調整をしたいし、また明日から少しずつリハビリをしていくらしいので、頑張っていきたい。

 

 

 




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