四葉の碧き猛獣   作:ビー玉

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第9話

国立魔法科大学付属第一高校、通称一高。

魔法という技能をもち、魔法師の資格を取るために勉強するための高校。

この高校に入れるだけでも、世間一般からすれば十分にエリートなのだが、そんな一校でも、優等生と劣等生の2つに入学当初から別れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「納得いきません!」

 

4月1日、国立魔法科大学付属第一高校の入学式が行われる今日、一高の生徒玄関前で大きな声が響く。

「どうしてお兄様が2科生なのですか!?入試の時の試験でも満点だったではないですか!?」

その大きな声に反応して、そちら側に向いた一校の生徒はそこにいる3人の内の1人の少女見て、固まる。

何故ならば、そこにいたのが今まで見たことが無いような、美少女と言う言葉でも生ぬるい、まさしく神に愛された容姿をしている少女が居たからだ。

大抵は近くにいる女子生徒に、体の一部を叩かれるまで固まっているが、酷いものだと叩かれても気付かず、そのまま1、2分固まっている男子生徒もいる。

次に、周囲の生徒が見たのは他の2人、1人は背が低く、少女に抱かれ、グッタリしていて見えないが、もう1人は、10人中3人程が、『ちょっとカッコイイ』と思う程度の顔の男で、周囲の生徒の感想は、釣り合っていない、だ。

その時に、少女が最後の1人を放し、その抱かれていた人間は咳き込むが、少女は気付かずに男といちゃつき始める。

最後の1人を見て、また周囲の生徒が固まる。

少し長めのおかっぱ頭に、後ろには1本の長い三編み、顔は中性的過ぎて男か女かわからないような顔をしている。

男子用の制服着ている美少年だが、女子用の制服を着れば美少女になるだろう。

さっきの少女が男といちゃつくのを止め、最後に中性的な少年を思いっきり抱き締めると、一時間後に入学式が始まる講堂にスキップしながら歩いていった。

 

・・・・・・中性的な少年は再びグッタリし、男の手に引かれ歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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高校への入学と言ったら、人生最大の青春の始まり。

青春と言ったら、薔薇色。

そんな式が成り立つくらいにありきたりな、世間での一般常識だ。

俺、司波夏音は今、新入生なのに入学式一時間前の学校で達兄とベンチで待機している。

いきなり抱き付いてきて、俺を気絶一歩手前まで追い込んだ雪姉には色々言いたいが、今は新入生総代のリハーサルで居ないため、愚痴を言っても意味がない。

そんな訳であの沖縄から趣味になりつつある、ガイド——と言っても只の学校紹介のパンフレットだが——を見る。

俺たちが今年から入学する、この国立魔法科大学付属第一高校では、名前の通り魔法を使える生徒、世間一般で言う所謂エリートのみが入学できる。

国立なので、そんじょそこらの学校よりも偏差値が高く、魔法抜きでもこの高校の生徒は十分にエリートだ。パンフには載っていないが、この高校では差別があるらしいし、他の高校よりも閉鎖的で、余りネットには悪い投稿がない。

それにこの高校では、高校最大のお祭りである、体育祭も文化祭もない。

そのために九校戦と論文コンペでは、高校全体が忙しくなるらしい。

他では、九校戦に出れない生徒の青春の場として、部活でも魔法系、非魔法系問わず、この高校は強い。部活の種類も豊富で、サッカーや野球と言う一昔前に流行ったスポーツや、レッグボールやスピード・シューティング部やクラウド・ボール部など、最近できたスポーツの部活もある。

他には、他の八校には無いサバゲー部と言う部活があるようだ。

姉は生徒会に入り、兄もなんだかんだ言って何かの役職に就くんだから、どうせなら高校では、部活に入ってみたい。

このサバゲー部とかは面白そうだし、入ってみたい。

そんな事を考えていると、

「新入生ですね?そろそろ開場の時間ですよ」

そう、小柄な女子生徒が教えてくれる。発言的に恐らく先輩だろう。

身長は、150センチ前半、俺の身長は157センチだ。俺の方が身長が高いこともあり、相手は女子だが何となく優越感にひたれる。

そう思っていると、

「貴方、どこかで・・・?いえ、すみません。失礼でしたね、何でもありません。自己紹介がまだでしたね、七草真由美です。ななくさ、と書いてさえぐさと読みます」

と言ってきた。

そう言われると何処かであった気もしなくも無いような有るような、と言う気分にさせられる。それともありきたりな逆ナンパだろうか。

しかも、十師族。

胸に校章があり、腕にCADがあることから、確実とは言えないが、直系だろう。

俺は兄ほどに演技力がある方ではないから、こういう場合は達兄に任せればいい。

そうして、俺の高校生活が始まった。

そこからは、入学式で雪姉がやらかしたり、七草会長がやたら俺に絡んでくるし、雪姉の取り合い合戦があったりなど、色々な事があった。

部活は特に見ずに面白そうだから、と言う理由でサバゲー部に入った。

このときの俺の判断を、俺は一生後悔し続けるだろう。

なんで、部長の名前位、見なかったんだと。

この事を知ったのは部活動勧誘期間が終わり、新入生が部活に参加出来るようになって、初めての部活の時だ。

部活の先輩の名前を見たら可笑しな名前に気が付いたんだ。

部長、十文字克人、と。

慌てて前を見れば、

「部長の十文字克人だ」

な ん で お ま え が こ こ に い る!!

普通サバゲー部とかってオンラインゲームとかじゃないの?

周りの先輩皆ムキムキだし。

え?これってもしかして、モノリス・コードの部活?

こうして俺の高校生活は2週間で終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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