魔法少女?ノ魔女?裁判   作:まのさば脳焼き人間

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お待たせいたしました。

お待たせしすぎてしまったのかもしれません。

またまたお待たせすることになるかもしれません。


年末年始ですが、推定インフルで完全ダウンしておりました。どこの病院もやってなくて家でずっとダウンしておりました。

そのため、全然ストックが貯まっておりません。
まあ、生存報告も兼ねて投稿したのはいいものの、また1週間ほどお待たせすることになります。読者の皆様にはお待たせしてしまいますが、気長に待ってもらえると嬉しいです。

それでは本編どうぞ


第36話「さようなら1周目。こんにちわ2周目」

「......姉ちゃん。」

 

「何?ルナ。」

 

「ずっと......会いたかった。声が......聞きたかった。」

 

俺はあふれ出る涙を止められずに歩み寄る。

 

姉ちゃんはその場から動かず仁王立ちしている。

 

「俺......俺......姉ちゃんがいないと本当にダメだったんだ。みんなをハッピーエンドにするって...姉ちゃんの遺言に従って......ダメな俺なりに必死に頑張ったんだ。」

 

「全部見ていたわ。」

 

「前世の記憶がある......みんなの救いの道を知ってる俺が......俺という異物が居てしまっても......その道に行けるように......俺はみんなのことを......助けるために......見殺しにしてきたんだ。」

 

「知ってるわ。」

 

「それでもなんとか......エマの魔女化とメルルの処刑まで進められたんだ。ココも魔女化していたし......ヒロの死に戻りで記憶だって引き継げる......出来ることは全て......やったんだ。」

 

そうして......俺は......姉の前まで立つ。

 

「ルナ......少し目を瞑りなさい。」

 

「???」

 

姉に言われ、言われた通り目を瞑る。

そのすぐ後に......風を切る音が聞こえた。

 

「このっバカルナがああああああぁぁぁぁぁ!!」

 

「ぶへらああぁぁぁぁぁ」

 

頬をかなりの威力で殴り飛ばされた。

衝撃で地面に強かに打ち付けられる。

 

俺は地面に倒れ伏しながら姉を見やる。姉は拳を振りぬいた姿勢のままやり切った表情をしていた。

 

「な......なんで。」

「なんでもクソもないわよこのバカルナ!その無駄な知識があるなんて私知らなかったわよ!!知ってたらあんたにハッピーエンドなんて任せなかったわ!!」

「......は?」

 

そして姉ちゃんは仁王立ちのまま俺に説明を続ける。

 

「私が死の間際に見た未来はいくつかあるわ!知ってたもの。私が介入しないと未来は幾分にも分岐するの。」

「そ......そうなのか?」

 

「私が死ぬ間際になって、ようやく未来視がルナも含んで見れるようになったわ。ひとつは牢屋敷にいる女の子13人を仲良くお嫁さんにする世界線。ふたつめはユーちゃん......ユキを呼び出してユキも含めた14人をお嫁さんにする世界線。みっつめはユキも含めた全員が魔女因子の呪いから解放されて全員いつもの日常に戻る世界線。」

「な......なんだよその世界線。頭おかしいんじゃねえか!?」

 

「でもみんな幸せそうにしていたわ。いろんな手段を使ってたからどうやってそんな世界になったのか分からないけど......。私が介入しちゃうと私の思考に沿って未来が1つにまとまっちゃうのよ。あんたならいろんな方法でみんなを幸せにしていたから、あんたも含めてみんなハッピーエンドだと思ってたのよ。」

「知らねえ......知らねえよそんなもの......そんなの俺の知ってるまのさばじゃねえよ......。」

 

「私は、あんたの幸せを一番に願っていたから、その幸せがあのハッピーエンドだと思っていたのに......ほんとあんたって利己的な偽善者よね。」

「家族に対する評価じゃねえ......。」

 

「まぁ......もう過ぎてしまったものはしょうがないわ。次に期待しましょう。」

「次?次なんてあるのか?」

 

俺はそう疑問を口にする。原作ではシームレスにヒロの死に戻りで2周目に入っていたものの、ヒロが死んだ後も世界は続いていた。

つまり、ココのような特殊な魔法がない限り、死んだとしても俺たちの意識が次の世界に行くことなんてないのだ。

 

姉ちゃんは何を言っているんだろうか?

 

「あんたが死んだ後、私の元にあんたの魔法が継承されたのよ。ルナ......あんたの本来の魔法は【魔女想起】。私はあんたのことを見ていたけど、あんた以外の魔女にどういう存在がいるのかも見ていたわ。そこでいいことを思いついちゃったの!」

 

姉ちゃんはまるで......特大のいたずらを思いついた時特有の......唇に人差し指を添えたままウインクしてみせた。

 

「何......するつもりだよ。」

 

 

 

 

「【死に戻り】......【幻視】......【未来視】......保険に【入れ替わり】......あとはついでに【洗脳】も......まあ......こんなところかしら?」

 

「は?」

 

 

「今からあなたの精神をヒーちゃん......ヒロの死に戻りに合わせて戻してあげるわ!!でも、多分うまくいかないかもしれない。そんなときのために、あなたに呪いの言葉を残してあげる!!」

 

「呪いの......言葉!?」

 

 

 

「自由に生きなさい!!ルナ!!そして、自由に逝きなさい!!それが私が残せる唯一の言葉よ!!」

 

 

「は?......何を言って......ぐはぁ!?」

 

そのまま姉ちゃんに蹴り飛ばされた。

 

 

そして、気づいたら後ろの地面がなくなっていた。

 

奈落へ落ちていく。

 

落ちていく。

 

 

 

 

「待ってくれ!!姉ちゃん!!ソレイユ姉ちゃあああああああぁぁぁぁぁん!!!」

 

 

 

意識は闇に落ちていく。

 

 

落ちていく。

 

 

落ちていく。

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

「......はっ!?......ゆ......夢?......ここは......そうか......牢屋敷...もう......始まってしまったか。」

 

牢屋敷に収監されてしまったことを自覚し、いよいよまのさばが始まってしまったと痛感させられる。

 

ポケットに入ってるスマホを確認して、自分が原作に関わることを嫌が応でも実感させられる。

 

 

???

 

【自由に生き、自由に逝きなさい】

 

(なんだ?......何か記憶に引っ掛かりが......どうして姉ちゃんの声でこの言葉が浮かぶんだ?そんな言葉聞いたこともないのに)

 

 

ゴクチョーの放送を耳にしながら自身の記憶を探る。

 

それでも、放送終了までに思い出すことは出来なかった。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

ラウンジに到達するまでに、ヒロがエマを無視して歩き......エマが何もないところでつまずいている様子が見えたため、今は2周目にあたると予想できた。

 

 

「みんな初対面だし、自己紹介をしていこう!」

 

やはり、2周目らしい。ヒロが積極的にRTA(リアルタイムアタック)の如くテキパキと周りの名前を聞いていく。

 

 

「君!自己紹介をしてくれないか?」

 

原作でもあったシーンを眺めていると今度は俺の番になっていた。ミリアの自己紹介くらいの後で聞いてきていた。

 

 

ここは冷たく言い放ち、みんなから距離を取ってもらうよう......。

 

【自由に生き、自由に逝きなさい】

 

・・・

 

「......天音ルナ。天音でもルナでも好きなように呼んでくれ。」

「そうか。ではルナと呼ばせてもらう。」

 

なんなんだろうな......この言葉。ふと考えるたびにこの言葉が思い起こされる。

この言葉のように自由に生きてもいいんじゃないかと考えさせられる。

 

 

いや、俺は原作のまのさばが大好きなんだ。しかも、原作は結局みんなハッピーエンドに収まるじゃないか。それでいいじゃないか。

 

 

いいはず......なのに。

 

 

 

考えている間にも展開はどんどんと進んでいく。

 

「あっ......人がいっぱい......。えっと、改めまして......この屋敷で管理を任されているかわいいフクロウ、ゴクチョーと申します......。

......定時とかもあるので......さっさと説明をしていきますね......。

あっと......すごく申し上げにくいんですが......皆さんは【魔女】になる因子を持っています。」

 

 

その言葉を聞いた瞬間、ヒロの呼吸が乱れだした。

恐らく、バッドエンドのうちの一つ、バトロワエンドのきっかけの前触れだと予想できた。

 

すぐさま駆け寄ってヒロの肩に触れる。

 

「っ!?......ルナ?」

「落ち着け......深呼吸だ......心を落ち着かせるんだ......。」

「どうして......こんな展開なかったはずだ......。」

「いいから......深呼吸。すって~。はいて~。」

「......分かった......すぅ~。はぁ~。......すぅ~。はぁ~。」

 

なんとかバッドエンドを回避した。

 

 

「…ねぇ、ルナちゃんみたいな男の子でも、魔女になるのかな?のあ…分かんないや。」

 

 

 

は?

「は?」

 

 

「「「「「「えっ?」」」」」」

 

 

……

………

 

 

 

「「「「「「エエエェェェェーーー!?!?」」」」」」

 

「……いや、…あの……ノア?………なん………どうして?」

 

 

「のあ、お絵描きがだいすきだから、人の姿を描くのもだいすきなんだ。

ルナちゃん以外、みんな女の子で描けるんだけど、ルナちゃんを何度見ても女の子として描けるイメージがね。湧かなかったんだ。

だから、ルナちゃんは女の子じゃなくて、男の子じゃないかなって。なんとなく思ったの...。」

「あら〜。そうだったのね。私も薄々ルナちゃんは男の子じゃないかと思っていたけれど、その動揺した様子をみるに、どうやら本当のことのようね。」

 

「っ!?…宝生、マーゴ…」

 

 

「な、なんですって!?こ、こここ、こんなに可愛らしい方が、ま、まさか。ほっ、本当に、だ、男性ですの!?」

「わぁ!本当に男性なんですね!この状況はもしかして、ラノベとかでよくあるハーレムものってやつなんでしょうか?」

「ほ、本当に......男の人......なのかな?」

「あぅぅ......お、男のひ...ひとと、お...おなじ...へ、部屋...う、うぅぅぅ...」

 

 

「これから私たちは男子1人を加えた14人の共同生活をしなければならないのよね?...お風呂やお手洗いのルールを私たちで加えないかしら?今後、...いろんな事故が発生しない為にも......ね?♡」

 

「...そうですわね。彼が獣のような男性だとは思えませんが...彼と私たちでは性別が違う以上、そういったルールはしっかり私たちで決めていかなければなりませんわ。黒幕側に想定外があったのか、そういった部分を適当に決めたのかわかりかねますが、魔女図鑑にそのような記載は一切ありませんでしたし。」

 

「...そ、そうですね。え、えっと、これから皆さんで一緒に生活する以上、ふ、不便かもしれませんが...そういった事故は防いだ方が、よ...よろしいかと、お、思います。」

 

「あぁ。私は特段気にしないが、そういった異性との共同生活に不安を持つ人が中にはいるかもしれない。明確に線引きを決めておけば、互いにその部分でストレスをかけるのを軽減できる。」

 

「確かに。そういったルールは明確に示さないと、不幸な事故が発生した時に俺に非があるのかお前らに非があるのかくらいは明確にしておきたい。」

 

 

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

 

「よし。概ねの内容は決まったかな。みんなにもルナ君にも、不便をかけてしまうけど、どうか協力してほしい。」

「ルナちゃんはともかく、他のみんなは節度ある行動が出来ると信じているわ。こんな閉鎖されたところで男女間で拗れるなんてゴメンだもの。」

 

【自由に生き、自由に逝きなさい】

 

......いやいや流石に不純な気持ちでみんなと向き合うのは間違ってないか?ここは普通でいいだろ。

 

「分かってる。お前たちに迷惑はかけない。これからよろしく。」

「えぇ......何かあってからでは遅いものね......みんなで気を付けた生活を心がけましょう?」

 

 

波乱の幕開けとなる2周目世界が......始まろうとしていた。




次回はおよそ1週間後くらいになります。
日付が記載されてないのは体調が戻ってるかどうか分からないからですね。

次回
第37話「1周目の俺は何してたんだ!?」
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