俺のこの手が真っ赤に燃えるゥゥゥゥゥ!!!!   作:龍角散ガム

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落ちこぼれの少年とダクマ

 

「はぁ・・・僕ってポケモンバトル向いていないのかな・・・」

 

 

「べあま・・・・・・」

 

 

ヨロイ島の砂浜の上で膝を抱え、相棒のダクマと共に水平線を見つめる少年がいた。

彼の名前は「カトル・ムラサメ」。

 

彼は赤ん坊の頃、海に流されたところをマスタードに拾われ、それからずっとマスタードのもとで修行を続けている。

 

マスタードはカトルを息子のように接し、時には優しく、時には厳しく彼を育ててきた。

だが、彼の実力が実ることはなかった。

 

カトルは今まで一度も兄弟子に勝つことができず、さらには弟弟子たちにも実力を抜かれてしまってる。いわば、落ちこぼれというやつであった。

 

マスタードからは伸び代がある、自身のペースで着実に力をつけろ、と言われているが、負け続けている彼の心は既に消耗しており、ポケモンバトルを辞め、ヨロイ島から抜け出すことも視野に入れていた。

 

そんな主人の力になりたいと、相棒のダクマも独自で修行を行っているのだが、ダクマもまた主人と同じ落ちこぼれであった。

 

彼の拳は空を切り、彼の蹴りは地面を叩くだけ。

仮に技が当たったとしても、相手からすると蚊が止まった程度の威力しかなった。

 

 

「・・・・・・ううん、こんな弱気になってちゃダメだよね」

 

 

「・・・・・・べあまっ!!」

 

 

カトルとダクマは自身の頬を叩き、砂浜の上で座禅を組んで精神統一を行う。

二人が唯一優れているもの。

それは、精神統一であった。

 

明鏡止水。

曇りない鏡と静かな水。

わだかまり一つない澄み切った心の状態で、されど、彼らの魂は烈火の如く熱く燃えていた。

 

そんな二人に声をかけることができる人物はほとんどいない。

師であり父でもあるマスタードでさえ、二人の精神統一に声をかけるのを躊躇うほどだった。

 

二人の明鏡止水の心が精神を超えた時、彼らは真の力を覚醒させるのだろう。

 

故にマスタードや兄弟子、弟弟子たちは二人を尊敬し、期待をしていた。

二人は落ちこぼれなんかではない。

マスター道場の師範を受け継ぐに相応しい人物なのだ。

 

 

 

 

 

「ほう・・・・・・見事な精神統一だ。まさに、明鏡止水と言ったところか」

 

 

 

 

 

そして、今日この瞬間。

二人を覚醒させる人物が現れるのであった。

 

 

「———貴方は?」

 

 

「べあ?」

 

 

二人に声をかけたのは老人であった。

髪は白髪のオールバックと三つ編みで、紫を基調とした武闘家の正装を着こなしている。

マスタードを超える肉体を持ち、凄まじい威厳を感じさせる老人に気迫されつつ、二人は老人に問いかけた。

 

 

 

「ワシの名前は東方不敗!!またの名をマスター・アジア!!」

 

「気に入ったぞお前たち!!ワシのもとへ来い!!流派東方不敗をお前たちに伝授してやろうではないか!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

ドゴーーーーーーーーーーーン!!!

 

 

 

 

 

 

夜のミアレシティに凄まじい爆発音が鳴り響く。

ワイルドゾーンの範囲を表す赤いホログラムは爆発音と共にブレ、システムにエラーをもたらしていた。

 

 

「うわああああっ!?!?来るな!!来ないでくれぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

「グギヤァァッ!?!?」

 

 

爆発から逃げるようにトレーナーとその相棒であるメガバンギラスが情けない声をあげてワイルドゾーン外へと逃げ出している。

 

だが・・・・・・

 

 

「敵に背を向けるとは愚の骨頂!!貴様、それでもポケモンファイターか!!!!やるぞ、ウーラオス!!!!」

 

 

「べあーーーーくッッッ!!!!」

 

 

ウーラオスが凄まじいエネルギーを放ちながら回転を始める。

そして、そのエネルギーが最高潮になった時、トレーナーがウーラオスに両手を放ち、ウーラオスを逃げるトレーナーとバンギラスへと撃ち放った。

 

 

 

 

 

 

「超級覇王雷影弾ッッッ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

放たれたウーラオスは街の地面や建物を抉りながら、バンギラスへとその身をぶつける。

衝撃でバンギラスが宙に浮かぶのを横目に、バンギラスのトレーナーは大量の涙と鼻水を漏らしながら、ワイルドゾーンの出口へと手を伸ばす。

 

だが、ウーラオスのトレーナーが敵前逃亡を許すはずもなかった。

 

 

 

「相棒を見捨てて逃げ出すなど、貴様はポケモンファイターの風上にも置けん!!!!喰らえッッッ!!」

 

 

「だからポケモンファイターってなんだよっっ!!・・・・・・ってうわぁ!?!?」

 

 

ウーラオスのトレーナーは、自身の鉢巻をバンギラスのトレーナーに巻き付け、宙へと打ち上げる。

そしてそのまま飛び上がり、バンギラスのトレーナーへと蹴りを放った。

 

 

 

 

 

 

「爆発ッッッ!!!!」

 

 

 

 

 

ドカァァァァァァァァァン!!!

 

 

 

 

 

 

ウーラオスのトレーナーの掛け声と共に、トレーナーとメガバンギラスが宙で爆発し、煙を巻き上げながら地面へと落ちていく。

 

それを見届けたトレーナーとウーラオスは顔を合わせニヤリと笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

「流派!!東方不敗は!!」

 

 

「べあーーく!!(王者の風よ!!)」

 

 

「全新系列!!」

 

 

「べあーーーーく!!(天破侠乱!!)」

 

 

 

 

 

「「見よ、東方は、赤く燃えている(べあーーーく)!!!!」」ズドーーーン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

トレーナーの名前は「カトル・ムラサメ」

 

またの名を

 

 

 

 

 

『キング・オブ・ハート』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビビーーーッ!!!!

 

 

 

『ミアレシティの損傷が激しいため、今夜のZAロワイヤルは中止といたします。トレーナーの皆さんは速やかにバトルゾーンから撤退してください』

 

 

『また、カトル・ムラサメ選手とウーラオス選手は直ちにZAロワイヤル本部へとお越しください。今すぐに。早く。』

 





ウーラオス(りゅうはとうほうふはいのかた)
タイプ:ノーマル・かくとう・(あく)

種族値:300・300・300・300・300・300

特性:りゅうはとうほうふはい
このポケモンの技はタイプを持たず、どのポケモンにも効果抜群を持つ

技構成
① ちょうきゅうはおうでんえいだん
威力:160(トレーナーと共に放つ場合は180)
命中:100

②ばくねつゴッドフィンガー
威力:170
命中:100

③ せきはてんきょうけん
威力:200
命中:100

④せきはてんきょうゴッドフィンガー
威力:-(一撃必殺)
命中:100
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