俺のこの手が真っ赤に燃えるゥゥゥゥゥ!!!! 作:龍角散ガム
誤字脱字の確認や添削がめんどくさくなってそのまま投稿したので初投稿です
「優雅で美しくあれ」
この言葉は、スボミーが産まれてからずっと教えられてきた父の言葉である。
スボミーの父は人間の絵本に出てくる騎士のようだった。
常に冷静に状況を把握し、群れのために、妻のために誇りを持って戦っていた。
スボミーは、そんな父を誇りに思い、父のような立派なロズレイドになりたいと願っていた。
「甘いぞカトルゥ!!お主の拳にはまだまだ甘えがあるぞッ!!」
「ガハッ......!!も、もう一度お願いします、師匠!!」
スボミーは草の陰から二人の人間を覗いていた。
少年が老人に虐められている。
父のような騎士を目指しているのであれば、弱いものいじめをしているあの老人を撃退しなければならない。
だが、あの老人の気迫によって足がすくみ草の陰から飛び出すことができなかった。
一発、また一発と老人の拳が少年に拳を叩き込む。
ゴッ!!という中と肉がぶつかり合う嫌な音を聞きながら、スボミーはその光景を見守ることしかできなかった。
「ふむ......今日はここまでだ。その身を持って感じたワシの拳、忘れるでないぞ」
「ごほっ......あ、ありがとう...ございました......ッ!!」
いじめが飽きたのだろうか、老人が少年を置いて去っていった。
少年は何故老人にお礼を言っているのだろうか。スボミーは理解ができなかった。
老人の姿が見えなくなった時、スボミーは少年へと駆け出した。
「ミィ...ミィ......!!」
スボミーは少年の安否を確認するように、その身を少年へと擦り付ける。
「き、君は......?体が震えているじゃないか.....怖かっただろう?でももう安心して良いよ。だから、早く家族の元へとおかえり......え?......僕を、心配してくれてるの?......ははっ、君はとても優しいんだね」
少年の手のひらがスボミーを優しく撫でる。
冷たい手だったが、不思議とスボミーの心が温かくなった。
こんなにボロボロなのにボクを気にかけてくれるなんて、この人はなんて優しい少年なんだろうか。
スボミーは少年の優しさに感化されつつ、こんな少年が虐められている事実に怒りを覚えた。
それと同時に、スボミーは決心した。
ボクがこの人を護らなければならない。
群れのみんなや母を護っている父のような騎士のように。
「ミィ!!ミィ!!」
スボミーは草むらに向かって葉っぱを飛ばす。
あの草むらはあの老人だ。
草むらを切り裂くことができた時、あの老人を倒すことができる。
そう信じて、スボミーは何日も修行を続けた。
何日も葉っぱを飛ばしていると、葉っぱは草を切り裂き、木の枝すら切り落とすことができるようになった。
これならあの老人に勝てる。
そう確信したスボミーは、あの老人へと勝負を挑むのであった。
だが......
「その心意気は十分、だがまだまだ足りぬわァァァ!!!!」
「ミィィィィ!?!?」
放った葉っぱは老人の拳圧によって爆ぜ、風圧と共にスボミーは吹き飛ばされるのであった。
足りない。
こんな威力ではあの老人に届かない。
スボミーは再び修行を始める。
“はなびらのまい”という技がある。
父のロズレイドが得意とする技だ。
非常に威力が高く、あの技ならあの老人を倒すことができるはずだ。
だが、その扱いは難しく、さらには技を打った後にこんらん状態になってしまうデメリットも存在する。
あの老人を相手にそのデメリットは悪手。
ならば、そのデメリットを消し去れば良い。
スボミーは父に教えを乞い、修行を始めた。
気がつくと体が成長し、ロゼリアへと進化を果たしていた。
最初は放つことすら困難だった“はなびらのまい”も、今では父を超える威力を持ち、そのデメリットを克服していた。
これならあの老人に勝てる。
そう確信したロゼリアは、あの老人へと勝負を挑むのであった。
だが......
「甘いッ!!甘いわァ!!そんな威力ではワシを傷つけることすら不可能ぞッ!!」
「ロゼェェェェ!?!?」
放った技は老人の拳圧によって舞い散り、拳圧と共にロゼリアは吹き飛ばされるのであった。
足りない。
こんな威力ではあの老人に届かない。
ロゼリアは再び修行を始める。
“ソーラービーム”という技がある。
草ポケモンの技でも上位に入るほどの強力な技だ。
しかし、案の定デメリットも存在しており、放つためのチャージ時間を必要とする。
あの老人を相手にそのデメリットは悪手。
ならば、そのデメリットを消し去れば良い。
加えて、“はなびらのまい”の花びらから“ソーラービーム”を撃てるようにすれば、全方向から強力な技をあの老人へと放つことができる。
ロゼリアは再び修行を重ねた。
父を超えたロゼリアは、父から“ひかりのいし”を授かり、ロゼリアはロズレイドへと進化を果たした。
そしてついに、“はなびらのまい”と“ソーラービーム”の合体技は完成した。
チャージ時間を必要とせず、超精密な動作と超強力な威力を持つその技は、あのドサイドンの装甲すら貫通する。
逃げることのできないオールレンジ攻撃。
これならあの老人に勝てる。
そう確信したロズレイドは、あの老人へと勝負を(以下略
「なるほど、摩訶不思議な攻撃よ......だが、迷い多き心、絆無き拳のなんと弱いことよ。そのような攻撃でこのワシは倒せぬわッ!!」
「ロズレェェェェ!?!?」
ロズレイドのオールレンジ攻撃は簡単に躱わされ、拳圧と共にロズレイドは吹き飛ばされるのであった。
「ろずれいど」
ロズレイドはヨロイ島の砂浜の上で膝を抱え、アホ面を晒しながら気の抜けた声を漏らした。
その表情を表すのは非常に難しく、あえて言うのであれば「ぬとねの区別がつかなさそうな顔」もしくは「FXで有り金全部溶かす人の顔」だろうか。
勝てない。
あの老人は次元が違いすぎるのだ。
ロズレイドの騎士としての誇りは粉々に砕け散り、自分は砂浜の上でクラブと一緒に泡を吹いているのが向いている。
そう思い始めるほどに、ロズレイドは脳が死んでいた。
「よう、今日もボコボコにされたな」
「ロズレ......?」
そんなロズレイドに話しかける人物がいた。
その人物とは、あの時とは比べ物にならないほど成長した少年だった。
「やっぱりお前はすごいよ。何度も師匠に挑んでは負け、さらに強くなって再び師匠に挑む。こんなことできるポケモンは初めて見た」
少年からの眼差しがロズレイドを包み込む。
「だからこそ、俺はお前が欲しい。お前といれば、俺はもっと強くなれる。そんな気がするんだ。......だからさ、俺と一緒に来てくれないか?ロズレイド」
ロズレイドは忘れていた。
自分が強くなりたいと思ったきっかけを。
「(そうだ、ボクはこの人を護るために強くなったんだ......)」
砕け散っていたロズレイドの騎士の誇りが彩を取り戻し、ロズレイドに新たな決意をもたらす。
そしてロズレイドは、主君への絶対の忠誠を示すように、静かに砂浜へと膝をついた。
「ロズレ......ッ!!」
勿論ですとも、我が主人。
このロズレイド、如何なる時も貴方の盾となり、剣となりましょう。
この身は貴方のために。
全ては貴方のために。
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・ロズレイド
父親譲りの騎士道精神を持つポケモン。
東方不敗にボッコボコにされるも、カトルくんに誓いを立て立ち直る。
イメージはガンダムローズ。
必殺技は「ローズビット」。
ファンネルのように“はなびらのまい”を操作し、全方向から“ソーラービームを花びらから放つ。避けることは不可能。(東方不敗、カトルを除く)