人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
ディストはUへ怒りをぶつけ、彼へ攻撃を加える。だがこれまで見てきた世界の正体を知ったUは戦うのではなく、ディストの怒りをただ受ける事を語るのであった………


第100話 生命の境界線

Uへ接近したディストは再びUへ攻撃を仕掛ける。彼女は両手による手を休めないパンチ連打でUの身体を一方的に攻撃し続ける。

 

「ぐっ!? がはっ!?」

 

やがてUの口からは血も吹き出した。だがUは何度殴られようと倒れはしなかった。

 

「(なんで反撃をしない………!? なんで………なんでなんで!?)」

 

ディストは殴り続けながら、Uが全く反撃してこない光景を不気味に感じていた。そして、何発目かの攻撃でUの腹にディストの強烈なパンチが入った事で、Uは大きく吹き飛ばされた。

 

「ぐっ………げほっ………!」

 

Uは再び口から血を吐き出した。だが彼は少しして再び身体を起こし、ディストへ視線を向けていた。

 

「なんで………なんで反撃しないのですか………!? 貴方なら私だって倒せるはずなのに………!!」

 

ディストはUが反撃出来ない理由を読めず、思わず問いかけてしまっていた。それを聞いたUは自身の掌へ視線を向けると………

 

「………君の過去の姿を見て思った事が1つあった。メルヘン総帥は君を壊す事で娘の死と………既に壊れつつあった自身の魂から目を背けようとしていた。メルヘン総帥は自身の弱い心から目を背ける為に………1つの生命を犠牲にしてしまった………まあ、僕も生命の境界線は危ういかな………人を殺しても何も思えない事があるくらいにはさ………けれどさ、少なくとも自分が生み出した生命とは向き合うのを止めちゃいけない………あの男の代わりになるとまでは言わない………けれど、君の悲しみを受け止める。その為なら僕はずっと立って受けてやる」

 

そう言って、メルヘン総帥の事とディストの事を口にする。だがその中でUは自身の生み出した生命に目を背けては行けない事を説いた。自身を守る為それを破ってしまったメルヘン総帥と、その被害者となってしまったディストを目の当たりにしたUは、ディストの闇を受け入れる覚悟を見せた。それを聞いたディストは一瞬動揺の声を漏らした。自身の怒りを感じつつも、自身を知ろうとするUに対して思う所が出てきたのかもしれないのだろうか。

 

「私は………白髪のお兄様と分かり合う事なんか………!!」

 

ディストはそれでもUとの繋がりを否定しようとした。だがUはディストの前へ立つと………

 

「逃げないさ。少なくとも僕は」

 

そう言って、ディストが以前押し付ける形で手にした彼女のゼンマイを取り出すのだった………

 

 

 

反撃しないUの行動はディストへ混乱を与えていた。だがディストを受け入れようとする彼の様子に彼女の心は揺らぎ始めていた。果たして、Uはディストの心を受け入れる事が出来るのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
Uはディストの事を受け入れる覚悟を決める形でメルヘンソードマンドライバーへ彼女のゼンマイをセットする。そしてUは、ディストの覚悟を問う様子を見せるのだった………
次回「ディストの選択」
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