人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜 作:Uさんの部屋
ディストを含めた8人のメイデンとマスターとなったUの絆は1つとなった。そしてこれにより、メルヘンソードマンドライバーは新たな造形変化と新たな鍵を創造。これによりディストが起こした哀しき復讐劇には終止符が打たれたのであった………
………それから数日。これはUの中で起きた1つの会話である………
「久しぶり………って程でもないよね、お父さん?」
「真子か………やけに大人しかったな、今回は」
「介入する術が無かったからね。生前の私なら出来たかもしれないけど、今の私はお父さんの中でしか生きる事は出来ない………」
「そうだったな………それで今日は何の用だ?」
「前に話した私の残りの魂は徐々に薄れてきているって話、覚えてる?」
「………誰が忘れるか」
「その話のおよその時間が分かってきたから話に来たんだ」
「………分かってしまったのか?」
「どっちにしろ消えるのなら今話しておきたいよ、私は」
「僕は来て欲しく無いけどな」
「相変わらずだね………でもまあ話してはおくよ、文句は厳禁だから」
「………分かった、言ってみろ」
「………今から………あと3ヶ月………かな。そこまでには私の魂は消滅する」
「3ヶ月………もう3ヶ月しか残っていないのか………?」
「あくまで持った場合の話だけどね。下手すればその前に消える可能性だってある」
「なんだって………!?」
「………そう悲しそうに言わないでよ、私はおよそって言ったじゃん。およそは確定の意味合いじゃないよ?」
「それは………そうだな。それにおよそなら………3ヶ月以上生きる可能性だってある………んだよな?」
「それは私の魂次第かな。でもずっと一緒にいられるっていう約束は果たせそうにもないかな………」
「………こうして気が付いたら年単位でお前と一緒にいる事になったけど………別れが近くなるととても苦しくなるものなんだな………グスッ」
「泣かないでよ………! 明日死ぬとかじゃないんだから今は笑うまではいかなくても普通の顔でいて欲しいよ………お父さんの泣く姿、正直見てて辛いんだ………」
「真子………グスッ………分かった。今は泣くのを一旦止める」
「それでいいよ。お父さんは笑顔の方がいいもん」
「真子、残る時間は遠慮せずに会話へ来いよ。お前との時間を大事にしたい」
「皆まで言わないでよ………それは私も同じだよ」
「ああ………そうだったな」
「………じゃあ、今日はここまでだね」
「ああ、また今度だな………次に話す時を楽しみにしている」
「うん、また………」
「………馬鹿野郎。なんで居なくなろうとするタイミングを口にするんだ、お前は………」
Uのメイデンを巡る事件は終息を迎えたものの、まだ彼とメイデン達の関係は終わっていなかった。そして、Uの身体に取り付いたままの娘の真子も………Uの激闘はそう遠くない未来で再び動き出すが、それは少し先の話である………
『人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜』完………
後書き
2026年初後書きです、ご無沙汰しております。『人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜』はいかがだったでしょうか?前作の『鉱石と破壊の戦士達〜鍵の戦士達〜』から地続きなのもあり、書いてる本人的にはそこまで新鮮さは無かったものの、2025年から続いているシリーズなのもあって、物語が少しずつ終わりに向かっていくイメージが強まって行くばかりです………
さて、そんな本シリーズですが一時休止させていただきます。理由としては白三谷真子とメイデンを巡る戦いは次章で一旦完結にする予定なものの、またダラダラと長期で書くのではなく、1作目の時のように長編小説に分ける構成とした為であり、加えて設定の構築やシナリオ作成、執筆時間の兼ね合いで時間を有してしまう関係から止む無くここで一時休止の選択を取りました。詳しい投稿日は未定ですが、夏頃を予定しております。しばしお待ちくださいませ………
そしてお知らせはもう1つ。現在の7時枠は話数の兼ね合いで明日の2月18日から5日間休載日となります。そして2月23日、新シリーズの幕が上がります! その名は『幻想魔戦史録』! 舞台はU達が戦ったウズクチョの時代から1000年後の世界!? 過去作でも類を見ない未来の物語をお待ちください………!!