人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜 作:Uさんの部屋
リギ達の中で犯人がヤスであると決め付ける事態が起こり出していたが、Uはこれを一蹴する。その後、ヤスとリギ達の関係を知ったU。彼はあくまで肩入れした操作はしないものの、ヤスに同情の感情を向けており、激励とも取れる言葉をかけたのだった………
それから少し経ち、Uは貸し与えられた自室でメイデン達と共に推理を行っていた。
「………恐らくあのヤスって管理人は白だと思う」
その中でUは管理人のヤスが白だと感じ始めていた。
「………その根拠は?」
それを聞いたメイデンは根拠について問いかける。
「確かに彼の視点で考えるなら死んだ奴も犯人だと決めつけてきた奴も殺したい程憎いだろうな。でも彼はあくまで可能性の1人になり得る話だ。それに………被害者の死に方を考えてみても………計画的に殺すのは無理だ、時間が足りなすぎる」
Uはそう言って、ヤスには計画的に殺害する時間が足りない事を指摘する。
「そういえば………犯人の死に方って結局どのようなものだったの?」
そんな中、犯人の死に方について改めてUに問いかけるエレガン。
「………背中から大きな刃物で斬られたような痕だったらしい。包丁で殺した説も考えたが、それなら刺した方が速いし効率的だ。包丁で人を斬る事も出来なくはないけど、それだと時間がかかりすぎる。彼等の話によれば悲鳴が聞こえてから死体の姿があったと確認できたのはざっと見積もって2分弱。包丁で斬り殺すにしては時間が足らん。仮に2分で殺せたとしてもその場を見られるリスクの方が高い………それならやっぱり刺し殺す方が速い」
Uは犯人の死に方とヤスが計画的に殺害の用意をする暇が無いという観点から、彼を犯人だとは考えられずにいた。
「だったら凶器はいったいなんだと言うの………?」
エレガンが首を傾げながらUへ問いかける中、直後に扉のノック音が聞こえ、扉が開いた。
「あの………失礼します」
そこにはミューチュと彼女が引き連れてきた女性の姿があった。
「アンタ………確か宿泊客の………」
Uはその女性がペンションの宿泊客だとすぐに気付いた。
「スズです。あの………ヤスくんは犯人じゃないです………彼はそんな事をする人じゃないですし………私達が再会したのも昨日………本当に偶然の話だったんです………!!」
女性ことスズは、ヤスが犯人ではないと語ると共に、自分達がヤスと再会したのは本当に偶然だった事を語る。
「………そうなのか? というか、アンタが管理人を庇うなんて意外だな。てっきりあのクズ共と同じ考えだと思ってたよ」
Uは首を傾げながらそう呟く。それと同時に、スズがヤスの事を庇う主張をする事に驚いていた。
「………私は彼等と好きで付き合ってる訳じゃないですから………」
スズ本人は後ろめたい事情があるのか、どこか悲しそうにそう呟くのだった………
推理を進めるUの前に現れたスズという女性は、ヤスを庇い立てる主張を行った。そのような主張を行った彼女の裏には、どこか普通とは言えない後ろめたい何かが隠れていたのだった………
To Be Continued………
次回予告
スズは高校時代にヤスと付き合っていた人物である事が彼女との会話で明らかとなる。だがリギ達のしつこい絡みと、ヤスが中退してしまった事から、彼女の人間関係は大きく歪んだ事を明かすのだった………
次回「荒み行く過去」