人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜 作:Uさんの部屋
ジュノが現実の世界へと復活した事により、一件落着………と思いきや、Uの手にはディストのゼンマイが握られていた。その直後、ディストはU達の前に姿を見せたのだった………
Uの前にいた幽体のディストはUへ近付いてきたが、彼の身体をすり抜ける形となった。
「………やはりこの状態では白髪のお兄様に触れる事は叶いませんわね………」
ディストはUに触れられない事を残念そうに呟いた。
「貴様………こんな事をして何を考えている………!?」
Uは動揺しつつも、ディストの思惑について問いかける。
「白髪のお兄様。私は貴方の事は特に気になっていますの。様々なメイデンの世界で登場人物の1人として加わると共に、常人離れした強さを持っていて………私とも互角の戦いが出来る。白髪のお兄様、貴方は私にとって邪魔者であると同時に興味のある器ですもの………!」
ディストはそう言って、Uの顎を撫でるような手の動きを見せる。ディストの手はUに触れる事は無いものの、Uは嫌悪感を感じており………
「………やめろ!」
そう言って思わず声を漏らすと同時に距離を取った。
「もう、恥ずかしがらなくてもいいのに………」
ディストはおちょくるようにそう呟く。
「何ふざけてるのよ貴女………?」
だがそれを聞いたメイデンは苛立ちを隠せない様子でそう問いかけた。
「あらあら、怖いわお姉様。私は純粋に白髪のお兄様へ興味を向けているのですわよ?」
だがディストは開き直った様子でそう呟く。
「この女っ………!!」
それを聞いたエレガンは分かりやすく苛立つ様子を見せた。そして、嫌悪感を抱いている当の本人であるUは、思わずその場に座り込んでいた。
「………まあいいですわ。次に会う時を楽しみにしていますもの………それでは、白髪のお兄様、お姉様方………!」
一方のディストは特段気にする様子を見せず、そう言ってその場から姿を消した。Uはディストが消えてから少し経ったタイミングで落ち着きを得たように息を吐くが………
「………ああ、白髪のお兄様の事はこれからも特に追いかけていきますからね、アハハハハハ………!!」
ディストは直後にUへそのような声をかけてきた。それを聞いたUは身震いがするように震え………
「………最早ストーカーの域だろ………」
ストーカーじみたディストの行為にドン引きし、思わずその場で腰を抜かしてしまうのだった………
U達の前に現れたディストはU達をおちょくるような言葉と共に、Uに興味を持ち、彼の事を追いかけてくるストーカー宣言をしてきた。そして、この時のディストの言葉と彼女が渡してきたゼンマイが、後の戦いで大きな影響を与える事となってしまうのだが、それはまだもう少し先の話であった………
To Be Continued………
次回予告
ディストとの現実での対面から数日、ディストの言葉が頭から離れずに恐怖を感じていたU。そんな中、メルヘンソードマンドライバーが、5つ目のメイデンへの世界へと誘うのであった………
次回「恐怖を抱える数日」