人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜 作:Uさんの部屋
ディストの影響からしばらく恐怖に取り憑かれるU。そんな中、U達は新たな世界へと誘われる。そしてそこは、アイアン=メイデンの世界であった………
第41話 アイアンの世界
それから少し経ち、Uはアイアンと共に行動する事となった。
「………そういえばアンタ………ここに来てからまだそんなに長くなかったっけ。まあ安心しな、何か困った事があれば私を頼れ。私ならアンタの困り事を救えるはずだからさ」
アイアンはUに対して好意的な様子で自身を頼るよう語った。
「………それは助かる」
Uはアイアンに対してそう呟くが、それはどこか本気では無い様子だった。
「おっと、私の言葉が信用出来ないか? 心配するな、私はこう見えても強いんだからさ」
アイアンもそんなUの様子を感じたのか、茶化すようにそう呟いた。
「(自分でなんとかできるからって言ったら怒るかな………)」
Uはアイアンを頼る気は無かった。が、これを言えばアイアンに怒られると感じたのか、この場では苦笑いをして誤魔化した。
「隊長さーん!」
そんな中、近くから女性による声が聞こえた。U達が声の聞こえた方へ視線を向けると、そこには豪勢なドレスを身に纏った少女の姿があった。
「姫様………!」
どうやらその人物は今いる宮殿の姫だった。アイアンはたしたじな様子を見せると………
「………姫様、後輩もいる中でそのご様子はとてもはしたないですよ………?」
そう言って、姫としての振る舞いをするよう促す。
「いいじゃない、私は隊長さんと一緒にいたいんだから………!」
だが姫は人前にも関わらず、アイアンにくっつく様子を見せた。
「アイアンにもあんな顔が出来るのね………いつも戦う事ばかり考えてた子だったからこれは意外だわ………」
そんなアイアンの様子を見ていたメイデンは彼女の新たな一面を目にした様子だった。それを聞いたUは………
「そうなのか?」
思わずメイデンに対してそう問いかけた。
「やはり記憶が消えていると………そのメイデンの人格にまで影響が及ぶみたいね………」
メイデンは記憶を失ったメイデン達の性格について言及する。
「………そうだな、エレガン、ミューチュ、ジュノの時と同じだ」
Uはエレガン達3人の事を思い出しながらそう呟いた。だが、アイアンと姫の2人が仲睦まじそうな様子を目にした彼は………
「………でもさ、時々思うんだよ。メイデンの名を持つ子達が記憶を取り戻す事って………怖い事なんじゃないかって………」
そう言って、メイデン達の事をどこか心配する様子を見せた。
「………貴方らしい悩みね。けれど記憶を取り戻すかどうかは………その子にしか決める権利は無い………」
メイデンはUの気持ちを理解しつつも、記憶を取り戻すか決める権利はメイデン達にある事を語るのだった………
Uが訪れた5番目の世界、アイアンの世界でメイデンの記憶が蘇る事について、彼なりに悩む様子を見せるU。だが、メイデンの指摘通り、その選択は各メイデン達にしか決める権利は無いのであった………
To Be Continued………
次回予告
アイアンと姫の仲睦まじい様子をしばらく観察していたUは、アイアンが仮に記憶を取り戻す場面でどのような言葉をかけていいか不安を感じていた。だがそんな中、突如として敵対国が国へ奇襲をかけてくるのだった………
次回「敵対国の攻撃」