人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
姫を救おうと抵抗するアイアンに対し、姫も加勢するが、敵国王子の一撃によって致命的を負ってしまう。凄惨な光景を目にし、それを嘲笑うディスト。しかし、それはUの怒りを目覚めさせたのであった………


第54話 白髪の剣士の逆鱗

Uは握り拳を作ると、その手を揺らしていた。

 

「………忘れましたの? 白髪のお兄様は今動けない。現実の身体は私の………」

 

ディストは尚も自身が優位に立っている事を指摘しようとする。

 

「ならその呪縛を破ればいい………!!」

 

だがUかここから脱する答えなど決まっていた。Uは身体から膨大な光のエネルギーを放出する。するとUの身体に黒い髪の毛のようなロープが浮かび上がるが、Uはこれを自身の力で打ち砕きながら立ち上がった。

 

「なっ!? (私の呪縛を破った………!? どうやって………!?)」

 

これにはディストも想定外だったのか困惑を隠せなかった。Uはそのまま敵国王子の方へ接近すると同時にゼンマイを取り出し………

 

「来い、エレガン! 変身!!」

 

そのままゼンマイを腰のベルトへセットし、回した。

 

『カスタムウォーリアー! メルヘンソードマン!! ………イバラヒメ!!』

 

これによりUの方へエレガンの霊体が飛んで来て彼の身体へ憑依。直後Uはメルヘンソードマン、イバラヒメカスタムへと変身。Uは変身と同時に鋭いパンチを敵国王子へ叩き込み、そのまま敵国王子を吹っ飛ばした。

 

「があっ!? ば、馬鹿な………!?」

 

これには敵国王子も訳が分からない様子だった。一方で、無理矢理変身に巻き込まれたエレガンは事態に困惑しており………

 

「ちょっ、U!? 急に変身して何を………!?」

 

Uに対して思わずその理由を問いかけようとしていた。

 

「質問するな………! 今は………目の前のクズを殺す………!!」

 

だが逆鱗に触れられたUの狙いは1つしか無かった。Uの僅かな言葉を聞いたエレガンもそれを察知し………

 

「………分かった。今は何も聞かないであげる」

 

そう言ってUの怒りを前に言葉を止めた。

 

「クズだと………!? 俺は………俺はクズなどではない!!」

 

敵国王子はそう言って勢い任せに殴り返そうとする。だがそのパンチは直撃こそすれど、Uは全く動じていなかった。そのままメルヘンセイバーを右手に生成すると、怪人の敵国王子の身体を貫いた。

 

「があっ!?」

 

敵国王子は自身の身体に発生した痛みに困惑していた。Uはセイバーの刀身を引き抜き、セイバーに付着した蒼い血を眺めると………

 

「クズだろ。自分で殺しといて自分の責任から逃れようとする他責思考………生きる価値も無い」

 

そう言って、冷酷さを顕にしながら敵国王子へ怒りと殺意をぶつけるのだった………

 

 

 

逆鱗に触れられた事で、自身の力を持ってディストの呪縛を無理矢理破り、敵国王子へ反撃を開始する。しかしそれは、明確な殺意を持った一撃でもあった………

To Be Continued………




次回予告
一方、アイアンは姫が助からない現実に涙を零していた。だが姫はアイアンに対し、彼女ならこの現実を乗り越えられる事と理由を告げる。しかし、その理由はアイアン本人の中へ酷く突き刺さる事となるのだった………
次回「繰り返されし悲劇」
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