人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
Uに自身の策が通じないと見るや撤退を選択するディスト。だが彼女はUに対してロンドに纏わる予言を吐き捨てる様子を見せ、Uへ大きな疑問を与えたのだった………


第66話 音楽への愛情

ロンドとの再会、ディストとの対決から数日。ディストの言葉と以前までのメイデン達とは話が違うロンドの様子へ疑問を感じていた彼は、ロンドの様子を見張る事となり、彼女と行動を共にしていた。

 

「………いつまで僕に着いてくる気かな。僕に着いてきてもいい事なんか何も無いよ」

 

ロンドは呆れた様子でUへ問いかける。

 

「そうもいかないんだよ。この世界で出てくる怪人を倒さないとこのベルトは元の世界へ返してくれない。それにその裏で今回もディストが絡んでいるのは明白だ。だったら君の事を手掛かりだと考えて動くしかないだろうに」

 

だがUにとっても引くことは出来なかった。それを聞いたロンドは溜息を漏らすと共にフルートを吹き始め、音楽を奏で始めた。

 

「(………そういえば、前にロンドは音楽が好きだとかなんとかリヴィスが言ってたか………?)」

 

そんな中で、ロンドは音楽を好んでいる情報をUは思い出していた。因みにリヴィスとはかつて生前のメイデン達を巡った戦いにおけるUとは戦友のモンスターウォーリアーであり、ロンドと一時付き合いもあった人物である。

 

「………君さ、音楽が好きそうな上に演奏が上手いよな。まるでプロみたいだ」

 

Uはロンドの音楽の腕前を目と耳で感じており、思わず賞賛していた。それを聞いたロンドは………

 

「………楽器の腕前は大した事じゃないさ。けれど音楽が好きなのは事実だよ」

 

自身の楽器の腕はそこまで自信が無さそうであったが、音楽を好んでいる事は肯定した。

 

「謙遜してるのか? ………君は色々楽器を持ってて嗜んでそうだが………何の楽器を弾けるのか聞きたいよ」

 

そんな中で、Uはロンドが弾ける楽器の種類を問いかける。ロンドは僅かな間それを思い出すように声を漏らすと………

 

「フルート、竪琴、ラッパ………あとピアノも触った事があったかな。それと………」

 

次々と自身が嗜んできた楽器の種類を思い出していたが、その量はとてつもなさそうで………

 

「………もういい、お腹いっぱいだ」

 

Uもそれを察したのか強引に話を打ち切った。

 

「君から聞いたんじゃないか」

 

それを聞いたロンドは呆れるようにそう呟く。

 

「そんな沢山出てくるとは思ってなかったからな………」

 

しかし、Uは予想を軽々と上回ってこられた事から思わずそう呟いたのだった………

 

 

 

ロンドの様子を見ていたUは、彼女の嗜んでいた音楽の愛情がとてつもない事を知る事となった。だがこの会話は、Uがロンドを知るに当たっての重要なきっかけとなろうとしていた事を、この時の彼は知る由も無かったのだった………

To Be Continued………




次回予告
ロンドの様子を見る中で、この世界における役割として自身に与えられた持ち物の中にオカリナが混じっているのを知るU。何気なくそれを演奏し始めるUの様子に、ロンドは目を向ける様子を見せたのだった………
次回「オカリナが繋ぐ旋律」
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