人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜 作:Uさんの部屋
ディストから突き付けられたロンドに纏わる不安から、彼女の様子を観察し始めるU達。その中でUは、ロンドの持つ音楽に対する愛情について疑問を問いかけたのだった………
ロンドの持つ底知れない音楽への愛情を知らされ、困惑が隠せない中、Uは自身の服装に目を向ける。
「(………そういえば、今回の服装はなんというか………ロンドに関係あるものなのか? 今までの世界だとその世界のメイデンに関係する………というか、繋がりを得るきっかけの役割が与えられていたけど………今回は見た感じではとても読めん………)」
Uは自身の与えられた役割について首を傾げる中、服の中を漁り始める。すると服の中からオカリナが飛び出し、地面へと転がった。
「………オカリナ?」
Uは困惑しながらもオカリナへ手を伸ばす。U本人は人生で音楽をロクに嗜んでは来なかったものの………
「(………一応なんでも屋やってた時に触った事はあったかな)」
過去に楽器を触った経験はある為、Uはそれを頼りにオカリナを手にし、音を奏で始める。
「U………楽器なんて弾けたの?」
近くにいたメイデンは、Uに対してそう問いかける。Uは軽い目配せでメイデンに対する疑問を肯定。それを目にしたメイデンも、Uが自身の答えに頷いている事を察知すると、思わず笑いを見せていた。そして、他のメイデンがUの以外な特技に驚いている最中、ロンドはUへ目を向けており………
「………驚いたな。君にも音楽を奏でられるだけの腕があるとは………恐れ入った」
ロンドはUのオカリナを演奏する姿に恐れ入る様子を見せた。直後にUは演奏を止めると………
「………昔、なんでも出来るように色々覚えたからな。なんでも屋としてお金を稼いでいくためには必要な事さ」
そう言って、自身の演奏スキルについては過去に覚えたものである事を語った。
「それは凄い事だよ。僕には音楽しか好きになれなかったし………音楽以外に出来る物が無い空っぽな人形だったからね………それは今も昔も………」
それを聞いたロンドはUの努力を賞賛すると共に、自分にはそんな多才な努力は踏めなかった事を語る。
「ロンド………」
Uはロンドの弱気な様子に思わず驚かされていた。そんな彼の様子を目の当たりにしたロンドは………
「………失礼。僕らしくない態度を見せた」
そう言って直後に誤魔化すように笑顔を作った。だがそんな彼女の様子はUにとって心配に他ならず………
「(なんというか………闇が深そうだな、この子………)」
ロンドの闇について密かに感じる様子を見せたのだった………
Uが何気無く奏でたオカリナから、ロンドの本音が漏れ出る事となり、Uへ新たな疑問を与えた。果たして、Uが感じ取ったロンドの闇とは果たしてどのようなものであろうか………?
To Be Continued………
次回予告
Uとの対話を経たロンドは、その日の夜に他のメイデン達に対してUの事を問いかけ始める。5人のメイデン達はUに抱いている今の感情をロンドに向かって語るのだった………
次回「Uへの感情」