人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
ロンドが変貌した怪物に苦戦する中で、勝負に乱入してくるディスト。戦いが三つ巴となる中でUの苛立ちは更に深くなるのだった………


第74話 ゼンマイの賭け

Uはなんとかディストの攻撃を押し返して後ろへ吹き飛ばすが、またしてもロンドが襲いかかってきた。三つ巴の戦いとなってしまった中で、ロンド相手には非情に徹しきれず、ディストを倒そうにも中途半端な状況で彼女とまともにやりあえる程甘くは無く、Uの動きは後手後手になっていた。

 

「(くそっ! どうする………!? 少なくともどっちかを何とかしないと事は収まらない………けれど、どちらかに集中しない事には状況が解決するはずは無い………!)」

 

Uはどう対処すべきか悩むと共に打開策を模索していた。そんな中、Uはある事を思い出すと、ロンドとディストの2人から一旦距離を取り………

 

「なあメイデン、また1つ質問させてくれ! もしメイデンが変身しようとした時と僕がゼンマイを使ってメルヘンソードマンになろうとした時、どっちが優先されると思う!?」

 

メイデンに対して再び自身の疑問を投げかける。

 

「そうね………これも確証は無いけれど………私の場合なら貴方に取り込まれる変身の方が優先されるわ………!」

 

メイデンはそれに対して自身の予想と自身の場合の事例を投げかける。それを聞いたUは小さく頷くと共に、ロンドから託されていたゼンマイを取り出し………

 

「なら………僕は君の言う答えを信じて賭ける!」

 

覚悟を決めてベルト左部からメイデンのゼンマイを取り外し、ロンドのゼンマイをセットする。

 

『ブレーメン!』

 

すると彼がセットしたゼンマイの意匠が変化を遂げる。Uはフッと笑いを零した後に右拳で口元を隠し、その直後右手の指でフィンガースナップを行うと………

 

「変身!」

 

そう言って左手でゼンマイを回す。すると近くにいたロンドの変貌した怪物が突如として苦しみ出す。そしてその中から大きな光が飛び出すと、Uの身体へ直撃。これにより彼の身体からメイデンが放出されると共にUの鎧が変化を始め………

 

『カスタムウォーリアー! メルヘンソードマン!! ………ブレーメン!!』

 

ロンドのブレーメンヒストリーを模した鎧を纏う形態、ブレーメンカスタムへと変身を遂げた。直後にUの身体から放出させられたメイデンは受け身を取る形で近くの地面へ着地。そしてディストは………

 

「ブレーメン………まさか!?」

 

Uがブレーメンカスタムへ変身した事によって、とある予感を感じていた。それと同時に………

 

「ううっ………って、えっ!? これは………!?」

 

Uの中にあるもう1つの魂がこの事態に動揺していた。そしてこの魂こそ………

 

「どうやら僕の賭けは成功したらしい………ロンド」

 

Uがゼンマイを介して救ってみせたロンド=メイデンその人であった………

 

 

 

Uはロンドのゼンマイを使いロンドの魂を怪物から奪取する形でブレーメンカスタムへと変身を遂げた。これにより、Uはロンドを殺さずに救うという起死回生の一手を打って見せたのだった………

To Be Continued………




次回予告
ロンドを救った事で心置き無く怪物と戦えるようになったU。それでもディストは妨害を試みるが、懸念が無くなったUは冷静さを取り戻して応戦するのだった………
次回「冷静な槍の音」
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