人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜 作:Uさんの部屋
ディストを変身解除へ追い込んだ事で怪物の撃破へと乗り出すUだったが、ディストの妨害を受け怪物を取り逃してしまう事態に。加えてディストが放出した闇のエネルギーを前に、Uの疑問は増えるばかりであった………
そしてUが変身解除してから間もなく、ポイズの肉体の方にも変化が起きた。
「う………ううん………?」
Uがシラユキヒメヒストリーの変身を解除した事で放出されたポイズの魂は自身の肉体へと戻っており、彼女は少しして目を覚ました。Uはポイズの方へ視線を向けると………
「………咄嗟に悪かったな。でも怪物を倒す為には君が持ってたこのゼンマイの力を使うしか無かった………」
そう言って、ポイズに対して謝罪する様子を見せた。この時の彼は過去の因縁云々は考えず、記憶の無い彼女を巻き込まざるを得ない状況をただ申し訳なく感じていた。
「う、ううん………けどお巡りさん、あれは何………? それにお巡りさんはどうしてあんなのと戦っていたの………!?」
ポイズは変身に巻き込まれた事は気にしていなかったものの、先程の怪物やUが戦う光景に混乱させられていた。その言葉と彼女の慌てようにUはポイズの様子を観察しており………
「(………やっぱりだ。かつての彼女なら目の前の状況に混乱して、こんな慌てふためく事は無かった………それにゼンマイを渡してきた時も打算的では無く………どこか純粋だった事を考えると………多分記憶が抜け落ちた影響から素はこっちなのかもしれないな………?)」
ポイズの先程の様子も併せて、彼女は負の記憶が抜け落ちた事で、普通の少女としての性格へと変化していた………というより、こっちが素では無いかとUは睨んでいたが………
「………そうだね。とある少女の心の闇か………それともって所だな」
Uはポイズに対してぼかすようにそう呟いた。
「少女の心の闇って………まさかあの子の………?」
ポイズはその言葉でディストの闇が齎した魔物では無いかと予想し、問いかける。
「………さてな。二重の意味で………かもよ」
Uはそこに付け加える形でそう呟いた。ポイズはなんの事か分からない様子を見せていたが、Uは視線を逸らすと………
「(1回ポイズの事を調べてみるしかないか………メイデン達にとって苦手どころの子じゃないのは分かってるつもりだが………多分そうも言ってられないかな………)」
Uはポイズがかつてとは程遠い性格となってしまっている事から、彼女の観察を必須と考える様子を見せたのだった………
戦闘後のポイズの様子から、素の性格がかつてとは真逆である事を考え始めるU。そこでUは他のメイデン達がポイズを苦手としている事を承知の上で、彼女の観察へと動き始めようとしていたのだった………
To Be Continued………
次回予告
警察官の立場でポイズを保護する形で彼女の話を聞くU。そこで彼は、ポイズのかつての素性は、特に闇を背負っていない普通の少女である事を知るのだった………
次回「普通の少女」