人形異世界救出記〜失われしメイデンの救済〜 作:Uさんの部屋
Uが変身を解除した後、ポイズは状況が飲み込めない様子を見せていた。その一方で、記憶が抜け落ちている今が彼女の素ではないかと感じたUは、ポイズの観察へと動き出すのだった………
それから少しして、Uは警察官の役割を活かす形でポイズを保護し、彼女と共に近くの交番へと向かった。
「………さて、どこから話そうか。まず先に聞くが………君には僕の近くにいる霊体の少女達が見えているか?」
Uはポイズに対し、霊体の姿であるメイデン達が見えているかを問いかける。
「えっ………? み、見えてます………けど………?」
ポイズは困惑した様子で見えている事を語る。だがポイズはメイデン達の自身を見る視線が強ばっている事に動揺を覚えていた。
「………はあっ、怯えた目をするなよ皆。今の彼女に悪意は無い」
Uは呆れ混じりにメイデン達を宥める声をかける。
「けど………ポイズの事はやっぱり怖いよ………!」
だがミューチュはポイズの事を怖いと評していた。果たしてそれは先入観なのか、本能的なものなのか。
「ポイズ………? それって私の事なの………?」
ポイズはそう言って自身がそう呼ばれている事に困惑する様子を見せる。Uは彼女の困惑ぶりに隠し通すのは無理かと考える様子見せ………
「………ああ。信じて貰えないかもしれないけど………君はかつてポイズの名を持つ少女だった。当時の君は残虐極まりない性格で、自身が勝つ為なら手段を選ばないし他のメイデンだって平気で手をかける………そんな性格だったよ」
Uは自身の知るポイズについて正直に吐露する。
「えっ………う、嘘ですよ………!! だって私には人を殺した記憶は無いし………そんな事やれって言われたってできっこないんですよ!! 嘘言わないでください!!」
だがポイズはこれに激昂する。自身がそんな事をするはずが無い。自身の残虐な記憶がごっそり抜け落ちているポイズだからこそ、今の彼の言葉は全く信じられない様子だった。
「………だよなぁ。多分そんな答えが返ってくるんじゃないかと思ってた」
Uは溜息を漏らすと共にそう呟く。そしてその心の内では………
「(………やっぱり今のこの子は普通の女の子だ。殺し合いなんかとはまるで無縁の………だとしたら何故………あんな極悪非道な性格になった………? どうしてそうなったの経緯がまるで分からん………)」
ポイズの心からの叫びを目の当たりにした彼は、今のポイズがかつての姿とはまるで異なる普通の少女だと確信する。だが、ならばかつて何故極悪非道な性格に至ってしまったのか。その経緯が読めず、Uは頭を悩ませる様子を見せたのだった………
ポイズとの対話で彼女が殺し合いとは無縁の性格になっている事を確信するUだったが、未だ彼の疑問は増え続けるばかりであった。果たして、かつての極悪非道な性格は果たしてどこから現れてしまったものだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
メイデン達がポイズへ苦手意識を払拭できない中、Uだけは今のポイズについて悩む様子を見せていた。そんな中、Uは近くの警察官の話を思わず耳にする事となったのであった………
次回「最悪の思惑」