機動戦士ガンダム-ハウンドドック-   作:ナイトメア・ゼロ

13 / 45
12話 第二基地攻略作戦〈ブリーフィング〉

 ドッグズが張ったベースキャンプではカイル軍曹が隠し持っていたラジオでギレンの演説を聞いていた。

 

『我々は、1人の英雄を失った!しかし、これは敗北を意味するのか?・・・・・否!始まりなのだ!』

 

『地球連邦に比べ、我がジオンの国力は30分の1以下である。にもかかわらず、今日まで戦いぬいてこれたのはなぜか!諸君!我がジオン公国戦争目的が正義だからだ!

これは諸君らが一番知っている。我々は地球を追われ宇宙移民者にさせられた!

そして一握りのエリートが、宇宙にまで膨れ上がった地球連邦を支配して50余年!

宇宙に住む我々が自由を要求して、何度連邦に踏みにじられたか!ジオン公国の掲げる人類ひとりひとりの自由のための戦いを、神が見捨てるわけはない!

私の弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ!!なぜだ!?』

 

『・・・新しい時代の覇権を我ら選ばれた国民が得るは歴史の必然である!ならば我らは襟を正しこの戦局を打開しなければならぬ!

我々は過酷な宇宙空間を生活の場としながらも、共に苦悩し、練磨して今日の文化を築き上げてきた。

かつてジオン・ダイクンは、人類の革新は宇宙の民たる我々から始まると言った。

しかしながら地球連邦のもぐらどもは、自分達が人類の支配権を有すると増長し我々に交戦をする!

諸君の父も子も、その連邦の無思慮な抵抗の前に死んでいったのだ!この悲しみも、怒りも、忘れてはならない!

それをガルマは、死をもって我々に示してくれた!我々は今、この怒りを結集し連邦に叩きつけて、初めて真の勝利を得ることができる!

この勝利こそ、戦死者全てへの最大のなぐさめとなる!国民よ、立て!悲しみを怒りに変えて、立てよ国民よ!

我らジオン国国民こそ、選ばれた民であることを忘れないでほしいのだ!優良種たる我らこそが、人類を救いうるのである!』

 

『ジーク・ジオン!!』

 

「・・・・・」

 

 ラジオでギレンの演説を聞いていたドーベルは、複雑な顔をしていた。

 

「その、やっぱり悲しいのか?」

 

「そりゃぁ、悲しいでしょう。形はどうであれジオンの王子が死んだんですから」

 

 カイル軍曹とジャック軍曹がそう言うと。

 

「別に悲しいわけじゃないよ。確かに俺もジオン出身だけど別にガルマ・ザビと友達だったわけじゃないし」

 

「なら、なんだよ。その複雑そうな顔は?」

 

 クロウ少尉が軍用水筒を渡しそれを受け取り蓋を開けて中身を飲むと。

 

「ブホッ!!」

 

 吐き出した。

 

「うわ!きたねーな!」

 

 カイル軍曹が驚いて離れると。

 

「これ、中身ウォッカじゃないですか!」

 

 中身はまさかの酒だった。

 

「ハッハッハッ!ウォッカも飲めないようじゃまだまだ半人前だな」

 

「何度も言ってますよね!?俺達ハウンドドック隊は、まだ未成年なんですよ!」

 

「戦場じゃ法なんて関係ねーよ」

 

 クロウ少尉がガッハッハッと大笑いしバトルドック隊除く全員が呆れた。すると。

 

「ブリーフィングを始めるぞ。ハウンドドック、バトルドック」

 

 ハンドラーが入って来た。ドーベル達は、慌てて敬礼をするとラジオを見られたことにカイル軍曹は、少し焦った。ハンドラーは、ラジオを消してそれをカイルに投げて渡すと。

 

「戦闘中は、ラジオを聴くなよ」

 

と、言った。

 そしてマドラス第二基地攻略作戦のブリーフィングが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まずは私から。今回、行われる作戦はマドラス第二基地とマドラス本拠地に対しての同時攻撃です。マドラス攻略部隊の本隊は、ジム12機、戦車が20台の大部隊での進軍し一気に南下、マドラス本拠地を強襲します。それに合わせて我々ドッグズは、第二基地へ向かい第二基地攻略します」

 

「攻略作戦は、このように考えている」

 

 そう言ってハンドラーは、地図を見せた。

 

「ハウンドドックのおかげでパトロール隊のルートはだいたい分かった。だが、ハウンドドックの偵察がバレてしまい敵はおそらく籠城の準備を始めてるはずだ。あそこにはマゼラン級の主砲が配備されていて防衛能力は、マドラスで1番高い。そしてこの作戦を考えた。まず、バトルドック、シープドックで正面から敵を攻撃しこちらに釘付けにする。その間にハウンドドック隊は、回り込んで第二基地の裏に回り主砲を全て破壊してくれ」

 

「なるほど、俺達は、囮ってわけか」

 

 クロウ少尉がそう言って顎に手をやった。

 

「作戦の成功率を上げる為にハウンドドック隊は、単独でこのルートに別れて行動してください」

 

 そう言ってアシュレイ少尉は、3つのルートを示した。

 

「このルートは、パトロール隊のルートからギリギリで外れておりおそらくジオンもこのルートを知られてないでしょう。このルートを通り合流ポイントまで進軍し作戦を遂行してください。作戦開始時刻は夜明けと同時にですので制限時間は夜明け前にお願いします」

 

「おい、単独って・・・・まぁ、ハンドラーが許可を出したのなら従うけど」

 

 ドーベルがハンドラーの顔を見ると。

 

「あぁ、許可を出した。それともう一つ、今回の作戦はミノフスキー粒子を高濃度で散布するつもりだ。これで少しはお前達の隠密能力もマシになるだろう。到着後、戦闘開始から30分後に全ての砲台の破壊を頼むぞ」

 

 そう言われて全員が敬礼をすると。ブリーフィングは終了して早速、作戦の準備が始まるのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。