リゾートビーチを制圧したハウンドドック隊は、15機のミデアをリゾートビーチに迎え入れていた。ミデアからは61式戦車や歩兵部隊、積荷などが降ろされリゾートビーチは、一時的に連邦軍のベースキャンプとなった。
「とりあえず、主力部隊がここに到着してよかったな隊長」
ハウンド3ことジャック軍曹は、彼らの作業を眺めながら言った。
「予定じゃここを仮拠点にして西にあるマドラス第一基地を一気に強襲をかけるんだったよな?」
ハウンド2ことカイル軍曹は、隊長であるハウンド1ことドーベル・ウィンターズ曹長に訊いた。
「・・・・」
しかし、ドーベルは反応しなかった。
「隊長?」
ドーベルは、生き残った旧ザクのパイロット達が捕虜になってる姿を見て少しだけ安心したような顔をしていた。
「ドーベル!」
カイル軍曹に呼びかけられドーベルは、ビクッと体を震わせて振り返った。
「な、なんだよカイル。びっくりしたー」
「びっくりしたじゃねーよ。俺達が話してんのに無視するなよ」
「ごめん」
すると。
「隊長、バトルドック隊とハンドラーです」
ジャック軍曹がそう言った。
ドーベルは、その方向を見ると。ミデアから右肩に【2匹の犬が噛みつきあっている】エンブレムが描かれた陸戦型ジム3機と犬のエンブレムが描かれたホバートラックが降ろされていた。
「本当だ。カイル、ジャック、あいさつに行くぞ」
ドーベルは、そう言ってホバートラックへ向かった。
ホバートラックの前で立ち止まると中からハンドラーとドーベルと同い年くらいの女性兵士が出て来た。
「おつかれさまです、ハンドラー!」
「「おつかれさまです!」」
ハンドラーに向けて敬礼をし挨拶をするとハンドラーも敬礼を返し。
「よくやった、ハウンドドック隊。お前達の活躍のおかげでマドラス奪還の土台ができた」
と、言った。
3人は軽く頭を下げた。
「本当ならお前達を休ませたいところだが仕事はまだ残っている。もう少し頑張ってくれるか?」
「マドラス第一基地の奪還ですね?私達の役目は威力偵察でしょうか?」
ドーベルが訊ねた。
「いや、司令官は我がドッグズに要求したのはバトルドック隊の出撃だ」
ハンドラーは答えると。
「今回は俺達に譲ってもらうぜハウンドドック!」
バトルドック隊の陸戦型ジムのコックピットから鍛え抜かれた体を持った男達の姿が見えた。
「その通りだ!ハウンドドックだけに活躍はさせねーからな!」
3人の男は肩を組んで「うおおおおっ」と大声を出していた。ドーベルもジャック軍曹も特に気にしてはいなかったがカイル軍曹は、バトルドックに強く反応し。
「待てよ、ハンドラー!!危険な前座を俺達にやらせておいて美味しいところはバトルドックにやらせるのかよ!?ここを制圧したのは俺達のおかげなんだから一番槍も俺達に・・・・」
ジャック軍曹は、カイル軍曹を羽交い締めにして離れるとドーベルはハンドラーに頭を下げた。
「申し訳ありません、ハンドラー」
しかし、ハンドラーは何も言わずフッと微笑んだ。
「気にするな、ハウンド1。若い奴らはあれくらいがちょうどいい。それにお前達が活躍してくれるから私の出世の道が切り開くんだ。多少のことは目を瞑るさ」
「ありがとうございます」
そう言ってるとハンドラーは、女性兵士から書類を受け取った。女性兵士はドーベルに向けてウィンクをするとドーベルは少しだけ微笑んでからハンドラーの方を向いた。
「ハウンドドック、次の仕事は、小都市の制圧だ」
「小都市の制圧ですか?」
「そうだ。司令官は、我がモビルスーツ隊【ドッグズ】の実力を認めてくれた。そして、戦闘が最も得意なバトルドック隊をマドラス第一基地の奪還の為の戦力として要請、主力部隊と足を合わせて攻略に向かうことになった」
「予定通りですねハンドラー」
ハンドラーとドーベルがそう話しているとハンドラーは、難しそうな顔をした。
「それがそうでもない」
「?どういうことですか?」
ドーベルが訊ねた。
「この小都市からの情報がほとんどないんだ。司令官は、第一基地奪還後後続の部隊に制圧させても問題ないだろうと、言っていたが情報が入ってこないのはかなり不気味だ。モビルスーツやマゼラアタックが配備されてる訳でもないからそれでいいかもしれないが・・・・・」
「念の為にここを制圧して来いってことでしょうか?」
ドーベルがそう言うとハンドラーは、コクリと頷いた。
「ハウンドドック、お前達の新たな仕事はこの小都市の制圧だ。小都市の制圧を確認したらすぐに第一基地へ迎え」
「了解」
ドーベルは、そう言ってハンドラーに敬礼をした。