機動戦士ガンダム-ハウンドドック-   作:ナイトメア・ゼロ

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30話 望まぬ再会3

 マドラスの大半を奪還されたジオン軍はマドラスからの撤退を開始し始めていた。第四基地から撤退するジオン軍は、空からアフリカへ向かうこととなりファット・アンクルに物資や兵、搭載できるだけのマゼラアタックを乗せていた。

 

「急げ!連邦軍の攻撃はいつ始まってもおかしくないぞ!」

 

 兵士達が慌ただしく働いている中レックス大尉は、イラついていた。

 

「おい、あのイフリートはいいのか?」

 

「お前知らないのか?いいんだよあれは。【黒騎士】様は自分でなんとかするだろうからな」

 

 こんな声を聞こえたが今のレックスには、どうでもよかった。

 

(まさか、こんなところでアイツに会えるかもしれないなんてな。会いたかったぜ裏切り者。ずっとこの手でお前を殺したかったんだからな)

 

 そう考えながら隣にいるリーファの方を向くと。

 

「リーファ、よく見とけよ。今日、俺はドーベルを殺す。そしてお前は誰の婚約者なのか教えてやるよ」

 

「・・・・・お前にベルは殺せない。ベルは私が生け取りにする。嗚呼、ベル。あなたに会えるのが楽しみ。手足を切り落としてずっと一緒に暮らしましょ。あなたがやって欲しいことも欲しいものもぜーんぶ私が用意してあげるフヒヒヒッ」

 

 リーファは反応を見てレックスは、さらに苛立つと。

 

「レックス大尉!!敵のモビルスーツ隊が来ました!迎撃をお願いします!!」

 

 兵士から敵襲の報告が上がった。

 

「そいつらは噂のドッグズか?」

 

「はい間違いありません!少なくとも2種類の犬のエンブレムを確認しました!」

 

 その報告を聞きレックスはニヤリと笑った。

 

「ねぇ、そこにガンダムタイプはあった?」

 

 リーファが訊ねると報告に来た兵士は目を丸くした。

 

「(あの、【人形】が喋った!?)は、はい!右肩にガトリング砲を取り付けたガンダムタイプが目撃されています!」

 

 兵士が報告するとリーファもニヤリと口の端が上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次々とジオンの奴らが撤退してるぞ!」

 

 バトル1は、100ミリマシンガンを撃ちながらアフリカ方面に向けて飛んで行くファット・アンクルを見ていた。

 

「ジオンもオデッサを失いマドラスの戦略的価値を失ったのだろう。逃げていく部隊は、シープドックに任せておけ」

 

『了解』

 

 ハンドラーの指示に従いバトルドックとハウンドドックは、突撃した。抵抗してくるマゼラアタックを次々と撃破しシープドックも撤退しようとするドップやドダイを追撃し撃墜し戦争の流れは完全にドッグズが掴んでいた。

 

「このまま一気に制圧するぞ!遅れるなバトルドック!」

 

「「了解!!」」

 

 バトル1がそう言ってバトル2、バトル3も続いた。

 

「あっ!アイツら抜け駆けしやがった!」

 

 それを見たハウンド2も慌ててバトルドックよりも先に深く噛みつきに行こうとするが。

 

「待て、ハウンド2!」

 

 ハウンド1が止まるように言った瞬間、バトルドックにドムとイフリートが襲いかかった。

 

「なっ!?」

 

 バトルドックも連邦軍の精鋭と言われるくらいの実力を持った部隊になった。しかし、そんなバトルドックでも、リーファ達には敵わなかった。機体はあっという間に上下真っ二つにされやばいと感じた3人はすぐに脱出レバーを引いて脱出した。

 ドムとイフリートの右肩に黒騎士のエンブレムを見て黒騎士隊だと分かるとすぐに構えたが。

 

「リーファ!ハウンド2、ハウンド3!手を出すな!」

 

 突然のハウンド1の命令に2人は目を丸くした。何言ってんだと言おうとした時。

 

「そこのドム!リーファか!?リーファ・メイルか!?」

 

「「ハァ?」」

 

 一体何が起きてるのか理解できなかった。

 

「ハウンド2、ハウンド3、構えたまま待機だ。敵が何かアクションをしたら攻撃しろ」

 

 ハンドラーからの指示も出て指示通りに待機した。

 

「俺だ!ドーベル・ウィンターズだ!」

 

 ドーベルは、コードネームじゃなく本名を出し呼びかける。

 

「見つけたよベル」

 

 リーファがそう言ってヒートサーベルを構えた。すると。

 

「へぇー、リーファがお前を見たって言うから少しだけ疑ってたけど俺も運が良い」

 

 そう言ったのは、ヒートサーベルとスパイクシールドを持ったイフリートだった。

 

「お前が黒騎士隊の隊長か!?」

 

 ドーベルは、そう言って睨みつけた。

 

「あぁ、そうだ。久しぶりだなドーベル」

 

「久しぶり?」

 

 そう言われてドーベルは首を傾げた。

 

「忘れたか?お前にはリーファのほかにもう1人幼馴染がいたはずだ」

 

 そう言われるとドーベルは、目を見開いて驚愕した。

 

「ま、まさか・・・・お前、レックスなのか?レックス・フォーラーなのか?」

 

「そうだ」

 

 ドーベルの質問に肯定するとレックスは、ゆっくりと歩いた。

 

「会いたかったぜドーベル。殺してぇくらいにな!!」

 

 そう言ってレックスは、ブースターを吹かし突撃してきた。ドーベルは、ビームライフルを捨ててビームサーベルを抜くとレックスの突きを受け流した。

 

「なんで、お前らがここにいるんだよ!」

 

 そう言ってレックスにガトリング砲を向けた。

 

「なんでお前らがこんなところで戦争してんだよ!」

 

 ドーベルがそう言うとレックスは、ドーベルに蹴りを入れ機体をくの字に曲げた。

 

「うぐっ!」

 

 そして頭にヒートサーベルを突き刺そうとしたが。

 

「隊長!」

 

 ハウンド3がビームライフルで援護をした。それに気づいたレックスは、舌打ちをし回避すると今度はヒートサーベルを持ったリーファが突っ込んできた。

 

「させるかよ!」

 

 そう言ってハウンド3が間に入るがリーファは、ヒートロッド(試作型)を地面に突き刺し無理矢理軌道を変えた。

 

「チッ!」

 

 ハウンド2のビームサーベルは、躱されヒートサーベルで斬られると思った瞬間。

 

「させるか!」

 

 ドーベルがタックルでリーファを止めた。流石に重量差でリーファを後退させることは出来なかったがそれでも動きを止めることはできた。

 

「止めろリーファ!レックスも止めろ!俺達がこんなところで戦う必要なんてないだろ!」

 

 そう言ってリーファに回し蹴りを喰らわし後ろに後退させると。

 

「レックス、リーファ!今ならまだ間に合う!ジオンを捨ててこっちに亡命しろ!お前らだって分かってるだろ!?確かに地球連邦政府は腐ってる。だけど、だからと言ってコロニー落としをするような奴らを信用できるのか!?コロニー落としをするような奴らに独立自治権を渡したらどうなるか予想できるだろ!?ジオンだけじゃない、スペースノイドそのものがザビ家の支配下になり宇宙世紀は混沌の時代になる!分かるだろ!?俺達の本当の敵はザビ家なんだ!だから、リーファ、レックス俺のところに来い!俺はお前達とは戦いたくない!」

 

 ドーベルは、特別頭がいいわけではない。むしろ高校での成績は真ん中のちょっと上くらいの成績だった。それでも脳をフル回転して2人を説得しようとした。

 だが。

 

「フフッ、大丈夫だよベル。あなたを捕まえて一生、私から離れないようにするだけだから」

 

「関係ねーよ。俺はお前さえ殺せれば後は幸せが待っているはずだからな!」

 

 そう言ってレックスが突っ込んできた。

 

「なんで、なんで俺達が戦う必要があるんだよ!?」

 

 ドーベルは、悲しそうな顔で吠えた。レックスの突きをなんとか躱し距離を取ろうとするが。

 

「邪魔をするな!」

 

 なんと、リーファは、レックスを蹴り飛ばしたのだ。

 

「なっ!?仲間を攻撃した!?」

 

 それを見たハウンド3が驚愕した。

 

「リーファ!?何やってんだよ!?なんでレックスを攻撃したんだ!?」

 

「邪魔だからよ!?私とベルが一緒になれるなら私はなんでもする!邪魔をする奴らは全員殺す!!」

 

 ドーベルは、なんとかビームサーベルでリーファの攻撃を流していると。

 

「通信?」

 

 レックスの下に通信が来た。

 

「・・・・へぇ、いいだろう。メインは最後に平らげてこそだからな」

 

 そう言ってレックスは、MMP-Pマシンガンを構えるとドーベルに向けて連射した。ドーベルは、ブースターを吹かして躱し距離をとると。レックスは、リーファに近づき肩に手を置くと。

 

「リーファ、帰るぞ。情勢が変わった」

 

と、言った。

 

「イヤ、今度こそベルを連れて帰る」

 

 しかし、リーファは、命令を拒否した。レックスは、屈辱を噛み締めた顔をすると。

 

「ドーベルと一緒になりたいなら色々と準備が必要だろ?今は帰るぞ」

 

 レックスがそう言うとリーファは、ヒートサーベルを下げた。

 

「待っててね、ベル。すぐに迎えに行くから」

 

「次こそ殺してやる」

 

 そう言って2人は、退却をした。

 そして無事、第四基地も奪還に成功したのだった。

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