第四基地も奪還しマドラス基地も残るは本拠地だけになった。ハンドラーは、確実に奪還するために第一基地からマドラス攻略軍本隊を動かしマドラス本拠地完全包囲状態にした。
「空軍からの攻撃もあったら最高だったんだがな」
そう言ってハンドラーは、レベッカを見た。
「傍受した情報は本当なんだな?」
「はい、ハンドラー。マドラスの司令官はマドラス放棄を決定。海路から北米への撤退を開始するとのことです」
「そうか。ったく、逃げ足が早いな。マドラスの司令官は相当優秀な司令官だったみたいだな。こちらにも欲しいくらいだ」
「海軍の出動要請は拒否されましたからね」
ハンドラーは、頭をかきながらため息を吐くと。
「レベッカ軍曹、次はマドラス本拠地に総攻撃をかける。その間まで休んでおけ」
「はい、ありがとうございます」
そう言って通信機を外すとそのままドーベルのもとへ向かった。
ドーベルは、滑走路にある小さな草むらで横になり空を見ていた。
「リーファ、レックス」
ドーベルがポツリと2人の名前を呼ぶと。
「こんなところで何をしてるのドーベル?」
「レベッカ」
ドーベルは起き上がりレベッカは、ドーベルの隣に座ると。
「ブリーフィングの時、半信半疑だったけど本当に黒騎士隊の副隊長は、幼馴染だったんだ」
と、言った。
「あぁ」
「その上、副隊長・・・・リーファさんだっけ?リーファさんを支配していた隊長がまさか、ドーベルのもう1人の幼馴染だったなんて」
「さすがに俺も色々と疑ったよ」
ドーベルは、悩んでいるのかため息を吐くと。
「ドーベルは、どうしたいの?」
と、レベッカが訊ねた。
「可能なら戦いたくない。説得して2人を保護したかった」
そう言ってその場にあった小石を拾うと立ち上がりそれを力一杯投げた。
「クソ!なんでだよ!なんでよりによってこんなところにいるんだ!!」
相当イラついているのか頭をバリバリと荒くかいた。
「それでどうするの?私が惚れた男ならこんなことで諦めないと思うけど」
「当たり前だ。死ぬほど難しいけどこうなったらモビルスーツを無力化して降伏させるしかない。2人をジオンから引き離すにはそれしかない」
「できるの?リーファさんは、ともかく隊長の方は、あなたのことを全力で殺しに来そうだけど・・・・もし、止められなかったらどうするの?」
「その時は、覚悟を決めるしかない。そもそも俺は、ジオンの暴走を止めたくてここ(連邦)に来たんだからな」
そう言って、その場を離れようとすると。
「マドラス本拠地への総攻撃。バトルドックは、参加しないみたい」
と、レベッカが言った。
それを聞いてドーベルは、驚愕し振り返った。
「補給を受けないのか?」
「えぇ、撤退を始めてる以上、悠長に補給を待ってる暇はないの。攻めれる時にはとことん攻めるってハンドラーは、言ってたわ」
「そうか。バトルドックのみんなは、悔しがってるかもな」
2人はそう言って笑い合った。
「・・・・本当は今回の作戦は参加してほしくないわ」
レベッカは、悲しそうな顔でそう言った。
「ドーベルの腕を信じてないわけじゃないけど、今回の相手はあなたじゃ敵わない。それに幼馴染としての情が邪魔をして最悪の場合」
「死ぬ」と、言おうとした瞬間、ドーベルはレベッカの唇を奪い口を封じた。最初は呆然としていたがキスをされたと分かるとレベッカは、顔を真っ赤にした。
「大丈夫だ。俺は死なない。そしてリーファ達も殺さない。必ず無力化して捕まえてくるだから、安心しろ」
ドーベルがそう言ってその場を去った。、
「いつもは、ヘタレるくせにこういうところでかっこいいとこ見せるんだから」
レベッカは、ボソッと呟いた。