マドラス本拠地には、ユーコン級潜水艦が3隻、来ていた。一隻にはマドラス本拠地に残っているモビルスーツを搭載しており残り2隻には兵士達が乗ろうとしていた。
「急げ!連邦軍の攻撃は始まっている!焦らずそして迅速に乗るんだ!」
マドラス基地の司令官がそう言って撤退の指揮をとっていた。
「司令官!ザクが1機やられました!」
通信兵から報告を聞くと。
「敵はモビルスーツ隊か!?」
司令官は、ドッグズの攻撃なのかを訊ねた。
「いえ、どうやら引っ込んでいた本隊の攻撃のようです」
ドッグズの攻撃じゃないと分かると。
「まだ、後8機残ってるはずだ!」
「そうですが、殿をしている部隊は、旧ザク部隊です!対して、連邦側は戦車隊二個中隊を率いています!旧ザクではどこまで持ち堪えられるか」
「時間を稼げればそれでいい!とにかく距離を取り迎撃を続けさせるんだ!」
「司令官!主力モビルスーツの搭載完了しました!」
「よし、モビルスーツを搭載した潜水艦は、直ちに出航させろ!兵士達が搭乗率はどうなっている!?」
「40パーセントまで完了しています!」
少し、遅れ気味ではあるが順調に撤退は進んでいた。だが。
「司令官!ドッグズです!ドッグズが攻撃して来ました!」
遂にドッグズの攻撃が始まった。
「黒騎士隊に伝えろ!すぐに迎撃せよと!」
「こ、この野郎ぉぉぉ!!」
旧ザクがザクマシンガンを撃ち続けているがドーベルには、効いておらずビームライフルで頭と両腕を撃ち抜かれ倒れた。
更にヒートホークを構えた旧ザクが襲って来たがビームサーベルでガードしその隙に背後からハウンド2のビームサーベルで旧ザクをぶった斬ると爆発した。
「ハウンドドック、急げ!すでに潜水艦が1隻出航したと偵察部隊からの報告があった」
「分かってますよハンドラー!」
旧ザクを2機撃破し戦車部隊を前進させると。
「隊長!ハウンド2!助けてぇぇぇっ!!」
ハウンド3の悲鳴が聞こえた。どうやらヒートホークを持った旧ザク2機に襲われてるようだった。ビームサーベルでなんとかガードをしているみたいだが押し倒され身動きが取れず2機目の旧ザクがヒートホークを振りかぶるのが見えた。
ドーベルは、すぐにガトリング砲を向け連射するとヒートホークを持っていた右手は破壊されてそのまま頭も破壊された。そしてハウンド2が破壊された旧ザクを蹴り飛ばしもう1機の旧ザクにはコックピットに向けてビームサーベルを突き刺した。
「大丈夫かハウンド3!?」
ドーベルが無事かを確認した。
「なんとか生きてます隊長!」
「ったく、油断でもしたのか!?」
ハウンド2がそう言って笑っているとシープドックの砲撃が始まった。シープドックの砲撃が旧ザク4機に命中し爆発した。殿部隊は、全滅し砲撃はジオンの歩兵達にまで襲った。それを目にしたドーベルは、目を瞑り深く息を吐いた。
「主力部隊はどんどん前進しています。後はもう主力部隊に任せてもいいと言いたいですが来ると思いますか隊長?」
「来るさハウンド3。リーファとレックスは、必ず来る」
そう言ってると前進している主力部隊が襲われた。前にいるのは予想通りリーファのドムとレックスのイフリートだった。
「ほらな、言ってるそばからだ」
ドーベルは、ビームライフルを構えガトリング砲もいつでも撃てるようにしていた。
「ハウンド2、ハウンド3は俺の援護にまわってくれ。今回ばかりは誰にも譲らない。リーファ達は俺の保護対象(エモノ)だ」
ドーベルは、そう言ってブースターを吹かして高速移動をするとそのまま滑り込むように移動してガトリング砲で牽制した。
それを見たレックスは、左に緊急回避したがリーファは、そのまま突っ込んできた。
「さすが、重モビルスーツ。効かないか」
そう言ってビームライフルを構え頭部に向けてビームを撃った。リーファは、それを躱しドーベルに向けてヒートロッド(試作型)を放った。ヒートロッド(試作型)は、ドーベルの左腕に巻きついたがドーベルの狙いはそれだった。
「こうすれば移動範囲は狭まるよな!?」
リーファの動きを制限してそのまま足にビームを撃ち込もうとしていたのだ。
だが。
「!?」
ドーベルが攻撃を受けた。レックスがMMP-Pマシンガンで攻撃して来たようだ。
「隊長の邪魔してんじゃねーよ!!」
そう言ってハウンド2がビームサーベルを振るった。ハウンド2に気づいたレックスは、ビームサーベルを躱し左手のスパイクシールドでハウンド2の陸戦型ジムを殴った。
「クソ!返り討ちにされた!」
ハウンド2の頭部を破壊されると脱出レバーを引き機体から脱出した。
「カイル!!」
ドーベルは、思わず名前を呼ぶと。
「こっちを見てベル!」
リーファがジャイアントバズーカを構えミサイルを撃って来た。
「ヤバ!」
ドーベルは、ドッグズの中で一番モビルスーツの操縦が上手い。だけど、いくらドーベルでもミサイルを撃ち抜くほど射撃が上手いわけではない。
「隊長!」
だから、射撃が上手いハウンド3にミサイルの対応を任せた。ハウンド3のビームがミサイルに命中し爆発するとドーベルはビームライフルを捨ててビームサーベルを抜き爆炎の中を突っ込んだ。
「フフ、分かるよベル。あなたが今何をして来るのか全部分かるよベル!」
リーファは、そう言ってジャイアントバズーカを捨ててヒートサーベルを抜いた。
爆炎の中からドーベルが飛び出した。
「あははっ!アハハハハッ!ベルが私を見てる!私だけを見てくれてる!」
ドーベルのビームサーベルとリーファのヒートサーベルが何度もぶつかり合った。ドーベルの縦振りをバックステップで躱したリーファはフラッシュビームを撃とうとした瞬間。
「貰った!」
レックスがヒートサーベルを出して割り込んできた。
「レックス!」
「死ねぇぇぇぇっ!!ドーベル!!」
レックスは、お得意のフェンシングをベースにした突き攻撃何度もしてきてドーベルはなんとかさばいていた。
「隊長!!」
ハウンド3がビームライフルで援護をしようとした時だった。
「邪魔をするなぁぁぁぁぁっ!!」
なんとリーファは、レックスにタックルをして転倒させたのだ。これを見たドーベルとハウンド3は、驚愕した。
「なんで!?仲間じゃないのかよ!?」
「なぜだ!なぜ、そんなに変わってしまったんだ!?俺のせいなのか!?俺がいなくなったせいなのか!?」
そう言ってドーベルは、なんとかリーファのヒートサーベルを防ぎ鍔迫り合いになった時だった。
リーファに砲弾が命中し後ろにのけぞった。ドーベルが振り返るとそこにはキャノン砲を構えたシープドック隊がいた。
「助かったシープドック!」
そう言ってドーベルは、リーファに回し蹴りをして倒した。倒れたリーファのドムの両腕両足を斬り落として無力化しようとすると。
「ドーベル!!」
今度はレックスがヒートサーベルでドーベルのガンダムの左肩を貫いた。
「レックス!」
更に蹴りを入れられドーベルは、吹っ飛んだ基地内にある建物に叩きつけられた。シープドックが援護砲撃をしてくれたがレックスは簡単に躱しそして。
「とどめだ!!お前さえ死ねば俺はやっと、やっとリーファを本当の意味で手に入れられるんだ!!」
そう言ってスパイクシールドを構えコックピットに向けて殴りかかった。ドーベルは、この時、本気で死を覚悟した。通信からレベッカの声とシープ1の声、そしてハウンド2とハウンド3の声が響いた。
だが、その瞬間は来なかった。
「なっ!?」
「えっ?」
ドーベルとレックスは、目を疑った。だって、2人の間には、庇うようにリーファのドムが割り込みそしてレックスのスパイクシールドがリーファのドムのコックピットを潰したのだ