機動戦士ガンダム-ハウンドドック-   作:ナイトメア・ゼロ

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37話 新たな戦場

 宇宙要塞【ソロモン】。難攻不落と呼ばれた要塞はたくさんの犠牲を出したがなんとか勝利し陥落させることに成功した連邦軍は、このままの勢いで【星一号作戦】の準備を始めていた。

 そんな中、連邦軍の補給線に小さな異変が起き始めていた。ジオンの通商破壊作戦なのかそれとも戦争のどさくさに紛れた宇宙海賊による攻撃なのかは不明だったが奇跡的に救助された連邦宇宙軍の補給艦であるコロンブス級に乗っていた乗員の報告で敵の正体が判明した。

 

「敵はマドラスで戦っていた我らドッグズの宿敵、【黒騎士隊】だと判明した」

 

 会議室にはドッグズの司令官であるハンドラーと副官兼オペレーターのレベッカ曹長、【ガードドック隊】、【シープドック隊】、【バトルドック隊】、そして【ハウンドドック隊】が報告書を手に座っていた。

 

「ハンドラー、一つ質問いいですか?」

 

「なんだ、ハウンド3?」

 

 ジャック曹長が手を上げ質問を始めた。

 

「今回の作戦ってまさか宇宙なんですか?」

 

「あぁ、その通りだ」

 

 ジャック曹長の質問に肯定すると全員が不満を言い始めた。

 

「待ってくださいよハンドラー!俺達は、地上戦専門のモビルスーツパイロットですよ!?宇宙戦なんて経験ありませんよ!」

 

 カイル曹長がそう言い。

 

「そうだ!勝てるわけがない!!」

 

 クロウ中尉がそう言い。

 

「今回ばかりは、私も反対ですよハンドラー。正直な話、訓練や実戦に近い模擬戦を数回こなしただけでは確実にこちらが全滅しますね」

 

と、アシュレイ中尉が言った。

 

「隊長!アンタもなんか言えよ!」

 

 カイル曹長がドーベルにそう言うと。

 

「・・・・・ハンドラー。補給艦隊を攻撃したのは本当に黒騎士隊だったのですか?」

 

と、訊ねた。

 

「報告書の通りならな」

 

 ハンドラーが答えるとドーベルは、ため息を吐いた。

 

「これも俺達の運命なのかな?」

 

 ポツリと呟くとハンドラーに質問した。

 

「ハンドラー、俺達は宇宙戦は、本当に経験がない。その上で質問させてください。機体は、いいものを用意してくれるんですか?」

 

 ドーベルの質問にハンドラーは、ニヤリと笑いレベッカ達は口をパクパクさせた。

 

「もちろんだ。お前達には、宇宙戦に特化したモビルスーツを提供するつもりだ」

 

 そう言ってドーベル達に資料を渡すと説明を始めた。

 

「バトルドックには、宇宙仕様のジム・コマンドを提供する。本来はエースや隊長機として使われてる機体をなんとか用意することができた。お前達のことだ、どうせ火力に極振りをするだろうがとにかくお前達の好きなようにカスタムするといい」

 

 ハンドラーがそう言うと今度はシープドック隊の方を向いた。

 

「シープドックには、マドラスでも使っていたジムキャノンを使ってもらうがお前達のジムキャノンも正式にシープドック仕様にカスタムすることを許可しよう」

 

 今度は、ガードドック隊で方を向いた。

 

「ガードドック、お前達は引き続き我々を守れ。その為にジムガードカスタムという機体を取り寄せた。通常のシールドよりも大きく防御に適した機体だ。だが、お前達には申し訳ないがすでにこれらの機体はすでにカスタムされてある。通信能力の強化と装甲の強化だ。オペレーターの中継役と護衛は任せたぞ」

 

 そう言われてガードドック隊は、敬礼をした。

 

「そして最後にハウンドドック。ハウンド2、ハウンド3には、バトルドックと同じジム・コマンドを用意した。お前達も好きなようにカスタムするといい」

 

「?待ってくださいハンドラー!私の機体はないのですか!?」

 

 ドーベルが慌てて訊ねると。

 

「ハウンド1。お前は今度こそ、敵を殺せるのか?」

 

と、逆に問われた。

 

「ッ」

 

「ハウンド1。初めてお前と会った時に言ったことを覚えているか?「ジオン出身であるお前が同胞を殺せるのか」と。そしてお前はこう答えた。「可能な限り殺したくはない。だから無力化を前提に戦う」と、答えた。実際に殺す敵はちゃんと殺してるし無力化できる敵もちゃんと無力化し可能な限りノーキルを貫いてることも分かっている。たが、今回はお前の友人でありエースだ。おそらくノーキルは難しいだろう」

 

 そう言ってハンドラーは、ドーベルに近づき人差し指で胸を刺し

 

「その上で訊く。お前はかつての友人を殺せるのか?」

 

「・・・・」

 

 ドーベルは、何も答えられなかった。

 

「今回の任務にはお前は役に立たないと考えている。だが、黒騎士を殺すことができるのは、エース狩りの猟犬という異名を付けられたお前にしか不可能だと考えているのも事実だ。だから、よく考えて答えろ。お前は友人を殺せるのか?」

 

 ドーベルは、目を瞑った。真っ暗な闇の世界に出て来たのはリーファだった。

 

「お願い、レックスを止めて」

 

 ドーベルは、ゆっくりと目を開くと。

 

「殺す殺さないは別としても俺とレックスとは、いずれ決着をつけなければなりません。それに遺言もあります。リーファは、レックスを止めてほしいと言っていました。俺はリーファの遺言を叶える責任と義務があります。それに、レベッカに嫌われたくありませんし」

 

 ドーベルは、そう答えると。

 

「ドーベル!?お前いつから戦いの根元が女になってたんだよ!?」

 

「何、言ってんのカイル!?」

 

 的外れな発言にドーベルが思わずツッコンだ。

 

「・・・・なら、お前の言葉を信じようハウンド1」

 

 そう言ってハンドラーは、モビルスーツの資料を渡した。

 

「こいつを引き取るのにかなりの金を注ぎ込んだ。期待通りの活躍を頼むぞ」

 

「ハンドラーこれは?」

 

「新型モビルスーツのプロトタイプだ。名前は【ジーライン】ガンダムの完全量産型モビルスーツの試作機だ」

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