機動戦士ガンダム-ハウンドドック-   作:ナイトメア・ゼロ

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38話 プロトジーライン

 ドーベルのために用意されたジーラインの改修工事がようやく終わった。ジーラインは、あくまでもプロトタイプだった為、どういう戦い方が正解なのか分からなかった。なので、ドーベル達に要望でとりあえず、付けられるだけの兵装をジーラインに取り付けられた。

 ジーラインは、【プロトジーライン】というコードネームをつけられ右腕に直接取り付けられた2問の上下ガトリング砲、左腕には3連装ミサイルランチャー、右肩にはジムキャノンのキャノン砲、左肩には、ミノフスキー粒子下でも追跡することができる4連装超高性能誘導ミサイルランチャーを取り付けられており更に、腰部には、10連装ミサイルランチャー、頭部バルカン、そしてビームサーベルまで装備されており一種のフルアーマーになっていた。そしてクロウ中尉達は、プロトジーラインを見てこう言った。

 

「いや、てんこ盛りか!?」

 

と。

 そしてドッグズの機体を搭載したコロンブス級は、ジャブローから打ち上げられ遂にドッグズも宇宙空間にたどり着いた。

 ドーベルはノーマルスーツに着替えてプロトジーラインに乗り込んだ。

 

「まもなく訓練を開始します。ハウンド1、準備よろしいですか?」

 

「あぁ、いつでもいいぜ」

 

 そう言ってドーベルは、ハッチを閉めた。カタパルトデッキが開放されて宇宙空間が目の前に広がった。

 

(宇宙(そら)か。久しぶりだな。連邦軍に入隊してからは地球でしか行動してなかったから新鮮に感じる)

 

 そう考えながら姿勢を低くした。

 

「気をつけてねハウンド1。プロトジーライン発進してください」

 

「了解!ハウンド1出る!」

 

 カタパルトが動き出しドーベルは、宇宙空間に飛び出した。

 

「!!」

 

 ドーベルは、プロトジーラインの姿勢をなんとか安定させスピードを徐々に上げていった。

 

「なるほど、こいつは、かなり扱いが難しいな」

 

 第三者から見れば操縦もうまくいってるし戦闘になっても問題ないと判断されるだろう。だが、ドーベルの中では自身のイメージする操縦ができておらず苦戦していたのだ。

 

「どうですか隊長?ジーラインの乗り心地は?」

 

 オープンチャンネルで話しかけてきたのはジャック曹長だった。

 

「ジャック、お前から見たらどう見えてる?」

 

 ドーベルはそう訊ねると。

 

「どうって十分に操れてると思いますよ?」

 

と、答えた。

 

「装備をてんこ盛りにしている分スピードは、落ちていますがその代わりに操縦しやすくなっているはずですが」

 

 オペレーターのレベッカも通信で答えてきた。

 

「それともシュミレーターをサボってたか?」

 

 後から来たカイル曹長にもそう言われた。

 

「にしてはさっきから操縦しにくいんだよ。なんかカーブとかしたら少しズレてるような」

 

「レーダーを見た感じだと確かに多少のズレはありますが十分に腕でカバーできてますよ?」

 

「俺達から見ても特に違和感はねーぞ」

 

 オペレーターのレベッカもカイル曹長達も特におかしなところがないと言われたがやはりドーベルには何かしらの違和感を感じていた。

 

「とりあえず、模擬戦を始めよう。各員、指定の位置につけ」

 

 ハンドラーの指示に従いドーベルとカイル曹長、ジャック曹長の2対1の模擬戦が始まった。

 

「上下ガトリング砲、新兵装だって言ってたけど宇宙前提の兵装だな。本当に効果あるのか?」

 

 そう言って、ペイント弾の弾幕ができた。それを見たカイル曹長とジャック曹長は、ジムコマンドを操り左右に別れた。

 

「挟み撃ちするつもりか?」

 

 そう言って射撃が上手いジャック曹長の方を警戒するとジャック曹長のビームが飛んできた。それをギリで躱し後ろを見るとそこにはビームライフルを構えたカイル曹長がいた。

 ブースターを吹かして急上昇してカイル曹長のビームライフルを躱すとそのまま弧を描くように回り頭部バルカンと上下ガトリング砲を一斉照射した。カイル曹長は、シールドでガードしシールドをペイントで汚しながらビームサーベルを抜きシールドを投げた。

 

「この戦法は!?」

 

 ドーベルは、シールドを払いのけそして上下ガトリング砲をカイル曹長に・・・・・ではなく上にいるジャック曹長に向けた。ジャック曹長のビームが発射されるがこれもギリで躱しガトリング砲を撃つとガトリング砲は、ジムコマンドのコックピット部に当たった。

 

「ジャック曹長、撃破判定です!」

 

 レベッカのアナウンスを聞きながら次は襲ってくるカイル曹長に向けて左手3連装ミサイルランチャーを向けた。だが、同時にビームサーベルがドーベルの機体の頭に当たり判定を受けたのだ。

 

「カイル曹長、大破判定!ドーベル准尉、大破判定、模擬戦は引き分けです!」

 

 レベッカのアナウンスを聞いて模擬戦が終了した。

 

「いや、勝てるか!!」

 

 ドーベルは、コックピット内でヘルメットを脱ぎつっこんだ。

 

「2対1だぞ!?無理に決まってんだろ!」

 

 そう文句を言うが。

 

「だが、2対1を簡単に勝てるくらいにならないとおそらく黒騎士を倒すことは不可能だ」

 

 ハンドラーにそう言われた。

 

「撤退した護衛艦からも情報を共有してもらったがおそらく、この新型のリックドムが黒騎士だろう」

 

「あの、【3本足】。見た目だけでも分かったぜ。あれは絶対にやばい。戦艦1隻を一撃で大破させるビームバズーカにジムを圧倒する高機動。あんなの見せられたらハンドラーの言う通り俺達くらい簡単に圧勝しないと死ぬぜ隊長」

 

「分かってるよカイル。ハァ、レックスの奴めんどうで嫌な機体に乗るなよな」

 

 そう言ってドーベルは、ため息を吐き今度はバトルドック隊との模擬戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サイド5の廃墟コロニーにレックス率いる新黒騎士隊のムサイが隠れていた。黒騎士隊に隊員や船員達が食堂で食事を楽しんでいるとレックスが食堂に入ってきた。かれが入って来たと分かると会話が弾んでいた食堂はシーンとなり隊員や船員達は白い目でレックスを睨みつけていた。しかし、レックスは気にせずに料理を貰うとそれを持って個室に戻った。部屋の中は、死んだリーファの写真やズタズタになったドーベルの写真があちこちにあった。

 食事を終えるとレックスは、ゆっくりと立ち上がりドーベルの写真にナイフを突き立てた。

 

「殺してやる。殺してやるドーベル」

 

 そう呟くとレックスは、ドーベルがいる方向を向いた。

 

「お前がどこにいるか分かるぞドーベル。どこに隠れようとどこで何をしてようと必ず殺してやるぞ。ドーベル」

 

 レックスの憎悪は止まることを知らずこの殺意と怨念で全員から嫌われ避けられ恐れられていた。

 

「殺してやる殺してやる」

 

 ダンっ!と大きな音を立ててまるで抉り出すように写真にナイフを突き立てた。

 

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