白兎の師匠はろくでなし魔術講師   作:LIFEサガ

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2話も早速投稿していきます。最初の方は書き出しやすいんですけど後になればなるほど前書いたものとロクアカの原本との睨めっこが多くなりそうで戦々恐々としています。今回の話はベル君視点からお届けします。
それではどうぞ!


プロローグ2~白兎との出会い~

 side ベル

 

 その少年は怯えていた。

 

「どうしてこんなところにゴブリンがッ!」

 

 その少年──ーベルは水を汲みに近くの湖へとやってきていた。普段は一緒に暮らしている祖父と共に汲みに行くのだが、生憎と祖父は村の外でモンスターがいないかどうかを確認しているらしいのでいなかった。そんな寂しさを紛らすために何かをしたかったのだ。だから僕は日課である水をくみに行こうと思った。村の人たちからは「待っていた方が良い」「お爺さんはすぐ帰ってくるからそれまで待ってましょう」と言われた。しかし僕は「それくらい僕一人でも出来るよ!」といい、村人達の静止の声も聞かず出発して、その結果が今の状況だ。

 

 確かにゴブリンは、最下級の魔物だ。しかし僕は一度もモンスターを狩ったことがない10歳の少年だ。剣術なんて教わったこともないし、使ったことのある武器なんて精々護身用に持っていたナイフだけだ。それも何度か果物や枝などを切ることにしか使ったことがないナイフだが、ゴブリン3体はちゃんと木製だが頑丈そうな棍棒を持っている。戦力差は歴然としていて、殺される未来が見えていた。

 

(あぁ、僕、ここで死ぬのかなぁ……)

 

 おじいちゃんに聞かされてた、英雄譚のように自分も英雄のようになれると思っていた。困っている人を助けたり、自分よりも強大な敵と戦ったり、可愛い女の子とも仲良くなったりすると思っていた。だが現実は非情だ。こんなゴブリンですらも僕は怖いと思う。こんなのに勝てる訳がないと思う。

 

「グギャァァ、ゴゴッゴガッ‼︎‼︎」

 

 ゴブリンがすぐそばまで来ていた。すぐに僕は逃げなきゃと思った。だが、

 

「ダメだ‼︎怖くて足が……! ‼︎このままじゃ……ッ!」

 

 もはや絶対絶命の状況になっていた。ベルが思ったことは一つだった。

 死にたくない‼︎‼︎

 

 生物として当たり前の感情を踏み躙ろうとゴブリン3体は突撃して来る。

 ベルは叫ぶ。

 

「誰か……ッ、誰か助けてッ! 助けてよッ……‼︎お願い‼︎‼︎お願いします‼︎‼︎」

 

 その懇願もゴブリンにしては関係ないとベルに対して飛びかかる。ベルは殺される、‼︎‼︎と思い、咄嗟に目を瞑る。

 

「グギャァァ──ーッ‼︎」

 

 

 そしてベルは……ゴブリンに

 

 

 

『大いなる風よッッッ‼︎‼︎』

 

「グギャンッ!」

 

「えっ?」

 

 突然、変な声が聞こえてきて、そこからゴブリンの悲鳴が聞こえてきた。

 

(一体、今どういう状況になっているの?)

 

 ベルがそう思い、恐る恐る目を開けると…………

 

「グギャァァ??!! ガァッグゥッ?!!」

 

 喚いてるゴブリン2体と

 

 うつ伏せで倒れてるゴブリン一体──ーおそらく死んでいる。

 

 

 

 そして

 

「おう、間一髪だったな。お前、怪我とかは大丈夫か?」

 

 そう言って来るここらでは見ないような服装をしている青年。この人があのゴブリンを倒したのか。そもそもあの言葉。あれはもしかして……英雄譚で見た魔法の「詠唱」……なのだろうか……

 

「あ……あのっ」

 

「あぁすまん、色々聞きたいだろうがとりあえず今は「ゴギャァ──ッ‼︎‼︎」こいつらを片付けてからだ。そこで待ってろよ」

 

 そう言い不敵に笑う青年。しかしその手には何も持っていなかった。まさか無手で挑むのだろうか? さすがに最下級の魔物だとしても武器を持っている。やはり、不利であろう。僕はせめて武器をと自分が持っていた護身用のナイフを渡そうと思った。

 

(自分が持っていても宝の持ち腐れだ。なら……ッ‼︎‼︎)

 

 そして僕はナイフを渡そうとした。しかし、

 

「お、お兄さ」

 

『我・秘めたる力を・解放せん』

 

「シィッッ‼︎‼︎」

 

「グギャッ」「グゴッ」

 

「…………ふぅ〜〜〜〜、終わったか」

 

「…………えっ」

 

 お兄さんが魔法の呪文を唱えた瞬間、ゴブリン2体は吹き飛ばされ戦いは終わっていた。もう何がどうなっているのかわからない。僕はかなり混乱していた。ただでさえ魔物との出会いで殺されそうになったというのに、こんな衝撃的な光景をみてしまって頭が……パンクしそうでェ〜〜……

 

「あ〜〜〜、すまん。悪いんだが、ここってどこなのかとか近くに村とかあるのかって分かる……か……ってぇ、おい大丈夫かお前‼︎すっげぇ白目向いてんじゃねぇか!! というかこれ、この状況で誰かに見つかったら色々誤解されそうじゃねぇか‼︎さっきのゴブリンはなんか死体が消えているし、あああぁぁぁ~~~~!!!! どうしろっていうんだよ〜〜〜〜‼︎‼︎」

 

 僕はそんな声を聞きながら意識を失った。

 




はい、ということでグレン君とベル君の初顔合わせです。
何故、この時間軸のベルと対面させたのか?と読者の方は思うかもしれません。まぁ、全然意図とかは無いです。ただ、グレン先生に魔術を教えてもらうだけだったら全然別にオラリオにいる時間軸のベル君でもよかったんですが、こっちが1番私的にしっくりきたのでそうしました。後、ここで出てきた魔術何〜〜?と思うでしょう。すいません。数話後に説明します。ただ、アニメのロクアカでも出ていたはずなのでそんなの待てるかッ!って人には調べて見てもらっても構いません。
それでは次の投稿で会いましょう♪
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