あの魔女達には、バカしかいない   作:インチネ・ズィ・マゼタルーノ

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 視点は戻りますが、傍話。
 とても短い。


 3/3話




傍話2-3

 

 「はぁぁァ〜…」

 

 

 誰からという訳でもなく、3人が同時に息を吐く。

 想いは1つ、安堵に他ならない。

 

 昼食を終え、呑気にお茶を啜っていた彼女ら3人だったが、クライペイントが“怪物”を眺められる位置へ黄色の円を繋げてからは鑑賞会が始まった。

 

 いかにも“魔法少女”です。といった風貌の彼女はメグル。今回、3人の“魔女”が最も警戒していた対象である。

 なにせ彼女は、躊躇という感覚を持ち合わせていない。少しでも違和感を覚えたのなら、少しでも邪な視線を感じたのなら、一切の遠慮を捨てて攻撃を仕掛けてくるのだ。しかも非常に勘が鋭く、下手に近付けば見付かってしまうだろう。肝が据わっているとも言う。彼女の肝は、ソファを持ち出して寛いでいるに違いない。

 

 なので少し離れた位置に繋げ、各自望遠鏡を覗いて鑑賞していた。

 クライペイントが繋いだ黄色の円は、あくまでも繋げるだけだ。向こう側をモニター出来るような便利機能は搭載されていないのである。

 

 

「何とかなりましたね。一安心です」

 

「そうだね、ボク達の出番は無いみたいだ。良かった良かった」

 

 

 淀は緊張から解き放たれ、脱力していた。

 

 ここまで来たらもう後は他人事。

 それぞれの感想を話し合う。気分は映画を見終わった後とほぼ同じだ。見たあとのリアクションもこの通りなのだから。淀は余韻を噛み締めて楽しむタイプだし、千歳と はねるは感想を言い合いたいタイプである。

 

 

「それじゃ、今回のMVPを決めよう」

 

 

 はねるが切り出した話題に、2人は神妙な表情で乗っかった。遊びにこそ真剣になるのだ。

 

 

「開幕で“怪物”を斬り、トドメを刺した1人のカガリさん。“怪物”の半身を吹き飛ばし、同じくトドメを刺した1人のエーレルワンドさん。全体指揮を取り、同様にトドメを刺した1人のメグルさん。溢れ出る“怪物”を押し留め、トドメまでのサポートをしたコダマさん。この辺りでしょうか」

 

「まぁそうだろうね。でも全員ミスはしてるしな〜。最初から最後まで役割を全うしたって意味ならヒットライムとショットレモン、それかハイドちゃんじゃない?ゼンちゃんとカガリちゃんも惜しかったね」

 

「MVPって言うならワンドちゃんだと思うなぁ。あの子が居なかったらもっと時間掛かってただろうよ」

 

「私はメグルさんを推したいですね。何だかんだ言っても、方針を定めて指揮を取った彼女は評価されるべきでしょう」

 

 

 作戦通りの動きが出来た子。大きな戦果を上げた子。常に状況を見て把握していた子。

 それぞれが持論を振りかざして討論を重ねていく。そして、ここで出た結論はどこにも漏れる事は無く、今後一生使うことは無いだろう。

 

 3人はあちらの状況を見てはいたが、通信はあまり聞けていない。望遠鏡が必要になる距離が離れていたし、通信の届く距離から外れてしまっていたのだ。それでも時々、ぶつ切りになった音声が入ったり、はねるの読唇術による解読は行っていた。

 

 つまり、あちらの会話は殆ど聞こえていない。

 あの爆発も、エーレルワンドの独断ではなく作戦の一部だと思っている。

 

 結局コイツ等は自分の主張を譲らなかった為、MVPは決まらなかった。

 

 

「それで、このあとどうする?ボクは帰って休む予定」

 

「はいるさん達の所へ、ラスボス感を出しながら降臨したいですね」

 

「はねるちゃんや、このポンコツを持って行っておくれ」

 

「淀さんは?」

 

「はいるちゃんの所へ、ラスボス感を出しながら降臨しよう」

 

「はいはい、皆で帰るよー」

 

「「わー」」

 

 

 特に予定もないので、今日はもう帰るらしい。

 何時ものようにバカ2人を引きずって帰る幼女と、されるがままのバカ共は姿を消した。

 

 家に戻った3人だが、結局やる事が無いのには変わらない。

 めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 イメージしてる最終回までは、ぼちぼち頑張りたい。



   
 何かあればコチラへ、応えなくても怒らないでね
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