扶桑の手紙   作:愛…戦士

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扶桑だわ

「……扶桑だわ」

 

 そう言って1人縁側に腰掛けてお茶を飲む。

 

 

 扶桑さんと一緒に縁側でお茶を飲んでのんびりしたい、なんて扶桑好きの提督なら誰もが夢に見た状態……。

 

 そんな状態になった?のだが、まさか自分が扶桑になるなんて思いもしなかった。

 

 艦これの世界に転生したが、軍とは関係ない一般人に生まれてしまった。それでもいるかどうか分からない扶桑さんに会いたい一心で志願して軍属になったかと思ったらいつの間にか扶桑になっていた。

 ……いや艦娘に関わるような所に行きたいとは言ったけど、艦娘になりたいと言ってないんだけどなぁ。

 

 

「あぁ、扶桑だわ……」

 そう呟いてペットボトルのお茶を飲む。

 

「来て早々何してるの……?」

 少し黄昏た気分で空を眺めていると扶桑の妹艦である山城が珍獣を見るような視線でツッコミを入れてきた。

「あ、山城センパイ」

「扶桑の貴女にセンパイなんて言われたら背筋が痒くなるからやめなさい、貴女はもう扶桑なのだから呼び捨てで私を呼びなさい」

「あ、ハイ……山城」

 声ももちろんゲームでよく聞いていた声と同じなので、ゲームでのボイスを思い出しながら山城に声をかける。

 

「っ!……それでいいわよ」

 どうやら正解だったようで驚いた表情をしながら顔を赤らめつつ呼び捨てにした事を肯定した。

 

 

「そういえば貴女の荷物はそれだけなの?」

 山城が自分の横にあるリュックサックを指す。

「はい、どうも必要最小限の物しか持ってなかったので1つ収まってしまいました」

 

 この世界に転生した事で前世で大量に所持していたアニメグッズ等がなくなった喪失感と前世と今とではアニメやゲームも、似たような何か、でしかなかった事もあって物欲が消失した事もあって私物は極端に少ない。それに艦娘になるので体形が大きく変わるので着替えも一切ない、そうなっては私物は鞄1つで収まってしまう程だった。

 別にこっちで貧乏の家に生まれた訳ではない、それに荷物を詰め込んだリュックは持っていける物が極端に少なくなってしまったのを見た両親が最後にと登山用のかなり頑丈な物を買ってくれた物でまだ新品の匂いが微かにする。

 

 

「そう、ならさっさと棚にしまっておきなさい、それとどうせ中を知らないのでしょう、その体を慣らす事も含めて案内するから」

「何も知らなかったので、ありがとうございます」

 

 

 山城の案内で施設を見て行く。新人の自分と違って山城は歴が長いようで初めて聞くような専門用語をわかりやすいように解説しながら周っていく。

 配属された施設はそこまで大きな物では無いのもあって通常なら1時間もあればじっくり説明しても十分に周れる程の規模だ。

 

「ちょっと休憩しましょうか」

「はい……」

 

 しかし艦娘歴1日目の自分には重心の変化で思うように歩けず、何度もふらつきながら山城に支えて貰いながら歩いていた。

 昨日までは胸は大きければ大きい程良いと思っていたが、いざ自分にあるとなると話が変わってくる、下方向の視界は遮られるしブラをして支えてるはずなのに揺れてしまい、その大きさによって振り回されてしまい何度もバランスを崩してしまった。

 

 それから山城に支えてもらいながら全体の案内が終わる頃には夕食の時間になっていた。

 

 

「はぁ、新人を入れるのはありがたいし助かるのだけど初日に放り出すはどうなのよ、まったく……」

「なんかすいません……」

「貴女が謝る事はこれっぽっちもないわ、私は貴女を補助する為に今週は休みをもぎ取って来たから、今週中で一気に叩き込むわよ」

「お、お手柔らかにお願いします」

 




何となく語呂が似てるなぁって思って形にしてみました

気が向いたら更新します。
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