7月20日。
泥門デビルバッツVSNASAエイリアンズの日米決戦当日。
ヒル魔が持てる総力を使って宣伝しまくった結果、会場となった地久フィールドはデビルバッツ応援の観客で埋め尽くされていた。
「や──!! 兄さん、試合頑張って!」
「やあ、マイ
応援席から声をかけてきた少女に、夏彦が足を上げてポーズを返す。
──あ、鈴音だ。
懐かしい姿を見て、アイルは口元をほころばせる。
「瀧君、妹さん?」
「マドモアゼル・アイル! その通り! 僕の可愛い
あらためて仲良くなれないかな、と、アイルは鈴音にぺこりと会釈する。
「うわ美人……あ、雑誌に載ってた女性選手の──アイルさんだー!」
「うん。瀧君のチームメイトの天王洲アイル。よろしく!」
「は、はい……兄さんをよろしくお願いします!!」
「なんでそうなるの!?」
なんかあっぷあっぷな感じの鈴音の謎発言に、思わずツッコむ。
泥門のスタッフチームがわらわらと集まってきて夏彦を狙うが、ただの風評被害である。
が、当然無視できない人が居る。
「なに言ってるの!? アイルちゃんはうちのセナのものなんだから!」
瀧鈴音VS姉崎まもり。ファイッ!
と、謎の争いが起きてしまったのは、ともかく。
エキサイトするまもりを、セナがベンチまで引きずって、ほっと一息ついた。
◆
開始時間の夜7:00まで、あと少し。
テレビ放送も入るお祭り騒ぎの中で、両軍の将──ヒル魔とエイリアンズ監督アポロが、フィールド上で何やら話し合い……いや、罵り合っている。
「……なあアイル、ジョンソンとかディックとか、なんのことなんだ?」
モン太の質問に、アイルは首を傾げる。
「たぶん
「アイルちゃん!? ──モン太君!! アイルちゃんになに言わせてるの!!」
「ちが、ちがうんスまもりさん! 俺も知らなくて、わざと言わせたんじゃないんスよ! 弁護を! 弁護の機会を!」
なぜかまもりが激怒して、モン太が心に致命傷を負ったのは、さておき。
まもりの怒りの矛先は、モン太だけにとどまらない。
「ヒル魔くんも! アイルちゃんの前で下品なこと言わないで!!」
『監督、俺らの女神の前でなに下品なこと言ってんスか! 俺らまで品性疑われたらどうするんスか!!』
ヒル魔とアポロ監督に両陣営から批難の声が上がる。
エイリアンズのマッスル軍団はどの口で言っているのか不明だが、監督はタジタジだ。
ともあれ。
双方10点差で勝てなければ、自国退去の約束だ。
おたがい死力を尽くさざるを得ない戦いが、始まろうとしていた。
「ところでアイルちゃん。エイリアンズの選手たち、妙に親しげだけどなんなの?」
「昨日セナたちが早朝練習のために、栗田さんのお寺に泊まったんですよ。わたしも様子見に行ったんですけど、そこでエイリアンズの選手たちと、なぜか夕食いっしょに食べたから、それでですね」
まもりの疑問に、アイルは嘘偽りない真実を答える。
嘘偽りなく言ったことで、かえって荒唐無稽になっちゃってるが、仕方ない。
「みんな試合前日になにやってるの……」
「まあ、試合は試合ですし。それに、セナたちから聞きましたけど、今日の勝敗にムサシ先輩の復帰がかかってるんでしょう? なら、勝ちにいきましょう──全力で」
エイリアンズに勝ったところで、家庭の事情だ。
ムサシが本当に戻ってきてくれるかは、わからない。
だが、可能性がわずかでもあるなら……【
◆
そして日米決戦は始まった。
試合は、エイリアンズのボール。
筋肉に任せた超パワーのブロック【マッスルバリヤー】に守られ、放たれる超長距離の投擲【シャトルパス】は、レシーバーが追いつけずに不発ながら、その恐ろしさを十分に印象付けた。
度肝を抜かれたセナとモン太が、顔を見合わせる。
「あんな奥の方から投げて、あわやタッチダウンってとこまで飛んでくるなんて……すごすぎるよあのパス」
「あのレシーバーも相当速え。たぶんセナ、お前以外じゃ追いつけねえぞ」
レシーバーのワットは40ヤード4秒8。
「じゃあ、僕がワットさんをマークする……?」
「タコ! 地力で負けてんのに後手に回んな! 連中の度肝を抜いて逆に対応させるんだよ!」
セナの提案に、ヒル魔の声が飛ぶ。
みなの視線が集まる中、ヒル魔は口の端を釣り上げた。
「──
「なら、ヒル魔さん。わたしに
「いいじゃねえか
「あははは、警戒されてたら使えない大技ですけどね──やります!」
アイルの志願に、ヒル魔は許可を出して。
それからヒル魔の指示で皆ポジションについた。
エイリアンズ2回目の攻撃が始まった──刹那。
黒木と瀧、そしてアイルだ。
瀧と黒木が開けた空間に超低空から滑り込んで、アイルは敵
盾役を引き倒して、狙うはホーマーの腕──ではない。
アイルはブレーキを掛けず、そのままタックルで突っ込む。
アイルがセナなら、腕を狙うしかなかった。
だが天王洲アイルなら。速度こそ劣れどセナより
ホーマーの体が、アイルのタックルに抗しきれず、傾く。
が、完璧に重心を崩された、その体制から、ホーマーはボールを構える。
投げ捨てではない。
欧米人特有の強靭な上半身は、ここからでも完璧なパスを投げられる。
──それを、僕は知っている!
片手でホーマーの胸を抑えたまま、アイルは手を伸ばす。
投擲姿勢に入り、片手でボールを持つ。その瞬間なら──喰らいつける。
アイルの指がボールの縫い目にかかる。
ボールにかかる強固な力にホーマーが顔色を変えるが、もう遅い。
アイルの超絶したピンチ力──指先の握力が、ホーマーの巌のような手の内から、ボールをねじり抜いた。
実戦でも何度か試した、見様見真似の【スクリューバイト】。
……否。アイルが使うのであれば、【
右手でホーマーを押し倒しながら、逆の手でボールを脇下にガッチリとしまい込み、駆け出す。
が、さすがに
20ヤードほど駆けたところで、タックルを食らって倒れた。
『す、すごいビックプレーが出たぞ! 【マッスルバリアー】を突破した泥門ラインバッカー・アイル姫、相手
度肝を抜かれた表情のエイリアンズ勢を、尻目に。
アイルは集まってくる泥門メンバーに、親指を立てた。
当たり前のように、ヒル魔から無言で尻キックされたのは、さておき。
「ケケケ、やりやがったな
「指先の力には、自信アリですから……いや、さすがに連中のパワーで警戒されたらキツいですけど」
「十分以上だ!
アイルの申告に、ヒル魔は口の端を邪悪に釣り上げる。
視線の先には、相手チームのエリアでベンチから立ち上がって頭を抱えてるアポロ監督。
「うわあ、ヒル魔さんすっごい楽しそう……」
「ぼさっとすんな。お次はテメーだ
「は、はいっ!」
乾いた笑いを浮かべるセナに、ヒル魔の指示が飛んだ。
勢いに乗った泥門だが、エイリアンズのマッスルな守備を抑えるために、アイルを中央から外せない。
だが。石丸はおろかパワーのある夏彦でさえ、マッスル軍団の前には、セナを守るブロッカーとして役を果たさない。
「アリエナァイ!?」
夏彦が叫ぶが、無理なもんは無理である。
だが。
小早川瀬那の脚には、すでに悪魔の走りが宿っている。
仕切り直しての攻撃。
セナはふたたび大外から突破を計る。
強大なマッスルの突進に、真正面から向かって。
セナの姿がブレたかと思うと、次の瞬間には敵ディフェンスを抜き去っていた。
──【デビルバットゴースト】。
光速の走行から、減速なしに曲がって駆け抜ける。
フェイントを交えるため、敵は
まだ威力、完成度ともにアイルの知る【デビルバットゴースト】には遠く及ばないものの、それでいてなお、初見で対応できる技じゃない。
3人。
機敏に対応したディフェンスをすり抜けて。
アイシールド21は、誰一人触れさせず、ゴールラインを踏み越えた。
『た、タッチダウーン!? 泥門アイシールド21、エイリアンズのディフェンスをごぼう抜きだー! なんとなんと泥門デビルバッツ、アメリカの強豪NASAエイリアンズ相手に先制点!! エイリアンズのアポロ監督、ここでたまらずタイムアウトだーっ!』
「セナ! 出来るって信じてた!」
「アイル、ありがとう……はは、正直出来過ぎだけど──勝とう。このまま」
「出来すぎっつーのは正解だ
喜び合うアイルとセナに、ヒル魔が割って入る。
その際セナの尻にきっちりキックをキメるのは忘れていない。
「──だが運がよかったわけじゃねえ。
「うん。なにせ格上相手、落ち着かれたらキッツいですからね」
「そういう時は、格上相手でも動揺させっぱなしならぶっ殺せるっつーんだよ
と、話していると。一同は異様な気配に気づいた。
まばゆいまでの照明の下、ゴールポストの上に這う闇。それは、人間の形をしていた。
パンサー。
白人優先主義の監督アポロのもと作られた、白人チームNASAエイリアンズに所属する、唯一の黒人。
いまはまだ雑用係だが、進退を賭けた嘆願で、この試合で初出場を果たし──改心したアポロの指導の元、世界最強のランナーとなる……セナのライバルだ。
その視線は、小早川瀬那をまっすぐ射抜いている。
当然だ。いま日本に存在する光速の世界の住人は、セナとパンサーのふたりだけだ。アイルなど眼中にない。
──だけど。僕はあきらめない。
決意の言葉を。
アイルは心の中で叩きつけた。
◆
それから。
偽装サインを始めとしたヒル魔の揺さぶりにより、エイリアンズは調子を崩されたまま前半を終える。
【泥門12‐7NASA】。
エイリアンズに一度もリードを許さないまま、後半開始。
アイシールドの
本命は次のプレイ。
ライン組が前線を放棄して、大外から回るアイシールドのブロッカーとなる
三兄弟が一丸となって【マッスルバリアー】をこじ開けて、アイシールドを無人のフィールドに届けた。
そのまま、光速の脚は誰の追随も許さず、ゴールラインを超えてタッチダウン。【泥門18‐7NASA】。差を11点に広げた。
『ええい、誰かあのアイシールドを止めろ!!』
アポロ監督が叫ぶが、止めようがない。
光速の領域に足を踏み入れる事ができる選手は、エイリアンズには1人もいないのだから。
──そう、選手には。
後半第4クォーター。
本人と、エイリアンズの選手全員の嘆願もあって、試合経験皆無の雑用係がフィールドに足を踏み入れる。
パトリック・スペンサー。
通称パンサー。人呼んで「無重力の脚を持つ男」。
相手ディフェンスを最小限の
その無重力の走りは、光速の脚を持つセナでも、追いつけない。
当然だ。セナの武器である天然の【チェンジ・オブ・ペース】。緩急をつけた走りが、常時光速を出すことを許さない。
『タッチダーゥン! パンサー君、無重力のような軽いステップで敵をかわしながら、トップスピードを維持し続けたぁーっ!!』
この劇的なタッチダウンで、エイリアンズは完璧に蘇った。
マッスルにあかせた超ロングパス【シャトルパス】。パンサーの無重力の
一方の存在が、もう一方のプレイの破壊力をも爆増させる。
それは、泥門デビルバッツが、肌に染みて知っていることだ。
「キックも決まって4点差優勢まで詰められた……こっちの消耗キツイとはいえ、守ってちゃ駄目ですね」
「ケケケ、ここで主導権手放すスカタンが勝てるかよ。攻めて攻めて攻め殺す──テメーと
かくて、天王洲アイルとパンサーは対峙する。
小結との連携で【マッスルバリヤー】を押し割って、セナとともにフィールドに抜け出すと、セナに向けて一直線に黒い影が迫る。
無重力の走りの止め方を、アイルは知っている。
完成された後の走りならともかく、今のパンサーなら。
フェイントで進路を誘導し、セナとパンサーの間に、無理やり体を割り入れ、その脚を止める。
が、ダメだ。
パンサーはアイルを押し、反動で無理矢理に方向転換。セナに追いすがる。
予想もしない野生児じみた動き。
アイルがとっさに伸ばした手すら届かない。
──住んでる時間が……違いすぎるっ!
パンサーのタックルで、セナが倒される。
その様を見ながら、アイルは拳を握りしめる。
アイルの
だが、アイルVSパンサーとして見れば、完敗と言うほかない。
パンサーが入って、展開にスピード感が増した。
泥門がタッチダウンを決め、その後パンサーがあわやキックオフリターンタッチダウンを決めかけるが、ここではアイルが止めた。
最短の距離を滑り抜けるようにして駆けるパンサー。
フェイントで走行ルートを誘導しつつ、敵を抜くため差し伸ばされた腕を、先読みで絡め取って組み付いたのだ。
初めて、アイルの存在が、パンサーの視界に入る。
そのことに喜びを覚えながら、アイルは次のプレーに集中する。
残り10ヤード。
パンサーの
──思い出すんだ、光速の世界を……!
無重力の脚を持つ最強のランナー、パンサー。
大観衆が見守る試合の緊張の中、光速の世界の住人と対峙したことで、アイルの中の時間が加速していく。
ガチン、と、アイルの中でなにかが噛み合った。
とたん、視界に入るものすべての動きが緩慢になる。
アイル自身の動きすら。そんな中、セナとパンサーのみが何事もなく動いている。
40ヤード4秒2、光速の世界。
アイルが永遠に失った、神域の才能。
だが思考だけは、時感覚だけは、光速の世界を覚えている!
──【光速の
光速の脚の残滓。
たとえ動きにはついていけなくとも、時間軸が揃えば──戦える!
さきほど止められたためだろう。
パンサーは中央のアイルを避けて、サイドから回り込む。
最後尾で備えるセナが、パンサーを止めるため、構えた。
アイルは無理矢理に
が、遅い。
動きのすべてが見えながら、速度の差がアイルの手をパンサーに届かせない。
否。セナが右にフェイントを入れた、その動きに従って、パンサーが体ひとつ分、こちらに逃れる。
「と、ど、い、たーっ!!」
アイルは目一杯手を伸ばす。
指先のみが、パンサーのプロテクターの胸部分に触れる。
だが、十分。アイルは指先の力で、無理やり己の体を引き寄せ──しがみつく。
そこにセナが、光速のランナーがタックルに加わって、三人こんがらがって地面に倒れた。
『にしししし。強いなあ……でも、
『勝つのはこっちでち。あたちとアイシールドで、エイリアンズと、キミに!』
英語がわかってないセナにかわって、アイルが答える。
たがいに獰猛な笑顔を浮かべて、それから、離れる。
言葉が通じないセナが挙動不審になっているのは、さておき。
その後わずか5ヤードの攻防で、エイリアンズは中央突破に成功し、タッチダウンを決める。
【泥門25‐21NASA】。
両者の戦いのクライマックス。
泥門の攻撃が不発の後、エイリアンズがパンサーをパス
アイルの
とはいえ、キックには失敗して、点差は2点。
残り1分の状況から、泥門は2度の攻撃で、残り30ヤード地点まで進めた。
残り10秒。
タイムアウトを取っての、作戦会議。
全員が集まって、ヒル魔の指示を仰ぐ。
スコアは、【泥門25‐27NASA】。本来キックで逆転できる点差。だが。
「ケケケ、ゴールポストまで40ヤード。俺のキックじゃ100億%入らねーな」
「ですよねー」
ヒル魔の言葉に、アイルは乾いた笑いを浮かべる。
13ヤードのトライフォーポイントですら成功率35%なのだ。考えるまでもない。
「俺いつでもイケるっすよ! 【マッスルバリアー】を努力MAXでぶち抜いて……!」
「アハーハー! こっちもいつでも準備OK、パス成功率100%さ!」
モン太と夏彦がパスで行こうと声を上げる。
「僕も……もう一度パンサーくんと戦いたい……!」
「普段のわたしじゃ30ヤード稼ぐのは難しいけど……パスでも
セナとアイルが戦意を見せる。
だが、ヒル魔は口の端を悪魔のごとく釣り上げ、笑う。
「ここでキックはありえねえ。
「ええーっ!?」
ヒル魔の宣言に、全員が驚きの声を上げる。
「──ケケケ、だが蹴るのは俺じゃねえ。あるんだよ。泥門にはとっておきの
「ええっ、それってひょっとして……」
「ああ……んなとこに引っ込んでんじゃねーよ、出て来やがれ──泥門の
ヒル魔の声に応じて。
スタッフチームの影から、一人の男が出てくる。
皆が、ひときわ大きな驚きの声を上げて……タイムアウトが終わり、泥門チームがポジションに着いていく。
『おおっとデビルバッツ、ここでキックを選択したようですね!』
『ええ。しかし泥門のキッカー、ヒル魔くんはこの試合ほとんどキックを失敗してます! これは無謀と言っていい試みかー!?』
『……いや、待って下さい。ここで泥門、新たなキッカーが出てきました! 手元の資料によると、彼は2年生の──室サトシくんです!』
アナウンスを聞きながら、泥門一同は脂汗を流しながらプレイに臨んでいた。
いや、室サトシ自身が、やべー汗をダラダラ流している。
たしかに元陸上部、現サッカー部で強烈なシュートを誇る彼なら、キックはそれなりに出来るだろう。
秘密兵器として、ここ一番で温存されていたのもわかる。
だが、なんでこんな9回裏2アウト満塁一打サヨナラみたいな場面で代打投入してしまうのか。
しかも日米対抗戦の場で、日本の威信を背負った状況。
ストレスで胃に穴が空きかねないプレッシャーだ。陸上部仲間だった石丸がめちゃ心配している。
『──いや待って下さい。泥門のキッカーといえば、「60ヤードマグナム伝説」のムサシくんが居たはずですが……』
『おおっと! 言われてみれば、ムロサトシくんの名前を1文字飛ばしで読むとム サ シ。まさか彼が伝説のキッカーなのかあああっ!?』
なんだか勘違いから、さらにプレッシャーがかかっている。
もう顔色とか赤を通り越して紫色になってたりするが、大丈夫だ。仕様に支障はない。
なぜなら。
『さあ泥門の「60ヤードマグナム」室サトシくん、勝利を決めるキックを……打たない!? これは──アイシールドの
彼にキックさせる気など、ヒル魔には毛頭なかったからだ。
だが、誤解した情報で吹きまくったアナウンサーの『60ヤードマグナム』ってセリフを聞いたアポロ監督は、パンサーに全力でキック妨害を指示していた。
当然セナの
それも、全力──かぎりなく常時光速に近い
パンサーを凌駕する圧倒的な
【マッスルバリヤー】を
『なんと、幻の60ヤードマグナムの男、室サトシくんを囮にして、最後はアイシールドの
夜の闇の中、きらめく照明の光とともに、万雷の拍手と声援が降り注ぐ。
選手ひとりひとり、名を呼ばれながら、その活躍を称えられ──泥門のみなは、それぞれ思いを噛み締める。
なお、室サトシは極限近いプレッシャーと、パンサーの全力チャージの迫力に腰を抜かしてるが、まあよく頑張った。
◆
泥門デビルバッツとNASAエイリアンズの試合。
熱戦の結果は【泥門31‐27NASA】。観客が長く語る名勝負となった。
試合が終わればノーサイド。
両チームの選手たちは、おたがいの健闘を称え合い、またアイルに謎のマッスルアピールをしたりと和気あいあいだ。
が、それはそれとして。
どちらのチームも10点差をつけられなかったので、両チームともに国外退去が決まった。
このあと、エイリアンズは初心に帰ったアポロ監督が、新生チームにパンサーを加え、出直しを図ったりするのだが、さておき。
泥門デビルバッツは、夏休み初日から無期限のアメリカ遠征が決まってしまった。
アイシールド2/1にお付き合いいただき、ありがとうございます!
次回、チャット回です。