STARWARS バクトゥールの地にて   作:バケツ頭 小説もどき家

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『憎しみは終わらない。それは時を越えて更に強まる』

 通信途絶! 北境のアウトポストの一つが通信を絶ち、監視網に穴が生じた。それからまもなくして基地が襲撃を受ける。基地の安否を確かめるため、バクトゥール星系防衛軍と帝国軍の混成部隊は北部へと向かうのだった……


第一話 新たな敵
新たな敵#1


 容赦なく降り注ぐ雨粒がヘルメットやアーマーを叩き、雷の轟音が待機に疲れた防衛軍の兵士達の話し声を遮る。重武装のストームトルーパー分隊、バクトゥール星系防衛軍の一個歩兵小隊、そしてファマのスカウトトルーパー隊。彼らは前哨基地の前にいた。

 

 正面ゲートはロックされていて開かず、防爆ドアを吹き飛ばすだけの爆発物も持ち合わせていない。ゲートの周囲で待機するトルーパーや兵士達の後方で、ファマはアセッションケーブルを使い、防壁をよじ登っていく。

 

 放置されたコンテナ、何かをついばむ野生の鳥。壁の上から周囲を眺めると、ファマは地面に飛び降りた。

 

 E-11を周囲に向け、安全を確保した後、倒れているストームトルーパーのバイタルを確認する。背中のアーマーを貫く二つのブラスター痕。正面ゲートの開閉パネルの側で倒れていたトルーパーは既に事切れていた。

 

「敵影なし。トルーパーの死体を発見」ファマはコムリンクでそう報告する。「──3114、そっちは変わりない?」

 

『ええ、退屈な眺めです。人っ子ひとりいませんよ』

 

 ノイズ混じりのリマの声。彼女は西の崖から基地内を監視している。

 

「了解、引き続き監視を頼むわ」

 

『イエッサー』

 

 ファマが開閉パネルを操作すると、ゲートが開いた。ライフルを構えながら雪崩込んでくるストームトルーパーと防衛軍の兵士達。

 

 ファマは自分の部隊と合流すると、クリアリングに加わった。

 

 基地内に敵の姿はなかった。敵がいないことを確認した兵士達は警戒を解き、基地の惨状に意識を向ける。

 

 鳥についばまれた帝国軍士官や兵士の死体。開閉パネルの側で倒れていたトルーパーとは違い、死体は数カ所にまとめられていた。

 

「ヒデェもんだ」

 

 辺りを見渡し、セインが呟く。彼は死体をついばんでいる鳥に気がつくと、手にしていたDLT-19を肩に背負い、セカンダリーのE-11をホルスターから引き抜いた。破裂音と銃声。死体の山を眺めていた防衛軍の新兵がビクつき、セインに顔を向ける。

 

 セインは何もいわず、その場を立ち去る。再び新兵が視線を向けた時、胴体を失った鳥の脚だけが死体の上に残っていた。

 

 

 

 

 

 投影機の上で展開される警備記録をファマは仲間の士官らと共に見つめていた。応戦するトルーパーや兵士、退却する非戦闘員。彼等は次々とブラスターによって倒れていき、その死体の上を武装したガイバグと人間達が踏み越えていく。

 

 トドメを刺される帝国軍士官や捕まったトルーパー達が一人ずつ殺されていく場面、命乞いする非戦闘員の男女に鋭利な刃物を何度も振り下ろすガイバグ。凄惨な映像と断末魔にバクトゥール星系防衛軍の小隊長は顔を背け、ストームトルーパーの分隊長は無言で腕を組み直す。そのバイザーのおかげで表情が読み取られることはなかったが、ファマはヘルメットの下で眉をひそませていた。

 

『侵略者ども、これは宣言だ』

 

 震える女士官の背後に立つガイバグ。右目から口にかけて火傷を負ったガイバグ族の男はまるでファマ達が見えているかのようにサーベルを真っ直ぐ向ける。

 

『我々はアウターリム解放戦線の同志と合流し、お前達に戦いを挑む。要求も妥協も対話もしない。ただ殺すのみ! 壊すのみである! 今日この日からお前たちの破滅は決まったのだ。バクトゥール万歳! OLN万歳!』

 

『バクトゥール万歳!』

『OlN万歳!』

 

  二つの掛け声と合わせて女士官の命乞いが響く。彼女はガイバグに髪を引っ張られ、刃を首に当てられた。

 

 そこから先は悲惨そのものだった。

 笑い声に雄叫び。ガイバグが犠牲者の首を投げ捨てたところでホログラムは途切れた。

 

 

 

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