STARWARS バクトゥールの地にて   作:バケツ頭 小説もどき家

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新たな敵#6

 独特なエンジン音に大地を揺るがす爆撃。

 TIEボマーだ。

 

 双胴の機体が低空で侵入し、防壁の上空を一気に通過する。その腹部が開き、無数の炸裂弾が落下していった。

 

 連続する爆発。地面がめくれ上がり、泥と血と破片が宙を舞う。密集していた戦士達の列は一撃で引き裂かれ、叫び声は爆音に掻き消された。突撃の勢いは、そこで完全に断ち切られる。

 

 爆撃は正確だった。ガイバグの戦士達を容赦なく叩き潰していく。

 

 ジュダバは爆風に煽られ、思わず片膝をついた。

 

「……くそっ!」

 

 刀を地面に突き立て、必死に体勢を立て直す。周囲を見渡せば、突撃の号令に応えた戦士達は散り散りになり、生き残った者も地に伏せるか、混乱の中で立ち尽くしていた。

 

 そしてやって来るゴサンティ級クルーザ。船体にウォーカーを取り付けたクルーザを目にした時、ジュダバは負けを認識した。

 

 

 

 

 

 

「――降下完了。全機、戦闘行動に移れ」

 

 脚部が地面に触れた瞬間、湿った土と瓦礫が跳ね上がった。

 視界いっぱいに広がるのは、爆撃で寸断されたガイバグの戦列だった。隊列は崩れ、指揮も統制も失われている。逃げ惑う者、呆然と立ち尽くす者、仲間を揺すって叫ぶ者――どれもが、もはや戦士ではなく獲物だった。

 

 キャノンから放たれた赤い光弾とグレネードの嵐。戦士は爆ぜるように吹き飛び、周囲の数名を巻き込んで地面に叩きつけられる。

 

「いいぞ、そのまま押し潰せ」

 

 ネスラウは、ハッチの下を覗き込み、ドライバーに指示を出した。

 ブラスターが飛び交う中、彼は機体から体を出し、戦場の空気を浴びている。

 

「奴らを果てまで追い込んでやれ」

 

 コムリンクに口を近づけ、僚機に指示を出す。2機のAT-STはレーザーキャノンを乱射しながらガイバグを踏みつけていく。

 

「『くらえ!』」

 

 ウォーカーに近づいた一人の戦士がライフルを放つ。だが、ネスラウには当たらず、ネスラウのピストルに返り討ちにされる。

 

 敵を追い込む僚機。

 シャトルから降下するストームトルーパー。

 編隊を組み、飛行するTIEボマーやTIEファイター。

 

 ジュダバの部隊は蹴散らされ、追撃を受け、壊滅した。

 

 

 

 

 上空を飛び回るTIE。基地周囲を固めるストームトルーパー中隊。敵を追い立てるウォーカー。脅威が完全に去ると、ファマはライフルの射撃モードをセーフティに切り替えた。

 

 プラズマ・セルの残量は残り数十発。予備のセルはない。援軍が来なければどうなっていたか。

 

 ファマはバイザーを上げると、安堵のため息をついた。

 

「傷の手当てを」

 

 ストームトルーパーの衛生兵がファマのもとに駆け寄ってきて言った。

 

「傷?」ヘルメットの下で眉をひそめるファマ。「どこも撃たれてないわ」

 

「ですが」

 

 衛生兵は遠慮がちにファマの肩を指さした。

 

 ふと、肩を見てみると、アーマーに描かれたカドゥのペイントが焼き焦がれていた。ブラスターが当たったのだ。粗悪なティバナガスでなければ、確実に致命傷を負っていたはずだ。被弾に気がつかない程、戦闘は熾烈であったということだろう。

 ファマは今度は自分の幸運と気がつかなかった愚かさにため息を吐いた。

 

「すぐ診ますね」

 

「ええ、頼むわ」

 

 歓声を上げるバクトゥール星系防衛軍の兵士達。

 分隊長の周りに集まるストームトルーパー。

 E-11sのスコープを覗き、追撃戦の様子を眺めているリマ。防衛軍の“祝宴”に加わるガデル。

 

 手当てを受けながら、ファマは周囲を観察し、その音を聞いた。   

 

 

 

 

 

 

 

「それはまた激しい戦闘でしたな」

 

 医療ルームのベッドに横たわる老兵。ファマは肩をすくめて笑う。

 

「そりゃ、もう」

 

「何と運のない事か。ジオノーシスに続いて、オアズケを食らうのはこれで2回目です」スピードは小さく息を吐いた。「あんなヘマをしてなければ」

 

「そう落ち込まないで。次があるから」

 

 スピードは何も応えなかった。

 

「直に良くなって、舞台に復帰できるわ」ファマはスピードの腕を叩くと、椅子から立ち上がった。「それじゃあ、医療ドロイドを困らせないで」

 

「はい、少尉」

 

 スピードの声は心なしか小さかった。

 

 

 

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