ゴジュウジャー世界に転生したので、指輪集めて願い叶えます 作:Matdya
「おはようございま〜す!」
「おはよう、車井君。珍しく早いじゃないか。」
「今日は、たまたま早起きできて。...そういう君も、早いね。」
「オレはいつだって、一番乗りで学校に来るのさ。...あ、そうだ。」
「ん?どうしたの?」
「今日の放課後、街外れのあの公園...ええと、何だっけ。」
「あけぼの公園?」
「そうそう。そこに来てくれないか?...君に話したいことがあってねぇ。」
「そうなの?じゃあ、帰ったらすぐ行くね!」
「ああ、頼むよ。」
四十五君が呼び出し?なんの用だろう。
「お待たせ〜...」
「約束の集合時間から1分39秒の遅刻だ。次からは気をつけたまえ。」
「あはは...ごめん。それで、話っていうのは?」
「...」
少しの沈黙の後、四十五君から衝撃的な言葉が放たれた。
「この前の戦い...覚えてるかい?」
「ああ...僕が、テガソードの里でバイトしてたときの?」
「そう。...あの時、オレは君と同じ指輪の力を手にした。それで...簡単に言えば、あの力に魅入られてしまってねぇ。」
「え...?」
「そして、ついに手に入れたんだ。...あの時と、同じ指輪を。」
「君も...指輪の戦士に!?」
「この力は、いわばオレの目的のためのショートカットルート。」
「どういうこと...?」
「指輪は、集めれば集めるほど戦力が増すんだろう?...だからオレは、全ての指輪を集めた万全の状態で、各国に宣戦布告する。この力さえあれば、各国の軍隊を一撃で粉砕することだって容易いだろう。そして、全ての国を統一し、オレがこの世界のナンバーワンになる。」
「四十五君、君、何を!?」
「オレの願いは、『この世界のトップに立つ』こと。今まで学級委員といった役職に就いてきたのは、そのためのキャリアを積むための手段に過ぎない。...とまあ、前置きはこのくらいにして。
オレと戦おうよ、車井君。」
「...僕は、君の願いを許すことは出来ない。だから君に勝つ。」
「ふふっ...自信だけはあるようだね。でも、勝つのはオレだ。」
「「エンゲージ!」」
<<センタイリング!>>
<ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!>
<変身いたしま〜す!>
<ゼンカイジャー!>
<トッキュウジャー!>
<ゼーーーンカイザー!>
<トッキュウ、1号〜!>
「いざ掴め、ナンバー、ワーーーーーーーーーーーン!!!!!」
「ゴー!ゴー!ユニバース!」
「必ずこの世の上に立つ。秘密のパワー、ゼンカイザー...!手始めに、君の指輪をもらおうか。」
「駆け巡るはイマジネーション!勝利へ向かって出発進行!トッキュウ1号!乗り遅れには、ご注意を!!」
「ナンバーワンバトル!レディー...ゴー!」
ゴングが鳴ったその瞬間、彼は手に持った銃を連射し、攻撃してくる。
...舐めるなよ!
「ハァッ!」
「うおっ!...やるじゃないか。」
銃には銃。こちらもトッキュウブラスターから攻撃を放ち、相手の銃を弾く。
「なら、これならどうかな?...
「二丁拳銃...?」
「オレの固有能力は
すると、彼の銃から光が放たれ、近くにあった木を包む。そして...
「これを...こうして...」
「木が...増えた!?」
「こんな感じ。さあ、ここからのオレは一味違うぜ?ハッ!」
「うわっ!」
二つの銃から放たれる銃弾は、もはや弾幕。撃ち合いをしているとこちらがやられることは目に
見えているので、公園内をひたすら走り回って逃げる。
「ハッハッハ!どうだい?攻撃すらままならないだろう!」
「くっ...!」
彼の実力を見誤っていた。これは、使わずに倒すつもりだったけど...使わなきゃ負ける!
「だったら!...エンゲージ!」
<イマジン!パワーアップ!>
「イマジントッキュウ1号!」
光とともに、金色の鎧を纏う。これさえ使えば、一瞬で勝負はつく、と思っていたが。
「フフフッ...!その力を使うのを待っていた!」
「えっ...?」
「さあ、次のステージに進もうか!
「うわッ...!」
先程の光が、今度は僕自身を包む。そして...
「
「見せてあげよう。この能力の、もう一つの使い道を!」
そう言った彼は、銃を構え、歯車をセットし、ハンドルを回転させる。
<38バーン!>
<バンバン!バンバン!>
「ハッ!」
<ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!>
<トッキュウーーージャー!>
「僕と、同じ鎧!?」
奇妙奇天烈な音声が聞こえたと思えば、なんと彼が今の僕と同じ鎧を纏っているではないか。
「この姿の名前はそうだなぁ...イマジンゼンカイザー、とでもしようか。」
「どういうことだ!」
「
「そんな...!」
「これで同じ土俵に立ったよ?車井君。さあ、第二ラウンドと行こうか!」
なんてこった...!こちらのパワーアップが逆に利用されてしまうなんて!
「高速で終わらせる!
「
「何!?」
「だから言っただろう?僕は君の力をコピーしたって。」
お互いに高速で動き回りながら、彼は言う。
「この力は、君には無いはず!
<トッキュウ、1号!レッド!乗り換えて〜、グリーン!>
彼には無いであろう力...乗り換え変身で、緑の斧を掴む。そして、イマジンへの強化で使えるようになった新たな能力である、
「急に止まってどうしたんだい?車井君!行くぜ...ハァッ!」
「...そこだ!」
「何!?...うわぁッ!」
高速で動き回る彼がこちらに向かってきたのを正確に捉え、重い一撃を叩き込む。
その一撃は、形勢逆転に持ち込むには十二分の威力だった。
「ぐっ...ううっ!」
「いくら同じ力が使えるとはいえ、使い慣れてるこちらと今日初めて使った君とでは、能力の理解度に雲泥の差があるだろう?」
「へへっ...呆気ない終わりだったな、オレの戦いは...」
<トッキュウジャー!フィニーーーッシュ!!!>
テガソードを振り下ろす。ここで彼に引導を渡す。...と、その時。
「キャーッ!キャッキャッキャッ!指輪の戦士ども!その指輪、オレによこしな!」
「キーン!」「コーン!」「カーン!」
「ファイヤキャンドル...この前の戦いで死んでなかったのか!?」
「何だ?コイツら...!」
「彼らはブライダン。指輪の力を悪用し、人間界を滅ぼそうとする悪の軍団。」
ファイヤキャンドルの背後には、30体程度のアーイーたちが武器を構えて立っている。
...四十五君との決着は後だ!
「ハァッ!」
「行くぞお前ら!」
「キーン!」「コーン!」「カーン!」
多勢に無勢な気がするが...今の僕にはこれがある。
「ダイカイテンキャノン!ハイパー終電クラッシュ!」
<ハイパーレッシャー、発射!>
「ハァッ!」
「避けろ!」
「キン!」
「何!?」
「ヘッヘッヘ...お前ら指輪の戦士たちに負けないよう、俺達だって日々特訓してんだよ!」
...簡単に勝負はつかないというわけか!流石に一人じゃ厳しいかも!
<ダイゼンカイ!>
「...ギアトリンガーソード!ハァッ!」
「コーン!」
「四十五君!?助けてくれるの!?」
「君を助けるわけじゃない。ただ、オレがこれから作る国でこんな奴らに暴れられたら困る。
だからここで潰す。それだけさ。」
「...助かる!」
「何人居ようが関係ねえぜ!」
四十五君...ありがとう、頼もしい!
「さあ...全力全開で行こうか!」
「フッ、ハァッ!」
「おいで?化け物たち。...ハァッ!」
「俺を忘れてもらっちゃ困るぜぇ!オリャァッ!」
「うおっ!...その槍のリーチの長さ...良いねぇ。
<49バーン!>
<バンバン!バンバン!>
「フッ!」
<ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!>
<ファァァァイヤキャンドル!>
「何ぃ!?」
「槍対決といこうか。ハァッ!」
「フッ、オリャッ!」
「隙あり!...なんてね。」
「え?」
「吹っ飛びたまえ!...ハァッ!」
「うわあああああぁぁ〜!」
「グッバイ。」
四十五君がファイヤキャンドルと互角の勝負を繰り広げた。だが、最終的に勝ったのは四十五君の方。『Winner!ゼンカイザー!』...なんてね。
「さあ、こちらのザコ敵軍団も終わらせよう。...車井君、受け取れ!」
「うん!」
「その銃のハンドルを回せ!」
<<ヒィィィロー!スーパー!ゼンカイタイム!>>
「「ゼンカイフィニッシュバスター!」」
「キーン!」「コーン!」「カーン!」
<ダイゼンカイ!>
「よっしゃ!」
「大勝利...ってとこかな?」
「僕の指輪は要らないの?」
「今は、ね。君の指輪は一番最後に頂こう。それまでは、君と戦わないで指輪を集める。」
「...分かった!」
「では...また会おう、車井君。」
「うん!また来週!」
四十五君...完全に改心してくれたわけではないだろうけど、ゼンカイザーの戦闘力で各国の軍隊を倒す、という目標は撤回してくれたら嬉しいな!
四十五界人が車井創と別れた、その日の夜道。
「戦わない、とは言ったものの...これから、指輪持ちとはそう都合よく会えるものなのだろうか...」
「もう誰とも出会えないよ?」
「ん...?」
「そこの少年。その指輪、俺によこしてくれないかい?」
「はぁ?...残念ながら、これは簡単には渡せない。どれだけ金を積もうとね。」
「そうか。なら...
「何!?...うわっ!」
「ゼンカイジャーの指輪、いただきます。」
灰色の目の男が、不敵に笑っていた。
えっ!?不敵に笑う男って四十五じゃなくて具島玲なんですか!?