あべこべ世界でも平和にLBXを遊びたい!   作:光のトオルちゃん

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(ダンボール戦機は)初投稿です。



第1話|郷田ハンゾウという"女"

 

 

「さぁさぁ!ここ、お台場ビッグスタジアムで開催中のぉ~?L・B・X世界大会アルテミスッ!序盤から熱いバトルが展開され、次々と一回戦の勝敗が決している模様です!」

 

 

 ――オレがこの世界に転生してから早15年か

思えば、ここに来るまで長い様で短い気もするな……

 

 

「おおッと!その中でもひと際目立つバトルにご注目ッ!今大会でも異色のコンビッ!」

 

 

 最初の頃はただ輪廻転生ってやつで、未来に記憶を持ったまま生まれたもんだと思ったが……オレの()()と、四年前のあの()()で全てを察したんだよな……

 

 

「お姉様っ!正面の敵は僕がやる……貴方は背後に気を配りながらバックアップを!」

 

「あいよぉ!郷田()()()()に任せなあッ!」

 

「……なぁ、あの恰好はダメじゃないか?」

「けっどうせあのデカ乳で誘惑したんでしょ」

 

 

「片やあの秒殺の皇帝と称される美男子……海道、ジン!」

 

 

「聞こえとるぞぉ!?だぁれがすき好んでこんなもんぶら下げてると思ってんだあぁん!?それにジン君はオレの身体じゃあなく、ココロを見てコンビを組んでくれたんだッ!」

 

「………………その通りだ!」

 

「その間で察せるわこのホルスタイン女!」

 

「学ランにサラシ巻いてるだけとかほぼ痴女だろ!」

 

「うぅるせぇんだよぉーーーッ!!!」

 

 

「その体格はまるで山!地獄の破壊神を操る郷田ハンゾウ!」

 

 

「敵はポイントG3からF2に移動、狭い地形だ……お姉様、敵が並んだ瞬間アレを頼みます。」

 

「いつでもエネルギー満タンの準備OKだ!」

 

「くたばりなぁ~!」「私たちの勝ちよっ!」

 

「いくぜ……必殺ファンクション!

 

 

     <<アタックファンクション>>

         <<我王砲(ガオーキャノン)>>

 

 

「まとめて吹き飛びなぁッ!!!」

 

 

 ――まぁ、貞操観念逆転世界に爆乳美女として転生したのも案外悪くはねぇな……

 

 

「見事ッ!ハカイオーの我王砲で二体まとめて撃破ーッ!海道ジン・郷田ハンゾウチームは二回戦に堂々に進出決定ッ!」

 

 

「いよっしゃあッ!やったなジン君!」

 

「あ、あぁ……だがその、公の舞台で抱き着かれるのは、その……い、イヤではないのだが……♡二人っきりでないと…♡

 

 

「あれが勝ち組ってやつか……」

「高身長グラマラスボディで男の子を捕まえてるんだ……」

 

 

 ――LBX世界一の座をかけた戦い、アルテミス……始めたての頃はここまでこれるか不安だったが、なんとかなるもんだな。でもこの戦いは世界一以上の、世界の命運すらかかった大切な戦いなんだ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

     

       

         

       

     

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――2050年。時代的にはオレが交通事故で死んだ年から20年ちょっと経過した未来。空飛ぶ車があるかと言われればそうでもないし、せいぜいスマホがひと昔前のガラケーみたいなもんに逆戻りしたってくらいしか変化が……

 

 

『――近年男性への痴姦(ちかん)の被害が相次いでおり……女性のその有り余った性欲をエネルギー不足の解消に役立てることが出来ないかと言った趣旨の……』

 

 

「ないってわけでもないのが困ったところだよな…てか性欲でエネルギー問題を解消しようとすな」

 

 

 どうやらここは、オレがかつて生きていた世界とはちょっとだけ違うパラレルワールドのようなもので……いわゆる貞操観念が逆転した世界だった。ついつい街のテレビから聞こえてくるニュースにツッコんでしまう。

 

 

『LBX世界大会アルテミスの開催が迫っています。一度は販売停止にまで追い込まれたおもちゃですが、強化ダンボールの発明によって――』

 

 

「あべこべ世界ってだけならまだよかったんだよ。なんでめちゃくちゃに危険なオモチャが存在するダンボール戦機の世界なん?何故オレは女の子の郷田ハンゾウとして転生なん??こういうのって男の子になってチヤホヤされるやつじゃないの???」

 

 

「なぁに独り言喋ってるのハンゾウ?」

 

「……アミちゃんか」

 

「そ、私よ。カズやバンじゃなくてがっかりした?」

 

 

 街中を歩いていれば背中から聞こえた友達の声は、川村アミちゃん。クノイチを巧みに操る可愛いLBXプレイヤー……

 

 

「ねぇ、最近のエロ雑誌ってつまらなくないかしら?コンビニの端っこに時折見つかるのだけど…もはやエロ雑誌とも言えないやつばっかで残念。2050年になってから規制が厳しすぎよ!胸チラすらないじゃない!」

 

 

 ――ではないかもしれない。

 

 

「な、なぁ……アミちゃんってそんなワイルドな性格だったか?」

 

「それって誉め言葉?流石にそのファッションのハンゾウに比べたら私なんてまだまだよ?それより早くキタジマ模型店に行きましょ!今日もイケオジの顔を拝みに行かなくちゃ!」

 

「アミちゃんが原作の三割増しでワイルドなオープンスケベになってるよぉ……」

 

 

 ダンボール戦機の世界だと四年ほど前にわかったオレは、キタジマ模型店に通いつめ、バンたちとも仲良くなっていた。このくらいなら何かバタフライエフェクトの内にも入らないよな……?

 

 

「こんにちは店長!あらっカズも来てたの」

「オジャマ……今日も来ちゃいました」

 

「おっアミに郷田さん。郷田さんは今日も沙希さんと手合わせに来たんですか?」

「だね~あの人強いから手合わせしてもらえるの本当ありがたいぜ」

 

 

 カズ君は原作と変わらずいい子だなぁ……男女比こそ変わってないものの、男の子は女の子をちょっと避けがちなのに……

 

 

「いらっしゃいハンゾウちゃんにアミちゃん!今ちょうど三人でLBXの歴史を話してたところよ」

「歴史を知ることは未来につながることでもあるからな!ハンゾウちゃんは分かるかい?」

 

 

 ――ふっ、前世は爆ブーストの裏ランキング一位に上り詰めた男ぞ?一言一句覚えとるわ!

 

 

「今から約四年前の2046年……強化ダンボールの発明によって世界の物流は圧倒的な進歩を遂げた。あらゆる衝撃を無にする最強のダンボール、しかしその箱はやがて全く別の目的で使われる……その四角い戦場で戦う小さな戦士たち、人は彼らを"ダンボール戦機"と呼ぶッ!」

 

 

「呼んでるかしら?」

「少なくとも俺たちの学校じゃ聞いたことないぜ」

「長年この店をやってるが初耳だ」

「アタシもまったく聞いたことないわ」

 

 

「……いつか絶対この呼び方を普及させてみせる!」

 

 

「みんな遅れてごめん!さぁ、やろうぜ!」

 

 

 ――バンたちとの馴れ初めは……まぁまた今度ってことでいいか

 

 

「今日は遅かったわねバン」

 

「まさかくる途中で痴姦(ちかん)でもされたんじゃ……!」

 

「まさか!Lマガの今週号が出てたからさ、本屋に寄って来たんだ!ハンゾウはもう読んだ?」

 

「そういや今日発売だったか、まだ読んでないから後で一緒に読もうぜ!」

 

「全く……アタシや沙希さんとハンゾウにならいいけど、普通の女性にそんな距離感で接するのは止めた方がいいわよ?」

 

「せめて俺みたいにパーソナルスペースを意識してだな……」

 

 

 カズとアミは相変わらず心配性だなぁ……バンは服装だって肌を見せないようにしてるし、移動はほとんど徒歩らしいぞ?

 

 

「よしっ、全員来たし面白ぇもんを見せてやろう!今日入荷した新型の"アキレス"だ」

 

 

 店長が奥から持ってきたLBXの箱には赤、青、白のトリコロールカラーのLBXが……原作開始の合図。この日の為に毎日通ってたかいがあるぜ!

 

 

「でもアーマーフレームのみかぁ、コアスケルトンは別売りタイプね。そしてタイニーオービット製……でもLマガの新製品情報には乗ってなかったよ?」

 

「そうなんだよ。問屋から回ってきたんだが……どのカタログにも載ってないみたいなんだ」

 

「ねぇねぇハンゾウちゃん、アミちゃん」

「どうしたんですか沙希さん?小声で急に話なんて」

「最近近くに美味しいクレープのお店が出来たんだって、店閉めた後でなんだけど三人で行かない?」

「オレ甘いもん大好きなんでぜひぜひ!でもなんで一人で……あ、いい歳した大人が一人で若者の店に行くのは恥ずかしいと」

「思っても口に出さないのが出来る女ってものよ……」

 

 ――さらっと女子会に誘われているが……そう、転生したオレこと郷田ハンゾウは()()()である。中学三年生らしからぬ圧倒的高身長とボンキュッボンのボディを持ったスーパー可愛い女の子!……15歳になった今でもなれない感じはあるけど。

 

 

「それにしてもハンゾウちゃん、いい加減そのサラシは止めたらいいんじゃない?アタシに負けず劣らずの()()を……ねぇ?なんならアタシの貸そうか?」

 

「いえ、どうにもこの恰好じゃないと落ち着かなくて……靴だって合うサイズが無いわけじゃないんですが、やっぱり下駄が一番!」

 

「ハンゾウのセンスにはついていけないわ……」

 

 

 あとアミちゃんはオレのことさんづけで呼んでくれてもいいんだよ?二つは年上なんだからね一応?

 

 

「やったぁ!俺の勝ちだ!」

 

「か、借り物のくせに強い……」

 

「そりゃホビーショップの店長自らチューニングを施した最高の機体だからな。中々勝てないぜ?」

 

 

 いつの間にかバンとカズのバトルも終わってたのか。落ち込んでるカズの顔可愛いな……♡はッ!て、転生してからあべこべ世界の女の性欲の強さを実感する……!オレは友達をそういう目で見ないんだよ!

 

 

「んじゃ今日は寄るとこあるから俺は帰るわ…また明日リベンジさせろよなバン!」

 

 

 ――原作通りならバンはこの後AXー00を託されるハズだけど……一応クレープ食い終わったらこっそり後ろからついてくか

 

 

 

 

 




三話目あたりまでは書き終わってますが、続くかどうかは感想高評価にかかっておりますので……よろしくお願い申し上げます。
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