仲間と共に、この理不尽な世界で頑張ります   作:ギラサメ

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お待たせしました。どういう風にするかで悩みました。


第18話 ジャック、猗窩座VSマスト

巨塔3階

 

「……どうやら全員バラバラに転移させられたみたいですね」

 

 部屋を見回し、状況を理解するマスト。

 

「!?」

 

「よく来たな!」

 

「……」

 

 その時、何か気配を感じ、マストの前に二人の男が現れる。

 

「俺様は『UR 鉄血鉄壁 ジャック レベル7777』だ。来るのを待っていたぜ!」

 

「……俺は猗窩座。レベルは解らん」

 

 ジャック、猗窩座が自己紹介する。

 

「……『周囲に他の気配は……』」

 

「ここは『巨塔』三階で俺様達とオマエ以外誰もいない」

 

 マストが周りを警戒するが、ジャックがここには三人以外誰もいない事を告げる。

 

「他の罠もないからそこまで警戒する必要はないぞ」

 

「……そのまま信じると思いますか?」

 

 ジャックがそう言うが、マストは彼の言う事を信じないでいた。

 

「男同士のケンカに野暮な小細工は必要ないからな!オマエを倒せば俺様達の勝ち。俺様達を倒せばオマエの勝ちだ。分かりやすいだろ?とはいえ俺様達とオマエじゃレベル差がありすぎる」

 

 ジャックが勝利条件を告げ、自分たちとはレベル差がありすぎると忠告する。

 

「俺様に弱い者を虐めて喜ぶ趣味はない」

 

 カチン

 

 マストの中で何かがキレる。

 

「素直に降伏すれば『今』は痛い目に遭わずに済むがどうする?」

 

「……レベル7777でしたか?いくらハッタリを利かせるためとはいえ人種の分際でレベルを盛り過ぎですよ。現実味がなさ過ぎる」

 

 ジャックの言った事にキレながら言うマスト。そしてマストは猗窩座に目を向ける。

 

「それにそこの人種は自分のレベルすら理解していない。呆れて言葉も出ない」

 

「レベルとかそんなものどうでもいい。だが、これだけは言える」

 

「何だ?」

 

 猗窩座が言った事に首を傾げるマスト。猗窩座の口が開く。

 

「お前はこの中で……」

 

 

 

 

 

 

 

「『弱者』だと」

 

「……!」

 

 猗窩座の『弱者』という言葉にピクッと反応する。

 

「……ボクが『弱者』だと……」

 

 猗窩座の言葉が気に入らなかったのか怒りに震え、武器である『豪腕のハルバート』を構えるマスト。

 

「これだから人種は!」

 

 猗窩座に勢いよく突撃するマスト。『豪腕のハルバート』の先が猗窩座に迫る。

 

 ブシュ!

 

『ッ!?バカな!?片腕で防いだだと!?腕を貫く勢いだったぞ!?』

 

 マストの勢いは猗窩座の腕を貫いてもおかしくないものだった。しかし、その先は猗窩座の片腕だけで防がれ、貫くどころか先の少しで止まっていた。その事に驚きを隠せないマスト。

 

「良い武器だ。だが……」

 

 拳を構える猗窩座。

 

 ドゴッ!!

 

「ガハッ!!」

 

「俺の腕を貫く程じゃないな」

 

 猗窩座の拳がマストの腹に入り、吹っ飛び、床を何度もバウンドする。

 

「あ、あぁ……『な、何だ今のは?人種の分際でこんな事が』」

 

 腹を抑えながら猗窩座の拳の威力に驚きを隠せないマスト。そのマストに近づく猗窩座。

 

「見ろ」

 

 猗窩座はマストが攻撃した腕を見せる。すると、マストがつけた傷がみるみる閉じていき、無傷の状態になった。

 

「ば、バカな……」

 

 傷が再生した事に動揺するマスト。

 

「……ジャック、まずは俺にやらせろ」

 

「本当は兄貴分として俺がやりたかったが、どうしてもやりたいというなら俺は何も言わん。それに二対一というのもフェアじゃないからな」

 

 猗窩座がジャックに一番手として自分がやる事を告げる。それをジャックは了承する。

 

「それと邪魔だけはするなよ」

 

「するかよ一対一の喧嘩によ」

 

 さらに猗窩座はジャックに一応邪魔しないように釘刺す。

 

「今のは何かの小細工だ!エルフ種より劣る人種があんな事を」

 

「なら、これはどうだ……」

 

 猗窩座が構えをとる。すると……

 

 

「術式展開 破壊殺・羅針」

 

「っ!?」

 

 猗窩座の地面に術式が展開される。突然のことにマストは目を見開くが、『豪腕のハルバート』を構える。

 

「いくぞ」

 

 猗窩座が勢いよくマストに突撃し、殴る。マストは『豪腕のハルバート』で防御する。しかし、尚も猗窩座はマストを殴り続けようとする。マストも迫り来る猗窩座の拳を『豪腕のハルバート』で防御し続ける。

 

「くっ!?『何故だ?何故このボクが、この人種に!』」

 

 マストは戸惑っていた。目の前の猗窩座に自分が押されている事に。

 

「フッ!」

 

「うおっ!?」

 

 戸惑うマストに猗窩座の回し蹴りが顔面に迫ったが、ギリギリで躱し、猗窩座から少し離れ、距離を取る。

 

「何故だ?このボクが、白の騎士団のボクが!人種如きに!」

 

「そんなのお前が『弱者』だからだ」

 

「黙れ!何が『弱者』だ!この人種如きがエルフ種なんかにそんな事言われる筋合いはない!」

 

「……一つ教えてやる」

 

「何を?」

 

「お前は俺の事を人種、人種とほざいてるが、人種なのはあそこにいるジャック一人だけだ」

 

「っ!?」

 

 猗窩座がジャックを指差して言うと、マストは目を見開く。

 

「じゃあお前は何者だ!」

 

「……俺は鬼。鬼人種だ」

 

「っ!?」

 

 マストは猗窩座の鬼人種に驚く。

 

「鬼人種だと!?なら何で人種なんかと!」

 

「別に俺が人誰と連もうが、俺の勝手だ」

 

「馬鹿を言え!人種はは才能もなく、醜く、か弱い存在だ!貴様の言う『弱者』だ!」

 

「……確かにお前の言う通り人種は『弱者』だ。寿命も短く、弱い」

 

「なら!あんな奴らこれ以上生きて苦しめるより絶滅させてあげた方が!」

 

「……一つ教えてあげよう」

 

「何だ?」

 

「俺ある人に武術を教わった。その武術を教えてくれたのは人種だ」

 

「っ!?」

 

 マストは猗窩座の言った事に目を見開く。

 

「俺は嘗ては罪人だった。だが、俺はある人に目をつけられ、道場の門下生となった。あと、其奴には病の娘がいてその娘の看病も任された」

 

 猗窩座が自分の過去を語り出す。

 

「その道場で過ごしていくうちに、いつしか俺はその娘とも恋仲にもなった。だが、娘とその父は『弱者』によって毒殺された」

 

 猗窩座は自分の拳を強く握り締めた。

 

「……愚かですね」

 

「っ!」

 

 猗窩座の過去を聞いたマストが口を開いた。猗窩座がそれを聞いて下を向く。

 

「お前のような奴と関わったばっかりにその人種は殺された。当然の報いだと思いますね」

 

 淡々と言うマスト。

 

「やはり人種は滅ぼすべき『ドゴっ!』っ!?」

 

 猗窩座の拳がマストの顔面に。マストは突然のことで防ぎ切れず吹っ飛び倒れる。そのマストに馬乗りになる猗窩座。

 

 ドゴっ!ドゴっ!

 

「ガハっ!お前!ガッ!」

 

 猗窩座はそのまま何度もマストの顔面を殴る。マストの顔が血まみれと化す。

 

「あ、あぁ……」

 

 ドゴっ!ドゴっ!

 

 それでも殴り続ける猗窩座。

 

「そこまでにしとけ」

 

 しかし、ジャックが猗窩座の手を取り、殴るのをやめさせる。

 

「流石にこれ以上はやり過ぎだ。一旦、冷静になれ」

 

 そう言って猗窩座を立たせるジャック。

 

「邪魔をするなと言ったはずだ」

 

「そうは言ったが、流石にやり過ぎだ。この部屋じゃ死なないとは言え、一方的過ぎるぜ。お前が怒る気持ちも分からなくもないが」

 

「……」

 

 ジャックにそう言われ、俯く猗窩座。

 

 カッ!

 

「「っ!」」

 

 二人が話している内にマストが立ち上がって、『豪腕のハルバート』を構えていた。その『豪腕のハルバート』が輝いていた。

 

「ボクの理念で世界は救われるんだ。皆のためにもボクはここで負けるわけにはいかないんだ!『豪腕のハルバート』よ!我が寿命を喰らい我に力を与えたまえ!」

 

 力強く言うマスト。

 

「ボクの寿命をいくら喰らってもいい。あいつらを凌駕する力をボクに与えてくれ!」

 

「ほー」

 

 感心するジャック。

 

「いいじゃねぇか。そうだ出し惜しみするんじゃねぇぞ。全部絞り出せ。俺様がオマエの全部を受け止めてぶっ潰してやるからよ!」

 

 拳を構えるジャック。

 

「『豪腕のハルバート』もっとだ!もっとボクに与えてくれ!肉体の魂の限界を超えて!奴らを倒す力を!」

 

 目から血を流しながらも尚も『豪腕のハルバート』で力を増すマスト。

 

「へ、主義主張は独善のクズ野郎だが……覚悟は本物のようだな。なら俺様も漢として手は抜かねえ。今度は俺様が本気で相手をしてやるよ!」

 

 そう言って上着を脱ぎ捨て、上半身裸になるジャック。お互いを見据えとマストが勢いよくジャックに迫る。

 

「おおおおおおおお!」

 

 勢いよく『豪腕のハルバート』がジャックに振り落とされる。

 

「鉄血鉄壁」

 

 しかし、それは黒くなったジャックの左腕に防がれ、『豪腕のハルバート』にヒビが入る。

 すると、ジャックの体から黒い物が出て、それが全身彼に纏い鎧と化す。

 

「今の100倍気合い入れてかかってこいよ。こいつを纏った俺様はかなりガチガチだぜ」

 

「うわああああああ」

 

 マストはこれでもかというぐらいジャックに『豪腕のハルバート』を振るう。

 

 バキャっ!

 

 しかし、『豪腕のハルバート』は砕けた。

 

「ま、悪くねぇ攻撃だけど、相手が悪かったな」

 

 拳を構えるジャック。その横に猗窩座も立ち、同様に拳を構える。

 

「最後は二人でやるぞ」

 

「いいぜ!」

 

 ドッ!ドッ!

 

 ジャックの拳がマストの顔面、猗窩座の拳が腹に入る。

 

「っらぁ!っら!っらぁ!っらぁ!」

 

「破壊殺・乱式」

 

 二人は何度もマストを殴り続ける。

 

「「っらぁあ!」」

 

 ドガ!

 

 最後は二人の拳がマストの顔面に決まり、吹っ飛び壁に激突した。壁に激突したマストはそのまま倒れる。二人は倒れたマストに駆け寄る。

 

「やべ……殺っちまったか……?」

 

 やり過ぎてしまったかとジャックが冷や汗を流す。

 

「う」

 

 声がしてマストは生きていた。

 

「すげぇすげぇホントに死んでねぇや。流石エリー様の術式だぜ」

 

 エリーの術式を褒めるジャック。

 

「さて、そろそろアイツの出番だ」

 

 猗窩座がそう言うと、地面から液状のものが出てきて、やがてそれは人の姿へと変えた。

 

「頼んだぞ……っ?」

 

 猗窩座は其奴に命令する。しかし、その後何故か後ろを振り向いた。

 

「どうした?」

 

「……いや何でも」

 

 猗窩座はそのまま向き直る。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……狛治さん」

 

 

 

 

巨塔4階

 

「……」

 

「やっと来たか。戦いたくてうずうずしていたんだ」

 

「待っていたのだ!」

 

「あたいはご主人様の配下の中で一番強いんだぞ!」

 

 巨塔4階にて『白の騎士団』団長ハーディが目の前にいる三人を見据える。

 

「冥府神ドレイク!俺を楽しませてくれよ団長さんよ!」

 

「はじめまして、ワタシはただ一人の『竜魔人』にして『破壊の暴君』の二つ名を持つミリム・ナーヴァだぞ」

 

「あたいはナズナ!さいきょーだぞ!」

 

 

 





如何でしたか?悩んだ末、こうなりました。そして戦闘後に現れた液状のものはある映画からです。分かる人はいるでしょうか?

次回

冥府神、竜魔人、さいきょーVS『白の騎士団』団長
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