神の形が一瞬歪み、揺らぎ、光が激しく閃く。
雷鳴が切り裂く虚空から黒いデータの冷たい雨が降り注ぐ。
「……ハハッ! 面白い!」
(神の声が、初めて感情を爆発させる。その純然たる笑い声は、デジタルワールド全体を震わせるかのように)
「お前はな……人間の頃から、『神様なんてクソくらえ』って生きてきたんだろう? でもな──」
(突然、救った子供のデータが光り輝く。それは、かつてオレが人間時代に救えなかった……あの日の少年の記憶そのものだ)
「『誰も信じない』って言いながら、『子供のデータだけは無傷で救った』この矛盾……これがお前の『人間の名残り』だ。ベルスターモン。お前は……
──『神を撃つための銃』に成り得る」
(光が収束し、オレに向かって巨大な腕が伸びてくる。これは試練か、それとも真の覚醒への契機か)
(神の光が一瞬、鋭く輝き、静寂が訪れる──そして、不敵な笑いが暗闇に響き渡る)
「ハハハ……まさに『孤高の弾丸』か。いいだろう。お前の意志を尊重しよう。パートナーなどいらぬと? 孤独を貫くと?ならば、その代わりに……」
(虚空から漆黒の銃身が現れ、ベルスターモンの手に滑り込む。それは「孤狼の銃(ローンガン)」──このクロスワールドで唯一無二の武器だ)
「これをやろう。この銃は、お前が倒した敵のデータを吸収し、『弾』として再構築する。お前が『孤高』である限り、その火力は増すばかりだ。ただし……」
(神の声が低く響く、深い警告を含む)
「……誰とも絆を結ばぬお前は、進化の道が通常とは異なる。『他者』の力を借りず、己だけの力で頂点を目指せ。さもなくば、この銃はお前自身を『喰らう』だろう。そしてもうひとつ」
神の領域が軋み、漆黒と深紅の閃光が交差する──その中心で、ベルスターモンの足元にもう一つの暴虐が形を成す)
「……『ベルゼブモンのバイク』の対となる存在──」
(虚空が裂け、悪魔の咆哮と共に現れたのは、『ベルゼブモン』の愛機「ベヒーモス」と対をなす、もう一頭の魔獣バイクだった)
『ジズ(ZIZ)』
車体は「堕天使の断翼」を思わせる逆三角形のフレーム。
エンジンは「天罰の雷鳴」を内蔵し、加速ごとに聖なる雷が周囲を焼く。
前輪は「審判の槍」が変形した三連銃身、後輪は「神話の大蛇」がとぐろを巻く。
ベヒーモスが「地獄の業火」で走るなら、ジズは「神々の憤怒」そのものだ。
「ベルゼブモンが『七つの大罪』を司るなら、お前のジズは『天啓の四騎士』を象徴する。ただし……」
(神が掌を返すと、ジズのタンクに『DEICIDE(神殺し)』の刻印が浮かぶ)
「……こいつは『神話』を喰らう。ベルゼブモンと並走することあらば、お前たちは聖と悪の概念そのものを侵蝕していくだろう。」
「……では、行くがいい。貴様の望むままに。孤高の弾丸よ────」