俺は目の前で物言わない妹を見る。
白い布を被せられ、横たわっていた。
……どうしてこうなった。
そうか、俺のせいか。
あの日、はしゃぎすぎた妹を窘めておけば。
飛び出した妹にすぐ気づけば。
しかし、全ては後悔先に立たずだった。
親からはお前のせいじゃないと言われた。
親戚やおじさんからは仕方がない、だから自分を責めるなと言われた。
だが、どうやったら俺は自分を肯定できるんだ。全く分からない。
そこから俺は止まった。
あぁしていれば。こぉしていれば。と取り留めもない思考をする日々。
友人に海水浴に誘われなければ、永遠にそうしていたかもしれない。
海水浴に来るのは、去年妹と来て以来だった気がする。
揺れる波をつい目で追ってしまう。
友人達に断って、俺は今静かに浜辺を眺めていた。
ゆらりゆらり。
俺もそこに行きたいな、とつい考えてしまう。
そんな時だった。
静寂を破り裂くような悲鳴が近くから聞こえた。
思わず振り向くと、視界の遠く先で、異質な生き物が立ち上がっていた。
魔獣。
昔、義務教育で習ったものだった。
人型に頭が三個、足が6本生えたそれは、学校で見た魔獣とはまるで格が違うようだった。
「逃げろぉ――――!!Ⅴ級だぁ――――――!!!!」
瞬時、金切り声や悲鳴がそこかしこから生まれる。
俺もそれに従い走り出した。
走る中でも、阿鼻叫喚が波のように伝わってくる。
だが途中で、俺の視界にあるものが映った。
少女がアイスクリーム片手にのんびりとしていた。
その少女は黒髪を肩まで伸ばし、似合わないTシャツを着ていた。
しかし、魔獣の混乱を少女はまるで興味がないかのように海を眺めていた。
俺はその時、迷った。
その少女を助けるべきか。
そのまま走り出すか。
俺は少女を見る。その容姿は妹と似ていて思わず幻影が見えた。
あと5年もすればあんな容姿だったかもしれない、と。
俺は自責と共に、ある使命に燃えた。
その時には俺は既に声をかけていた。
「おいお前! 早く逃げないと!」
そこからの記憶はあまりない。
気づけば俺は少女の手を取り、走っていた。
少女はそれでも呑気にアイスクリームを舐めていた。
「――――それは大変だ。そして、さっきから周りに人もいないのも大変だ」
「は……? ―――――ッ、マジか……」
少女につれて、俺も見上げる。
そこには、さっき見た異形―――――魔獣が此方を見下していた。
「に、に、ニンげゲげン……かかかかかるるるる」
同時に、俺に耐えがたいプレッシャーがかかった。
そして同時に、背後からアイスクリームを齧る音が聞こえた。
「これは仕方ないね……変身―――――」
痺れて、です。憧れてるわけではありませんΣ(・□・;)
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