虚無の先の魔法少女   作:おおは

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Ⅵ級魔獣のテリトリーへ

一日を経て。

 

「やってきたな!京都!」

 

私は目の前で声を張り上げる魔法少女インテリタスを見る。

 

「京都に来るのは実に久しぶりだ!出来れば観光したかったな!」

 

「討伐が終わってから観光すればいいのでは?」

 

彼女の隣では京都観光パンフレットを手に持つオルテクト。

 

その更に隣では、喜ばし気な表情を浮かべるアローの姿があった。

 

「そうだな!本部に戻るまでは猶予がある!観光できるかもしれないな!」

 

「いいですねっ!! 私も観光してみたいですっ!」

 

彼女達は今、魔法省京都支部の前に立っていた。

 

京都特有の高さのない街並みが彼女達を迎え入れる。

 

同時に、茶の落ち着く香が鼻を掠める。

 

新鮮な空気に溢れる中、タイラントは横で浮かぶ存在を見た。

 

「ねぇ、どうして来てんのよ」

 

小声で耳打ちすると、浮かぶ存在は短い手でサムズアップした。

 

珍しく一升瓶を手にしていない。

 

「そんな小声で喋らなくても、僕の存在は普通は見えないっぴ。見える人のほうが珍しいっぴね」

 

白いぬいぐるみは私の目の前に来て胸を張った。

 

ウザったらしいが、可愛らしい。

 

「そうは言ってるけど、二人に見られてるじゃない」

 

周囲を見ると、イマジネーションとインテリタスが確実に彼に目を合わせている。

 

イマジネーションにいたっては、無言でジッと彼を見ていた。

 

「二人にも高い素質があるだけっぴ」

 

彼が白々しく言っていると、インテリタスが興味津々といった様子で近づいてくる。

 

「おや!あなたはかの有名なマスコットではないか!」

 

「フフン……そうだっぴ!僕こそがマスコット ローだっぴ!」

 

彼が声高々に宣言すると、インテリタスは猶更興味津々といった様子になった。

 

「それはそれは素晴らしいことだ!私はⅥ級魔法少女インテリタスだ!よろしく頼む!」

 

二人が熱い握手を交わす。

 

私は何を見ているのだろうか……

 

「先輩っ!何見てるんですかっ!」

 

「リーダー。幻覚なら病院ですよ」

 

残りの二人も近づいてくるが、どうやら見えていないらしい。

 

「幻覚ではない! ここにマスコットのローがいるんだ!」

 

「えっ?!マスコット?! どこどこっ?!」

 

アローが興奮気味に辺りを見渡しだす一方で、オルテクトは冷ややかとしていた。

 

「何も見えないですけど?」

 

「うむ!どうやら見える人と見えない人がいるらしい!!」

 

「そんなぁ~っ」

 

「では、私達は気にしないでおきます」

 

オルテクトが悲しそうに喚くアローを引きずりながら去っていく。

 

同時に、インテリタスが決意したように声を張り上げる。

 

「よし!それでは向かおうか!」

 

私もローから目を離し、決意を胸にする。

 

一方でローは一升瓶をどこからか取り出してる。

 

慢心か。

 

果たして緊張か。

 

「Ⅵ級魔獣のいる場所――――――」

 

インテリタスの目がギラリと輝く。

 

「伏見稲荷大社へ――――――」

 

香のある風が、辺りを吹き抜けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

掲示板が欲しいかい?(by nihil)

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