インテリタスの名を冠する魔法少女である私は続く道を歩き続ける。
魔法少女になって幾星霜というほどではないが、何年も経った。
Ⅵ級魔獣の討伐は私自身、初だ。
――――だからこそ!気を引き締めなければな!
と思考し、また一歩を踏み出す。
「何処に向かっているんですか?」
ふと、隣からタイラントが声をかけてきた。
緑のシンプルなドレスを着、鋭い目つきをしている。
彼女もまた、長くこの世界に身を置いている(といっても精々5年程度)のだろう。
「この世界の中心を探しているのだ!!」
「中心?」
私の答えに、タイラントが首を傾げる。
「そうだ!この世界は言わば球体でできている!回り続けているから”永遠”になっているんだ!」
感覚を信じ歩を進める。
やがて、感覚が仄かな魔力を検出した。
「うむ!この辺りからなら中心に干渉できそうだ!」
地面に手を突き刺し、魔力を繊細に込め始める。
流石はⅥ級。中心を直接干渉しなければ破壊できないほど結界は強力だった。
だが負けることなど許されない!
「一撃でぶち壊してやろうじゃないか!Ⅵ級!」
中心に向けて己の魔力を突き進める。
その瞬間だった。
――――――シャリン
神楽鈴の音が鳴り、空間が軋む音が耳の奥で聞こえた。
空間が裏返り、赤が溶け混ざるような奇妙な感覚。
同時に、突如として辺りを魔獣が囲んでいた。
「―――――ッ囲まれましたか」
相棒のオルテクトが瞬時に戦闘態勢をとる。
周りを一瞥すると、中々強い魔獣だと感覚で分かる。
影のような巨大な動物。漂う高密度の魔力。
どれもこれもⅣ級上位に近い。
その中で特段漂う異質な魔力。
そこには、人型に近いⅤ級相当が立っていた。
原始人のような質素な黒の服を纏い、4本の手からは棍棒を持っていた。
その棍棒からも、質量のある魔力を感じ取れる。
「に、ニンゲン。こ、ココ、ミコトサマノ……ナ、ナワバリ」
その魔獣が窪んだ眼を此方に向けながら、しゃがれた声で言う。
「ダ、ダかラ……オマエ、死ネ」
同時に、魔獣達が一斉に襲い掛かってきた。
だが、今の私は片手を地面に突き立てている。
故に、動けない。
やむを得ずず手を抜こうとした時、周りを彼女達が囲った。
「リーダー。ここは任せて集中して。余計なことをするのはお荷物」
「そうですよっ!これでもⅤ級ですからっ!」
彼女達が魔力を纏い、魔法武器を手に取る。
オルテクトの魔法武器は聖杖を象ったもの。
アローの魔法武器は弓矢。
一方でタイラントとイマジネーションも感化されたのか、己の魔法武器を手にしていた。
「どうか先輩は集中して下さい!ここは絶対通さないから!」
決意の籠った声を張り上げる。イマジネーションも頷いていた。
……まったく、Ⅳ級だというのによくやる。
思わず笑ってしまった。
「アッハハハハ!!! いい心構えだ!!では任せたぞ!!!」
四人が呼応するように駆け出した。私を守ろうとする門が如き!その心意気やよし!
思わず感化された私は突き刺している右手に意識を向けた。
そして、大量の魔力を突き流した。
すぐ隣で白々しく酒を飲んでいるぬいぐるみを私は見なかったことにしたい……!!
補足
〇人型の魔獣。
魔獣は人型に近いほど強力無比となる。
そして、その中でも服装などが現代に近いほど強くなる、と推定されている。
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