虚無の先の魔法少女   作:おおは

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戦い②

「極限魔法――――現象鉱物」

 

瞬間、世界は虹色に満たされた。

 

辺りを見たこともない鉱物が、埋め尽くしていく。

 

「――――――――ッ!」

 

イマジネーションもあっという間にそれに飲み込まれていく。

 

『あーっと!!ここでロロックの極限魔法の登場だぁ―――――ッ!!』

 

果たして鉱物は闘技場を覆った。

 

観客が二人がどうなっているのか見えず、沸き立つ。

 

だがロロックによって生み出されたその鉱物は急に液体のように流動し始め、ぎゅるぎゅると一か所に集まっていく。

 

その途中でロロックが姿を現した。

 

「鉱物で地の下埋めたるわ」

 

集まった鉱物の中から、全身を鉱物で拘束されたイマジネーションが姿を見せる。

 

ロロックがクイッと指を下にするとイマジネーションは鉱物ごと地中に飲み込まれていった。

 

「……さて、これでどう出るんや。これで終わりなわけはないやろ」

 

ロロックは不敵な笑みを浮かべた。

 

 

 

 

――――イマジネーション視点――――――

 

 

イマジネーションは全身を固められ地中に埋められて呼吸が困難になる中、ある出来事を思い出していた。

 

それは組織長から命令され師事を受けた相手、フェアリーテイルとの修行。

 

「……私は、あなたの上位互換?みたいなもの」

 

フェアリーテイルがカップに入った紅茶を啜りながらのんびりと言う。

 

その近くでは、三日月のように笑う猫とイマジネーションが激戦を繰り広げていた。

 

イマジネーションが石で攻撃しても、水で質量攻めをしても、その猫は圧倒的なフィジカルで砕き、水を弾き飛ばし、全てを防いでいた。

 

イマジネーションが疲労の色を見せるほど、その猫は笑みを深めていく。

 

「私のチェシャ猫はとっても力が強い。だから、想像系とは相性が悪い」

 

フィジカルが強いと、圧倒的な攻撃力がなければ仕留められないのである。

 

つまり、倒すにはそれ相応の強力な魔法で攻撃しなければならない。

 

「だから、イマジネーション、早く極限魔法が使えるようになってね」

 

そこからはイマジネーションにとって地獄だった。

 

フェアリーテイルの力で死ぬこともなければ、怪我も一瞬で治る。

 

その結果ほとんど永遠にチェシャ猫と戦う羽目になったのである。

 

フェアリーテイルは特に助言することもなく、ずっとテラスでお菓子を食べたりしているだけだった。

 

これを地獄と言わずなんと言おう。

 

だがおかげでイマジネーションはタイラントよりも早く極限魔法を習得した。

 

そして今、イマジネーションは意識を自身の内側へ向ける。

 

「……ちゃんとした、イメージ……」

 

フェアリーテイル曰はく、想像系の極限魔法は本人のイメージ次第でどうとでも変わるとのこと。

 

……本人?フェアリーテイルは”アリスの部屋”自体が極限魔法そのものなのだ。

 

極限魔法は魔力消費が激しいが、フェアリーテイルは自身の魔力が無限であると書き換えることで永遠に極限魔法を発動させれているのである。

 

その部屋の中の事象は全てフェアリーテイルの自由。

 

だからそこでは誰も勝てない。例え、ヴェニタールでも。

 

イマジネーションは脳内でイメージを固める。

 

そして呟いた。

 

「極限魔法――――――救済の物語」

 

 

 

 

 

 

場所は移り、競技場の地上。

 

そこではロロックが真剣な表情をしていた。

 

なぜなら、地中から膨大な魔力を感じたからである。

 

「……イマジネーションもやっぱ極限魔法、使えるんやな」

 

想像系の極限魔法は予想がつかない。だから不気味。

 

ドゴン、と地面が揺れる。

 

地表を覆う鉱物を叩く音だ。

 

そして何かがダイヤモンドより硬いはずの鉱物を突き破った。

 

「なんやあれ……チェシャ猫か……?」

 

ロロックの目線の先には、三日月に笑みを浮かべた巨大なぬいぐるみの猫が立っていた。

 

そしてその隣に立っていた。小さな魔法少女が。

 

「ハハハッやっぱあんたⅣ級におって良いレベルちゃうわ!!」

 

嬉しそうに笑うロロック。

 

瞬間、チェシャ猫はけたたましい雄叫びを上げながらロロックへと襲い掛かった。

 

 




うい。凄い間があいてからの更新。
まぁ読む人おらんと思うけど、期間空いて文体変わってるかもしれんから堪忍ね。

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